2012.11.02

王座奪還を見据えるルーニー「俺、ロビン、シンジはいい感じでやれている」

ワールドサッカーキング 1115号 掲載]

インタビュー・文=デイヴィッド・マクドネル
翻訳=栗原正夫
写真=フォトスポーツ

 

シーズン序盤を振り返って、ここまでの調子をどう見ている?

 

ルーニー(以下R)――個人的には難しいスタートになった。開幕2戦目でケガをしてしまって(8月25日のフルアム戦で太ももに11針を縫う裂傷を負った)、4週間も戦列を離れることになったからね。9月末に戻ったばかりだから、俺自身のシーズンはこれからって感じだよ。開幕早々に離脱するなんてガッカリだったけど、シーズンは長丁場だし試合はまだたくさん残ってる。自分としてはここからが本当のスタートだよ。

 

ケガの具合はどう? かなりの重傷に見えたけど。

 

R――それほど重傷ではなかったけど、今回はちょっと珍しいケガで練習や試合に戻った時に傷口が開かないように注意する必要があった。体のキレを取り戻すには実際にピッチに立って練習するのが一番なんだけどね。ジムでのトレーニングはストレスがたまったよ。ただ、ケガの功名ってわけじゃないけど、リハビリ中にフィットネスは上がったと思う。今年はプレシーズンの途中からチームに合流したこともあってコンディションに不安があったけど今はいい感じだし、これからは万全の状態をキープできると思ってるよ。

 

戦列復帰後はこれまでより深いポジションでプレーしている。やりにくさは感じない?

 

R――俺はポジションにこだわるタイプじゃないから現状に不満はない。センターフォワードとして前線に張るのも、少し下がってボールに絡むのも好きだからね。今の位置のほうがボールに絡む回数は増えるから、とても楽しんでプレーできているよ。

 

今シーズンのマンチェスター・ユナイテッドはここまでとても失点が多い。タイトル獲得のためにも守備陣の修正が急務なのでは?

 

R――確かに今シーズンは先制点を奪われる展開が多い。ゲーム序盤で失点して追い掛ける展開になったら苦労するのは当然だよ。特にチャンピオンズリーグはどの試合も難しいから、この点は修正しないといけない。ただ、これはDFだけの問題じゃなく、チーム全体の問題だ。

 

10月7日のニューカッスル戦では久しぶりに無失点で勝利を収めた。立て直しのきっかけになるのでは?

 

R――あの試合を3―0でモノにできたのは大きい。アウェーのニューカッスル戦と言ったら、シーズンの中でもかなり難しい試合だからね。俺たちは敵地で素晴らしい守備を見せ、攻撃でも3点を取った。全体として勝利にふさわしい出来だったし、あのゲームはすごく良かったと思う。でも成功したいなら、残りのシーズンもああいう試合内容をキープしていかないといけない。

 

今のところ俺、ロビン、シンジの3人はすごくいい感じでやれてる

 

今シーズンはニック・パウエル、スコット・ウートン、アレクサンデル・ビュットネルといった若手選手が台頭している。彼らの印象は?

 

R――みんな才能ある若手で、ユナイテッドで成功しようと頑張っている。最近は俺のほうから積極的に話し掛けてアドバイスしてるよ。以前、サー・アレックス(ファーガソン監督)が聞かせてくれたエリック・カントナの話が印象的でね。ユナイテッド時代のカントナがどれだけ若手に大きな影響を与えたかって話だ。だから俺も、ユナイテッドやイングランド代表で同じ役目を果たしたいと思ってる。そうやって若い選手の長所を引き出し、後輩たちにも俺の良さを引き出してもらいたいからね。

 

新戦力のロビン・ファン・ペルシーについては?

 

R――今さら言うまでもないけど、ロビンはワールドクラスのストライカーだ。ユナイテッドでも公式戦11試合で8ゴールと早速インパクトを残している。彼ほどの選手と契約できたのは、チームにとっても、サポーターにとっても、クラブ全体にとってもすごく大きい。同じFWのメンバーも彼の加入を喜んでるよ。前線のポジション争いは厳しくなったけど、全員がいつも臨戦態勢で、ベストを尽くさないといけないという状況は悪くない。ただ、ロビンの加入に関係なく、ユナイテッドの選手なら常に100パーセントのプレーを心掛けるべきだ。新しい選手が来た後でお尻に火がついたなんてことじゃ話にならないんだ。

 

ファン・ペルシーとのコンビネーションについてはどうかな?

 

R――まだ一緒にプレーした回数は少ないけど、俺とロビンはきっといいコンビになる。お互いに頭を使ってプレーするタイプだし、一緒にピッチに立つ機会が増えればコンビネーションも高まるはずさ。もっとも、前線にはダニー(ウェルベック)やチチャリート(ハビエル・エルナンデスの愛称)がいて、新戦力のシンジ(香川)もいる。監督はその4、5人の中からいろいろなパターンの組み合わせを試したいと思っているはずさ。攻撃のオプションが増えたのはいいことだよ。

 

今名前が出た香川の印象は?

 

R――他の新戦力と同様に、シンジもすぐにチームになじんだ。彼はボールを持った時に効果的なプレーができるし、視野が広い。パスの精度も高いから、俺たちFW陣に多くのチャンスを供給してくれるはずだ。ボールによく絡み、持ちすぎないで簡単にさばいてくれるのもありがたい。プレーを見ていれば分かると思うけど、シンジはかなりセンスがあるよね。彼や(トム)クレヴァリーのようなつなぎ役がいるとFW陣は本当に助かるものなんだ。

 

香川はプレミアリーグで成功できると思う?

 

R――シンジはブンデスリーガっていう難しいリーグで大活躍して、それが評価されてユナイテッドにやって来た。ここでも最高のスタートを切ったし、プレミアリーグで成功するために必要な要素はすべて持ってると思うよ。シンジやロビンのような新戦力が入って来た時は、みんな早く同じピッチで何ができるか確かめたい気持ちでいっぱいになるんだ。今のところ、俺、ロビン、シンジの3人はすごくいい感じでやれてる。