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広島FW加藤陸次樹が吠えた! 5戦ぶり勝利への道を切り開いた今季初得点「気持ち的にはスッキリした」

2025.05.05

加藤陸次樹(左)と前田直輝(右)[写真]=J.LEAGUE

 待望のゴールを決めたFW加藤陸次樹が吠えて、吠えて、吠えた。「最高ですね。忘れかけていた感情だったので」。

 サンフレッチェ広島は3日、明治安田J1リーグ第14節でアビスパ福岡をホームに迎えて2-1の勝利。チームとして3試合ぶりに得点を挙げて、5試合ぶりの白星を飾った

 前節のアルビレックス新潟戦は2試合連続で0-1の敗戦を喫して4連敗。先の見えないトンネルの中にいた。試合後には一部のサポーターからブーイングも飛んだ。「当然だと思います」。加藤は潔く向き合った。

「応援してくれる方がいるからこそ、今このスタジアムでこうしてサッカーができている。今日のブーイングは一つ受け止めて、次に向けていい準備したい」

 新潟戦で加藤はシュート0本に終わっていた。試合後は悔しそうな表情で、「いろんなことを意識しすぎて、一つひとつのタイミングがずれて、自分にチャンスがきていないと思う」と苦悩を明かした。「僕自身は今年そんなにビッグチャンスを迎えられていないので、シュートを決めるという以前に、まずは自分自身でチャンスを作らないといけない」。なかなか自身の得点の形を見出せないなかでも、一発がチームの流れを変えると信じて、「もう自分で打開するしかない」と覚悟を決めていた。

 それから中3日で迎えた福岡戦、広島は前線が1トップ2シャドーの布陣に戻り、FWジャーメイン良、FW前田直輝とともに先発した加藤は、「距離感が良くて、僕のやることもはっきりしていたし、ジャーメイン選手や直輝選手とも近い距離でできていたので、これを続けられれば、いい試合を続けられると思う」とプレーしながら好感触を得ていた。

 前節取り戻したアグレッシブさに加え、攻撃にはゴールへ向かう躍動感が増した。開始2分、ジャーメインが前線でボールを収めて前を向き、折り返しを前田がシュート。MF東俊希のクロスから16分にMF中村草太がボレーシュート、20分と27分にジャーメインがヘディングシュートを放ち、相手ゴールを脅かし続けた。

 加藤も15分、高い位置でボールを奪い切ったジャーメインからパスを受け、ペナルティエリア左に入って迷わずシュートを選択。惜しくも相手GKの好セーブに阻まれたが、果敢に左足を振り抜いた。

「パスではなくシュートというところは、今日は試合に入る前からチーム全体で意識していた。シュート数が多かった中で、パスを出せばいい場面もあったとは思うけど、でもやっぱりシュートを打たないと入らないという意識でやっていたので、それが今日はゴールに結びついたと思う」

 スコアレスのまま迎えた67分、ゴールキックを左サイドにいた加藤が頭でつなぎ、ジャーメインが粘って相手と競り合う。そのこぼれ球を回収した加藤が前を向くと、頭の中にあったのは「もうシュートでした」。ドリブルで前に進むと、相手DFを引きつける前田の動き出しによってペースが空いた。「前田選手がすごくいい動きしてくれて、DFを2人つってくれたおかげでシュートコースもドリブルコースもできた」。そのまま中央に切り込んで、相手3人に囲まれながら右足を一閃。渾身のシュートはゴール左隅に突き刺さった。

 待ちに待った得点にチームメイトもサポーターも歓喜で弾けた中、加藤は取り戻した最高の感情を吠え続けた。チームメイトからの祝福も気持ちがこもった手荒く激しいものだったが、「僕がハイになりすぎて、そこはあんまり意識してなかったけど、うれしかった」と無我夢中で喜んだ。

 加藤が今季初得点となる先制ゴールで、チームの勝利への道を切り開いた。広島は86分にPKを与えて失点したものの、最後まで勝ち越しを目指して前に出ると、後半アディショナルタイムに中村がペナルティエリア内でファールを受けてPKを獲得。重過ぎるプレッシャーを背負ったFWジャーメイン良がPKを決め切って劇的な勝利をつかんだ。

 ブーイングを歓声に変えた。スタジアムでは得点後も勝利後も、「スーパー加藤陸次樹」のチャントが何度も鳴り響いた。「たぶん僕の曲は歌いやすいから」。試合後、照れたように話す加藤に爽やかな笑顔が戻った。「子供たちにも歌いやすいっていろんな人から言われたので、子供たちの声援も含めてすごく耳に入るのでうれしい。今日も後押しされました」。

 広島は連敗を止めて5試合ぶりの白星をつかんだ。次節は7日にアウェイで湘南ベルマーレと対戦する。「一生懸命走って、戦って、チームとして1試合を勝つことが本当に素晴らしいことだと改めて実感した」と久々の勝利の味を噛み締めた加藤は、「気持ち的にはスッキリしたので、変わらずシュートは狙っていきたい」とますます得点意欲を燃やし、中3日の次節に向けて清々しい表情で言い切った。

「大事なことは今日と一緒でシュートを打つこと。戦うのは根本的なことなので、次もシュートを打つことだけを意識して、今日と同じようなサッカーができれば、負けないと思います」

取材・文=湊昂大

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By 湊昂大

Kota Minato イギリス大学留学後、『サッカーキング』での勤務を経てドイツに移住して取材活動を行う。2021年に帰国し、地元の広島でスポーツの取材を中心に活動中。

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