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名古屋、町田との上位対決を制して首位浮上/メットライフ生命Fリーグ 2025-2026 第11節

2025.08.14

上位対決で決勝点を挙げた名古屋の清水和也(左) [写真]=SHOKO

 メットライフ生命Fリーグ 2025-2026 ディビジョン1 第11節が10日に行われ、名古屋オーシャンズペスカドーラ町田が愛知県のパロマ瑞穂アリーナで対戦した。

 前節終了時点で首位の町田、2位の名古屋、3位のしながわシティが勝点21で並ぶ大混戦。12チームでの総当たり戦が一巡し、一部のチームをのぞいて中断期間を迎える今節は、どのチームにとっても今後を占う大事な一戦となった。

 名古屋と町田は昨シーズンも中断期間前に対戦。昨シーズンはラスト15秒で町田が勝利をもぎ取るなど、毎回激しい攻防を見せている。今回の対戦は町田ボールでキックオフすると、まずは立て続けにセットプレーでチャンスを作った。しかし、ゴールを奪うことができず、町田のミスから今度は名古屋が攻勢に出るオープンな展開となる。

 0-0が長く続く中、第1ピリオド中盤を過ぎると、名古屋の連係にやや乱れが見える。ここで名古屋はタイムアウトを取得。「この試合のために1週間、入念なスカウティングをしてきた」と話す木暮賢一郎監督は、流れを断ち切るために「今、起きていること、何を改善して残りの時間をどう過ごすのか」を選手たちに伝え、再度ピッチに送り出した。

 第1ピリオドをスコアレスで終え、迎えた第2ピリオドでは開始早々、アンドレシートのキックインからニアサイドに寄った清水和也のゴールで待望の先制点を挙げる。1点を追う町田も流れの中やセットプレーからチャンスを作るものの、名古屋GK田淵広史の好守に阻まれゴールを奪えない。3分強を残し、山中翔斗をGKにパワープレーを仕掛けた町田だったが、追撃及ばず試合終了。接戦を制した名古屋が、今節の結果により首位に浮上した。

 敗れた町田のルーカス・キオロ監督、ゲームキャプテンを務めた森岡薫は「選手たちの出来はよかった」「我々は力を出し切った」としながらも「決めきる力が足りていなかった」「最後の最後で冷静さが足りなかった」と課題を口にする。

 シーズン序盤に3連敗を喫しながら立て直し、一巡目を3位で終えた町田。ルーカス監督は「一巡目の最後がこういう結果になってしまったが、本当に難しいリーグで他のチームもレベルを上げてきている中、我々がまだ上位にいることは悪いことではない。そこをプラスに考えて、二巡目に切り替えていきたい」と意気込みを語った。

 名古屋の木暮賢一郎監督は「一巡目の最後に同じ勝点の町田と対戦し、勝てばいるべき場所、1位に上がる可能性があった。何が何でも勝点3を取るという状況の中、選手たちはゲームプランを含めた意図をしっかりと理解してくれて、試合でも完璧に近い状態で掲げている作戦、戦い方を遂行してくれた。本当に選手が素晴らしかった」と試合を振り返る。一巡目を終えて「選手のことはもちろんいろいろな立場で見てきたし、知らないということはないが、Fリーグで指揮を執るのはひさしぶりなので実際に率いてみないと分からないこともあった。一巡して改めて、このリーグを勝ち取るために何が必要で、何に時間を割いて、どの部分をレベルアップさせるべきか、全チームの情報が集まったと思っている。中断期間は自分にとっては非常に大きい。我々にとって間違いなく有益な中断期間になると思っている」と二巡目への展望を語った。

 主将の吉川智貴は「勝点3が取れた、ということだけ。直接対決を勝てたのはよかったと思うし、続けていくしかない」と言葉少なに試合を振り返る。データが示す勝点や得点数は絶対王者の名をほしいままにしていたころの名古屋には劣るが、一巡目を終えた今シーズンをどのようにとらえているのだろうか。「11試合で3敗というのは、過去を振り返ると確実に多い。負けてはいけないチームが負けているのは事実だが、去年の中断前にも町田と対戦し、負けて中断期間に入っている。今年は勝てたし、自分たちが望んでいた数字ではないもののプラスの要素もたくさんあり、戦う幅が広がった1試合だったと思う」と吉川。「自分たちが進むべき道は合っていると思うし、これを続けていかなくてはならない。少し休むことも必要だが、練習が再開するときには二巡目に向けてこの勢いを持っていくこともすごく大事だと思う」と意気込みを見せた。

取材=SHOKO


By サッカーキング編集部

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