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WEリーグの第3代チェアにJリーグの野々村芳和チェアマンが正式就任…ミッションは「経営基盤の安定化」と「クラブとリーグの連携強化」

2024.09.26

第3代WEリーグチェアに就任したJリーグの野々村芳和チェアマン

 公益社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は26日、定時社員総会および理事会を開催し、第3代WEリーグチェア(理事長)にJリーグの野々村芳和チェアマンが、副理事長に日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長が選任され、就任したことを正式に発表した。任期は2026年9月に開催予定の定時社員総会終結の時までの2年間となる。

 野々村チェアは同日に行われた就任記者会見において、前体制での課題となっていた「経営基盤の安定化・収益向上」と、「クラブとリーグのコミュニケーション強化」を自身が“成し遂げるべき2大ミッション”として掲げつつ、自身の任期である2年間でそのベースを構築し、「WEリーグをよく知り、より良くしたいと思っている女性のリーダーにバトンを渡していきたい」との展望を口にした。

 経営基盤の安定化に向けては、Jリーグのチェアマンを兼務する立場を生かして、「JリーグとWEリーグ、男子と女子のサッカーをセットでセールスしていくことは、やっていけると思う」とコメント。視察を行なったイングランドの例を引き合いに出し、「男子と女子の両方を持ってることがセールスに大きく影響する世の中になっている。サッカー全体の価値を上げていくことで収益の足りない部分は埋めていけると思っている」と続け、セールスの部分に関しては「イメージは湧いている」と語った。

 一方、クラブとの連携強化に関しては、Jリーグでの自身の経験を踏まえ、「クラブとリーグのコミュニケーションがめちゃめちゃ大事なのは痛感しているところがある」とコメント。その上で「どちらか一方だけが伸びても上手くいかない。リーグとクラブが同じ方向を向いて、目指す場所を整理する必要があると思っています」と述べ、クラブ、リーグ、パートナー・スポンサー、そしてサポーターが「同じ方向を向けるかが一番の成功のポイントになる」と主張した。

 なお、今回の定時社員総会および理事会で選任され、就任した野々村芳和チェア、宮本恒靖副理事、海堀あゆみ理事、大滝麻未理事のコメントは以下の通り。

野々村芳和チェア(理事長)コメント
指名委員会で指名され、今回WEリーグのチェアを務めることになりました。
選考委員会に指名されるにあたって、WEリーグの現状、自分に期待される役割を明確にしてもらうということを委員会にもお願いしました。僕がこの2年間で成し遂げないといけないことは大きく2つあります。

WEリーグの女性をどう活躍させ、輝かせるかという理念は素晴らしかった。ただ、その一方で、どうやって安定してクラブとリーグがフットボールを充実させるかという経営の部分で数億円足りていない部分があります。
僕はこの2年で、まず安定した経営基盤を作るための収益をどう上げていくのかを一つのミッションとして抱きました。女子サッカーの可能性を感じる部分もあるので、それは達成できるのではないか。Jリーグのリソースもそうですけど、JFAとサッカー界が一緒になってサッカーの価値を皆んなで上げていくことが望ましいんじゃないかと思って、今回お受けすることになりました。

収益をしっかり上げることが一つ。もう一つは、クラブとリーグのコミュニケーションの部分。それがめちゃめちゃ大事なのは、Jリーグをやりながら痛感しているところがある。どちらか一方だけが伸びても上手くいかない。リーグとクラブが同じ方向を向いて目指す場所を整理する必要があると思っています。なので、僕がやることは、クラブとのコミュニケーションをより密にして一つの塊として未来に向かっていくことを実現することにあると思っています。

宮本恒靖副理事コメント
自分がJFAの会長になって以来、女子サッカーの拡大や2031年の女子W杯招致を目指す中で、WEリーグの発展は必要不可欠だと思っています。ですので、WEリーグ、Jリーグ、JFAが力を合わせて、その実現に向けて頑張っていきたいと思っています。

海堀あゆみ理事コメント
WEリーグができたことで、今まで子供たちが女子プロサッカー選手になりたいとなったときに目指す場所がなかった。しかし、WEリーグができたことで、子供たちが胸を張って女子サッカー選手になりたいと言えるようになったことは、本当に良かったなと思っています。子供たちが目指せる場所を、JリーグやJFAの皆さんと協力して盛り上げて、サッカーの未来を明るくしていきたい。2011年のW杯優勝メンバーとしても、W杯やオリンピックで優勝できるように、リーグの立場から(女子サッカーを)支えていきたいと思っています。

大滝麻未理事コメント
私自身、実際にプレーしてきたWEリーグに引退後も携われるのを光栄に感じるとともに責任を感じて身が引き締まる思いです。まだまだ学ぶべきことは多いですが、私個人の強みは2年前まで選手として経験してきたことや、選手に近い立場でどうすればより良い環境で自分らしく輝けるかを考えることが私の役割だと思っているので、皆さんと協力しながらWEリーグを力強い組織にしていければと思っています。

By サッカーキング編集部

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