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戦力外からレギュラーへ――長谷部誠のシーズン前半戦、全試合採点付き通信簿

2012.12.26

写真=原田亮太
長谷部誠

 戦力外からレギュラーへ。2012-13シーズンは長谷部誠にとって天国と地獄を味わった、そんなシーズン前半戦だったかもしない。夏のオフから控え組での練習を強いられ、退団は決定的と見られていた。しかし、長谷部はヴォルフスブルクに残留を決意。開幕からベンチに入れない時期が続き、我慢の時期が長く続いた。

 状況が好転したのは、フェリック・マガト監督が解任された後のブンデスリーガ第9節デュッセルドルフ戦だった。シーズン初先発を飾った長谷部は、ドストのゴールをアシスト。開幕戦以来となる約2カ月ぶり、チームの2勝目に大きく貢献した。レギュラーの座に復帰を果たすと、9試合連続で先発。第12節のホッフェンハイム戦では、シーズン初ゴールを記録した。

 逆境を乗り越えた長谷部の2012-13シーズンのリーグ戦出場記録を、ドイツメディア『Sportal.de』の寸評とともに振り返ってみよう。

▼2012-13シーズン前半戦 長谷部誠 出場記録
ブンデスリーガ:9試合・1得点・1アシスト

【10月】
■10月27日|ブンデスリーガ第9節 vsデュッセルドルフ(A)4○1
出場時間:先発フル出場(1アシスト)
『Sportal.de』採点:2.5
『Sportal.de』寸評
「本当の意味で試合に入ったのは後半からで、それは文字通り試合に入ってきたと言える。ドストへのアシストはドンピシャであり、彼の斜め方向への(攻守)切り替えは曲芸に近いものがあった」

【11月】
■11月3日|ブンデスリーガ第10節 vsニュルンベルク(A)0●1
出場時間:84分間(先発途中交代)
『Sportal.de』採点:5
『Sportal.de』寸評
「後半のジエゴとの連係を除けば、この日本人選手にはこれといった記憶に残るプレーはなかった。プラッテンハルトがしっかり守っており、スペースを見つけて回り込むことになったが、有効なパス相手を見つけることもできたはず」

■11月11日|ブンデスリーガ第11節 vsレヴァークーゼン(H)3○1
出場時間:89分間(先発途中交代)
『Sportal.de』 採点:3
『Sportal.de』寸評
「幾度となくレヴァークーゼンの左サイドの広いスペースを突破し、フィニッシュの決定的アクションで上手くいかなかったものの、数多くのチャンスを作り出した」

■11月18日|ブンデスリーガ第12節 vsホッフェンハイム(A)3○1
出場時間:先発フル出場(1ゴール)
『Sportal.de』採点:3
『Sportal.de』寸評
「逆サイドの(イビツァ)オリッチに比べると守備的なプレーだったが、攻撃面で2度にわたり目立つことがあった。先制ゴール、そしてもうひとつの好機をつくりだしたシーンだ。それ以外ではオリッチのやや後ろになるようなかたちでプレー。目立たないながらも堅実な守備をみせた」

■11月24日|ブンデスリーガ第13節 vsブレーメン(H)1△1
出場時間:90分間(先発途中交代)
『Sportal.de』採点:4
『Sportal.de』寸評
「彼がベンチに下がってしばらくしてヴォルフスブルクが良くなった。ただ、(長谷部に代わって出場した)ヴィエイリーニャの方がよいシチュエーションを生み出せていたとはいえ、長谷部の交代を直接結びつけるものはない。31分のパスは、あわやソクラティス・パパスタソプーロスのオウンゴールを誘うものだった。その7分前にはバス・ドストへ見事なクロスを出している」

■11月28日|ブンデスリーガ第14節 vsボルシアMG(A)0●2
出場時間:先発フル出場
『Sportal.de』採点:4
『Sportal.de』寸評
「25分、好機にヘディングシュートで外してしまう。クロスも上手くいかず。さらには、この日本人選手は1対1の競り合いでも非常に低い勝率だった」

【12月】
■12月2日|ブンデスリーガ第15節 vsハンブルガーSV(H)1△1
出場時間:先発フル出場
『Sportal.de』採点:4
『Sportal.de』寸評
「ジョスエとクリスティアン・トレーシュの欠場で、この日本人選手は再び守備的MFとしてヤン・ポラークの隣でプレーすることに。とりわけ前半は、ハンブルガーSVの自陣での速い攻守切り替えを阻止することにしばしば苦戦を強いられていた。ハーフタイムの後、守備面ではいくらか効くようになったが、攻撃面では言及するほどのアイディアは見られず」

■12月8日|ブンデスリーガ第16節 vsドルトムント(A)3○2
出場時間:先発フル出場
『Sportal.de』採点:4
『Sportal.de』寸評
「走行距離も多く、主として守備を要求されており、その負担は一向に軽減できず。例えばヘディングシュートのチャンスなども考えられたのだが。マルコ・ロイスのゴールは彼のマリオ・ゲッツェに対するファウルから生まれたもの」

■12月15日|ブンデスリーガ第17節 vsフランクフルト(H)0●2
出場時間:63分間(先発途中交代)
『Sportal.de』採点:4.5
『Sportal.de』寸評
「逆サイドのヴィエリニーニャに比べると守備的であり、ジョスエの退場後は攻撃面で全くといっていいほど存在を示せなかった。30分にフィニッシュで失敗してしまった絶好機は例外として。それと同時に守備面でもそれほど納得させる動きをみせられず、バスティアン・オツィプカがひとたびギアを入れると困難に直面することに」

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