トッテナムはソン・フンミンを中心に数多くのチャンスを作ったが… [写真]=Getty Images
プレミアリーグ第13節が26日に行われ、トッテナムとアストン・ヴィラが対戦した。
今季より就任したアンジェ・ポステコグルー監督の下、トッテナムは開幕10戦を8勝2分と無敗で駆け抜け、好スタートを切った。だが、前々節のチェルシー戦を1-4で落として今季初黒星を喫すると、前節も終盤の2失点でウルヴァーハンプトンに1-2と逆転負け。連敗を喫してインターナショナルマッチウィークに突入した。一方、アストン・ヴィラは徐々に調子を上げており、前節終了時点での成績は8勝1分3敗。現在は5位につけており、4位トッテナムを勝ち点「1」差で追っている。
現在、トッテナムはミッキー・ファン・デ・フェンとジェームズ・マディソンが負傷中。クリスティアン・ロメロは出場停止のため起用できず、アンジェ・ポステコグルー監督としては悩ましい状況が続く。今節はキャプテンのソン・フンミンら主力のほか、3名の選手が初のスターティングメンバー入り。ジオヴァニ・ロ・チェルソ、ロドリゴ・ベンタンクール、ブライアン・ヒルが初の先発に名を連ねており、センターバックはエメルソン・ロイヤルとベン・デイヴィスのコンビとなる。一方、アストン・ヴィラはエミリアーノ・マルティネス、パウ・トーレス、オリー・ワトキンスといった面々がスタメンに並んだ。
試合は立ち上がりから両チームともにチャンスを構築。トッテナムは3分、自陣右サイドでボールを持ったペドロ・ポロが背後のスペースへ浮き球のボールを供給すると、抜け出したのは左サイドバックのデスティニー・ウドジェ。ファーストタッチからフィニッシュを狙ったが、シュートはジャストミートできず枠の外へ。直後には敵陣でのボール奪取から、ソン・フンミンのスルーパスにデヤン・クルゼフスキが反応。ジエゴ・カルロスをかわして左足でシュートを放ったが、ここは左ポストに嫌われた。
対するアストン・ヴィラは5分、敵陣左サイドでフリーキックを獲得。リュカ・ディニュが左足で正確なボールを蹴り込むと、中央のスペースへ抜け出したP・トーレスが頭で合わせるが、ヘディングシュートは枠を外れた。
その後はホームチームが“らしさ”溢れる積極的な攻撃を見せ、B・ヒルやポロがゴールに迫る。22分には右コーナーキックを獲得。ポロが右足で外巻きのボールを送ると、ボックス内の味方には合わず、ペナルティエリア手前のロ・チェルソへボールが渡る。フリーだったロ・チェルソが迷いなく左足を振り抜くと、強烈な一撃がディフレクションしてゴールに突き刺さった。良い攻撃を続けていたトッテナムが幸先良く先手を取っている。
1点ビハインドとなったアストン・ヴィラはその直後、ジョン・マッギンが左サイドへ繋ぐと、駆け上がったディニュが時間をかけずにクロスボールを送る。ペナルティエリア中央に飛び込んだワトキンスが頭で叩き込んだが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によってオフサイドが確認され、ゴールは認められなかった。
前半も半分を過ぎた30分にはトッテナムにアクシデントが発生。ベンタンクールがマティ・キャッシュのスライディングタックルで右足を痛め、プレー続行が不可能に。ピエール・エミール・ホイビュルクとの交代でピッチを後にした。
トッテナムの1点リードで前半の終盤に突入すると、44分にはホームチームが自陣左サイドから攻撃を組み立てる。ホイビュルクがB・ヒル、ウドジェとのワンツーでスルスルと前進し、背後のスペースへスルーパス。抜け出したソン・フンミンが右足でゴールネットを揺らしたが、ここはオフサイドのため得点は認められない。
このまま前半終了かと思われたが、前半アディショナルタイムにはアストン・ヴィラがセットプレーから試合を振り出しに戻す。敵陣右サイドで獲得したフリーキックからドウグラス・ルイスがクロスボールを蹴り込むと、ボックス中央へ走り込んだP・トーレスがヘディングシュートを沈める。D・ルイスの見事なキックが同点弾を呼び込み、1-1でハーフタイムに突入した。
後半に入ってもチャンスの多いエキサイティングなゲームが繰り広げられる。トッテナムはソン・フンミン、アストン・ヴィラはレオン・ベイリーがゴールを脅かすも、勝ち越しゴールとはならない。
61分にはアストン・ヴィラが細かいパスワークでゴールに迫る。敵陣中央で前を向いたブバカル・カマラが斜めのパスを付けると、ワトキンスがダイレクトで叩き、パスを受けたティーレマンスがスルーパス。リターンを受けたワトキンスが右足でゴールに流し込み、アストン・ヴィラが逆転に成功した。
ホームで3連敗を避けたいトッテナムは、ポロ、ブレナン・ジョンソン、クルゼフスキらがゴールを脅かすも、GKのE・マルティネスを破ることができない。85分にはペナルティエリア右の深い位置で粘ったクルゼフスキが粘ってマイナスに繋ぐと、ロ・チェルソがダイレクトでコースを変え、最後はポロが右足フィニッシュ。左ポストに当たった跳ね返りをソン・フンミンが押し込んだが、ここはオフサイドのため得点は認められない。アディショナルタイムの6分も含めてトッテナムは猛攻を見せたが、これ以上スコアは動かす、試合はタイムアップを迎えた。
トッテナムはインターナショナルマッチウィークを挟んでも悪い流れを断ち切ることができず、これで3連敗。ポステコグルー体制となってから初の苦しい時期を迎えている。一方のアストン・ヴィラは直近5試合でこれが4勝目。トッテナムを抜いて4位に浮上した。
次節、トッテナムは12月3日にマンチェスター・シティの本拠地に乗り込む。一方、アストン・ヴィラは30日にヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)4連勝を目指してレギア・ワルシャワとのホームゲームを戦い、次節のプレミアリーグでは12月3日に敵地でボーンマスと対戦する。
【スコア】
トッテナム 1-2 アストン・ヴィラ
【得点者】
1-0 22分 ジオヴァニ・ロ・チェルソ(トッテナム)
1-1 45+7分 パウ・トーレス(アストン・ヴィラ)
1-2 61分 オリー・ワトキンス(アストン・ヴィラ)
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By サッカーキング編集部
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