リヴァプールを離れてから活躍している選手たち [写真]=Getty Images
いくら才能があってもチームに合わない選手がいる。そして放出したあとで実は“大魚”だったと後悔する。
チーム事情、ケガ、絶対的プレーヤーの存在など、その選手がチームに合わなかった理由は様々だが、どのクラブでもよく聞く話だ。そんなサッカー界の“あるある”は、当然だがリヴァプールにも存在する。それではサッカー情報サイト『Planet Football』が「アンフィールドを離れてから活躍している選手」を特集しているので紹介しよう。
[写真]=Getty Images
■FWドミニク・ソランケ(現在ボーンマス所属)
今季プレミアリーグで驚きの活躍を見せているのがボーンマスのFWドミニク・ソランケ(26歳)だ。チェルシー出身のストライカーは若い頃から注目される逸材だった。2017年のU-20ワールドカップでは、4得点でイングランドを初優勝に導いて大会最優秀選手にも選ばれた。しかしチェルシーではトップチーム定着が難しく、2017年夏にリヴァプールへと移籍した。
ユルゲン・クロップ監督の下で飛躍が期待されたソランケだが、モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノの強力3トップを擁する当時のリヴァプールではリーグ戦21試合に出場してわずか1ゴール。1年でクラブを去ることになった。リヴァプールは、およそ300万ポンド(約5億円)で獲得した選手を1年後に1900万ポンド(約34億円)でボーンマスに売却。最高のビジネスと大いに喜んだ。
新たな挑戦に乗り出したソランケは、ボーンマス加入後も苦戦を強いられたが、今季はプレミアリーグの舞台で大ブレーク。今月23日のノッティンガム・フォレスト戦ではプレミアでの自身初のハットトリックを達成して3-2でチームを勝利に導いた。26日のフルアム戦でもゴールを奪い、今季ここまで18試合で12ゴール。リヴァプールの絶対的エースであるサラーと得点数で並んでおり、マンチェスター・シティのFWアーリング・ハーランド(14ゴール)に次いで得点ランク2位タイにつけている!
2017年にイングランド代表デビューを飾って以降、ずっと代表チームから遠ざかってきたソランケだが、この調子を維持すれば来夏のEURO 2024でイングランド代表復帰もあり得るぞ!
■FW南野拓実(現在モナコ所属)
日本代表のアタッカーもリヴァプールでは最大限に実力を発揮できなかった。南野拓実(28歳)はオーストリアのザルツブルク時代に出場したチャンピオンズリーグ(CL)のリヴァプール戦でネットを揺らしてプレミアへの切符を獲得。2019年12月に移籍金750万ポンド(約14億円)でリヴァプールに引き抜かれ、クラブ史上初の日本人選手となった。
しかし、クロップ監督のアタッカー陣の選手層はあまりにも厚かった。サラー、マネ、フィルミーノの黄金3トップの全盛期と被ってしまい、出場機会が限られることに。結局、リヴァプールでの2年半では公式戦55試合で14ゴール。決して悪くない数字だが、最後までレギュラーに定着することはできなかった。
それでもフランスのモナコで大復活を遂げることに。今季はアドルフ・ヒュッター監督の下、リーグ・アンで16試合に出場して5ゴール・4アシスト。その活躍が評価され、今冬には再びプレミアリーグへの移籍も噂に出ている。
ちなみに2019年10月、アンフィールドでの試合でリヴァプールを相手にゴールを奪ったザルツブルクの選手は3名。南野拓実、韓国代表FWファン・ヒチャン(現在ウルヴァーハンプトン)、そしてアーリング・ハーランド(現在マンチェスター・シティ)。後者2名は今季プレミアリーグの得点ランクで上位につけているため、南野拓実もプレミアに戻って活躍する可能性もあるのでは!?
■FWタイウォ・アウォニイ(現在ノッティンガム・フォレスト所属)
ナイジェリア代表FWタイウォ・アウォニイも、アンフィールドを離れてから得点力が爆発した選手だ。2015年に18歳にしてリヴァプールに入団したアウォニイは、同クラブのトップチームでは一度も試合に出ることなく、ドイツやオランダ、ベルギーへのローン移籍を繰り返したあと、2021年にウニオン・ベルリンに完全移籍。するとブンデスリーガでは2021-22シーズンに15ゴールを決める大活躍。
最前線で抜群のフィジカルを発揮するストライカーは、満を持してプレミアリーグに復帰。2022年夏に移籍金1700万ポンド(約31億円)でノッティンガム・フォレストに加入すると、1年目からリーグ戦10ゴールをマーク。今季も開幕節のアーセナル戦でいきなりネットを揺らすなど、開幕から3試合連続ゴール。しかし11月にそけい部の手術を受けて以降は長期離脱を強いられている。
■MFアレックス・オックスレイド・チェンバレン(現在ベシクタシュ所属)
MFアレックス・オックスレイド・チェンバレン(30歳)は期待されたほどの力を発揮できなかった。アーセナル時代に高い身体能力を発揮してイングランド代表にも定着したチェンバレンは、クロップ監督が織りなす攻撃的サッカーに魅かれて「この監督だ」と感じて2017年8月にリヴァプールに移籍。
しかし、3500万ポンド(約63億円)の大金で加入した万能型は深刻なケガに見舞われるなど、順風満帆とはいかなかった。2019-20シーズンにリヴァプールの30年ぶりのリーグ制覇に貢献するも、6シーズンでリーグ戦の出場は103試合に留まった。そのため、今夏には心機一転トルコに移籍。すると新天地のベシクタシュではリーグ戦14試合で4ゴール・1アシストと上々の結果を残している。
(記事/Footmedia)
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