サンフレッチェ広島は16日、初代総監督を務めた今西和男氏が逝去されたことを発表した。
1941年1月12日生まれの今西氏は日本代表としても活躍。現役引退後は、広島の礎を築き上げ、1994年にはJリーグ第1ステージの優勝に貢献。育成の重要性を説き、日本代表の森保一監督をはじめ、日本サッカー界を背負って立つ多くの若手選手を発掘した。
また、今西氏の訃報に際し、日本サッカー協会(JFA)を通じて、宮本恒靖会長、田嶋幸三名誉会長、川淵三郎相談役、森保監督がコメントを残している。
■会長 宮本恒靖
「今西和男さんの訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
サンフレッチェ広島の礎を築かれ、日本サッカー界、そして日本スポーツ界におけるゼネラルマネージャーの役割を確立されました。その歩みを日本サッカーの発展へとつなげてこられた功績に、深く敬意を表します」
「また、日本サッカー協会においても強化副委員長として、トレセン制度の構築や世代別代表の強化に尽力され、競技力向上の基盤を築かれました。私自身も、世代別代表の活動を通じてご指導をいただいた記憶があります。その積み重ねが日本代表の躍進、そしてワールドカップの舞台へとつながっていったのだと感じています」
「ここに生前のご功績に深く感謝申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます」
■名誉会長 田嶋幸三
「今西さんのご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます」
「今西さんは東京教育大学(現、筑波大)の先輩で、私はそのときから今西さんの薫陶を受けてきました。サンフレッチェ広島では総監督として手腕を発揮され、1994年、Jリーグ1stステージ優勝に導かれました。その後、JFAの強化委員会の副委員長に就任され、私は委員として今西さんの下で、西野朗監督率いるU-23日本代表と加茂周監督の日本代表のサポートに携わりました。高所大所から判断される方で、特に監督人事のことについて多くを学びました」
「1997年、加茂監督の続投を巡って議論が紛糾し、強化委員会の提案がJFA理事会で却下されたとき、委員会を解散して全員で辞めようという流れになりました。しかし、育成の改革が道半ばだったことから今西さんと小野剛氏が残ることになり、今西さんは多くの批判を受け止めながら育成改革を進めててくださいました。今、こうして多くの選手がヨーロッパのトップリーグで活躍するまでになったのは、あのときの改革があったからこそでしょう」
「マツダSC時代に長崎日大高校の一プレーヤーだった森保一選手を見出し、日本代表選手へと育てた今西さん。彼は今、日本代表監督として「優勝」を目標に6月のFIFAワールドカップに臨みます。今西さんの存在なくして今の日本サッカー、日本代表はありません。森保監督2度目のワールドカップを見ていただけなかったことが残念でなりません。どうか、天国で森保ジャパンを見守ってください。ありがとうございました」
■相談役 川淵三郎
「今西さんの訃報に接し、僕より早く逝ってしまうなんて「それはないよ」と言いたい気持ちです」
「彼が日本サッカー界に与えた影響は絶大なものがあります。その一つを挙げるとしたら、人間性を鋭く見抜く目です。マツダサッカークラブ時代から、現在、SAMURAI BLUE(日本代表)の監督を務める森保一さんをはじめとする多くの才能を見抜き、育て上げてきました。代表監督にオフト氏を採用する際には、マツダSCでの彼のコーチとしての能力を詳らかに話してくれ、僕は自信を持ってオフト監督を日本代表初となる外国人監督に推しました。それが1992年、広島での日本最初のAFCアジアカップ優勝につながりました」
「JFAでは強化委員会の副委員長を務め、岡田武史監督就任を進言してくれたのも彼でした。それによって日本は1998年、FIFAワールドカップ初出場を果たしました。サンフレッチェ広島のJリーグ入りについてもいろいろなドラマがありました。語り尽くせばきりがないほど今西さんとの思い出があります。日本サッカーへの多大なる貢献に心から感謝の意を表します。安らかにお眠りください」
■日本代表監督 森保一
「今西さんの訃報にふれ、心よりお悔やみを申し上げます」
「今西さんには言葉では表すことができないほどたくさんのことを学ばせていただき、そして成長させていただきました。サッカー選手や指導者としての立ち振る舞い以前に、社会人として人前に出て恥ずかしくないように、人としての根本的なことを教わりました。『サッカー選手である前に良き社会人であれ』を肝に銘じてこれからも生きていき、指導にも生かしたいと思います」
「これまで日本のために、そして日本サッカー界のために本当にありがとうございました。今夏のワールドカップも日本一丸で世界に挑み、今西さんが天国で誇らしく思えるようなサッカーをお見せできるよう邁進します。どうか安らかにお眠りください」
By サッカーキング編集部
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