東京Vを下した名古屋が天皇杯ベスト8最後の一枠を掴む [写真]=兼子愼一郎
天皇杯 JFA 第105回全日本サッカー選手権大会・ラウンド16(4回戦)が13日に行われ、東京ヴェルディと名古屋グランパスが対戦した。
明治安田J1リーグでは苦しい戦いが続く両チームだが、天皇杯では順調にラウンド16へ進出。東京Vは初戦で栃木SCを3-1で撃破すると、3回戦ではサガン鳥栖との接戦を制し、3年ぶりにベスト16へ進出。対する名古屋はヴェロスクロノス都農とロアッソ熊本を下し、2年ぶりに4回戦へ駒を進めている。すでに7チームが準々決勝への切符を掴み取っている中、どちらが最後の一枠を手にすることになるのだろうか。
互いに3-4-2-1のシステムを採用した“ミラーゲーム”は、序盤から東京Vが押し気味に試合を進める。12分、宮原和也、新井悠太、川崎修平の3人が狭い空間で素早くダイレクトパスを繋ぎ、左サイドのスペースへ展開。宮原のパスを受けてボックス内左に侵入した新井が深い切り返しから右足を振ると、このシュートがGKシュミット・ダニエルのニアサイドを抜いてネットを揺らし、幸先良く先制に成功した。
劣勢だった名古屋だが、26分に試合を振り出しに戻す。森島司が低い位置から大きく左へ展開すると、これを受けた永井謙佑がボックス左角付近か柔らかいクロスを供給。木村勇大のヘディングシュートはGKマテウスにセーブされるが、こぼれ球を内田宅哉が押し込んだ。その後は東京Vが複数回に渡ってチャンスを作るが、平川怜のロングシュートはGKシュミットにセーブされ、新井のクロスに合わせた稲見哲行のヘディングは枠外へ。前半は1-1で終了した。
後半はこう着状態が続く。東京Vは前半と同じく優位に試合を進め、何度か敵陣ゴールに迫るが、決定機を作り出すまでには至らず。一方の名古屋は守備で粘り強い対応が続くが、攻撃ではなかなか良いシーンを作れず、シュート数がわずか2本のまま時計の針が進む。74分には徳元悠平の右CKに野上結貴が頭で合わせてネットを揺らしたが、直前にGKマテウスへのファウルがあったとして得点は認められなかった。
80分、名古屋はサイド攻撃からチャンスを作ると、ボックス内のルーズボールに反応した森島が松橋優安に背後から倒されてPKを獲得。これを稲垣祥が冷静に沈めて逆転に成功した。試合はこのまま1-2で終了。勝利した名古屋は、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズ、FC町田ゼルビア、SC相模原、ヴィッセル神戸、FC東京、浦和レッズに続いてベスト8進出を決めた。
名古屋は準々決勝で広島と対戦する。
【得点者】
1-0 12分 新井悠太(東京ヴェルディ)
1-1 26分 内田宅哉(名古屋グランパス)
1-2 81分 稲垣祥(PK/名古屋グランパス)
By サッカーキング編集部
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