
『Jリーグ・スカパー! ニューイヤーカップ』がスケールアップして今年も開催される。
昨年よりスタートした同大会は、これまで各クラブが個別に実施していたプレシーズンマッチを一つの大会として開催したもの。2015年大会は宮崎ラウンドと鹿児島ラウンドの2カ所で開催され、鹿島アントラーズと浦和レッズがそれぞれ初代王者に輝いた。そして今年は宮崎、鹿児島ラウンドに沖縄ラウンドも加わり、参加クラブは前回の7クラブから12クラブへと増加した。1月24日に開催される沖縄ラウンドの初戦を皮切りに、各ラウンドで順次総当たりのリーグ戦を行う。
クラブにとっては新加入選手や新シーズンの戦術などを試す絶好の機会。ファン・サポーターにとっては、各ステージ(J1、J2、J3)の垣根を越えた戦いを観戦できるのが見どころの一つだ。シーズン前哨戦とは言え、各ラウンドで熱い戦いが繰り広げられることは間違いなく、優勝賞金300万(各ラウンド)をどのクラブが手にするかに注目が集まる。
「スカパー!」はこの模様を全試合独占生中継でお届け。また、「スカパー! オンデマンド」でも全試合LIVE配信する。さらに「スカパー! オンデマンド」会員登録者は、大会初日のFC東京対FC琉球(14:00キックオフ予定)を無料で楽しむことが出来る。会場に足を運ぶことができないファン・サポーターは必見だ。
今回、2016年大会の開催を前に、昨年鹿児島ラウンドに出場したジュビロ磐田の名波浩監督が『Jリーグ・スカパー! ニューイヤーカップ』の魅力について語ってくれた。
――昨年、ジュビロ磐田は初開催のニューイヤーカップに参戦しました。監督として、どういった位置づけで臨まれたのでしょうか?
名波浩監督(以下、名波監督) まずは新戦力の特長を見極めること。そして、選手間同士でその特長を把握し合うような“擦り合わせの時間”として臨みました。
――実際に参戦してみていかがでしたか?
名波監督 浦和レッズや清水エスパルスというJ1クラブと公式戦のような雰囲気でやれたのは良かったですね。どこのクラブもプレシーズンは少しレベルが高いクラブと対戦して、自分たちの腕試しをやりたいと思うんです。それを同じエリアでキャンプしているクラブとできる。日頃、静岡県(磐田市)で活動している我々にとっては非常に嬉しいことです。近くても清水市(清水エスパルス本拠地)や名古屋市(名古屋グランパス本拠地)まで車で約2時間かかるので、練習試合を組むことはそう簡単ではありません。
新人を実戦で試すことができたのも良かったですね。例えば、浦和と対戦した時に18歳の選手を起用したんです。高卒1年目のルーキーですよ。阿部勇樹や柏木陽介、那須大亮というビッグネームにやっぱりおどおどしていましたね(笑)。憧れや目標としている選手とプレーできたことは、非常に大きな経験になっていると思います。
――中2日というかなりハードな試合スケジュールでしたが?
名波監督 僕にとってはありがたかったですよ(笑)。キャンプで体をいじめ抜いてきた中でやるゲームなので、どの選手がどれくらい戦えるのかを測る意味で、とても良い機会になりました。
――2014年シーズンを終えた時、J1昇格を逃した原因の一つとして監督は「チーム内のコミュニケーション不足」を挙げられていました。昇格を目指して再スタートを切った2015シーズン、ニューイヤーカップに出場することでチーム内のコミュニケーションが良くなったと実感された部分はありますか?
名波監督 もちろんあります。寝食をともにすることで、選手同士の距離が一気に縮まりますからね。最初に言った新人選手の特長を擦り合わせていく過程で、互いの性格も分ってきます。そこに公式戦に近いゲームが入ってきて、今度は言い合える仲になっているのかどうか。自分のプレーや特長を他の選手に伝えられる伝達力も必要になってきますし、自然とコミュニケーションを取る姿が増えました。
――チームの団結力を高める大事な時期ですよね。一方、ハードな練習をしているのでケガのリスクもあると思います。監督として気をつけた点はありますか?
名波監督 ケガを怖がっていては良いプレーや試合はできませんからね(笑)。ただ、それぞれの出場時間は考えましたよ。直前にハードな練習をこなしていたら、ベテラン選手やケガ持ちの選手は起用を避けました。合流した時は各々のコンディションがバラバラなんです。若い選手は立ち上げも早くて、自主トレーニングでコンディションをある程度整えてからキャンプに入ってきます。でも、ベテラン選手はトップコンディションの4、5割くらいでキャンプに入り、開幕に向けて徐々に上げていく。だから、トップコンディションに近い選手には「とにかく思い切りやれ。前向きにプレーしろ」と伝えていますし、ベテラン選手に対しては攻守の切り替えや集中力など当たり前のことだけを伝えて、他のことはあまり指示をしないようにしています。
――今回は沖縄ラウンドが追加されて、参加クラブも増えました。
名波監督 規模は大きければ大きいほど良いですよ。ステージが違うクラブと対戦できるのは非常に魅力的です。
――ファン・サポーターにとっても、リーグ戦で見ることができない試合を観戦できるのは、ニューイヤーカップの魅力の一つです。他にオススメの観戦ポイントがあれば教えてください。
名波監督 まずは「こんないい選手がいるんだ」、「この選手はこういう特長なんだ」と“磐田の選手”に注目してほしいですね(笑)。まあ、それは対戦チームにも言えることなので、両チームの選手をじっくり観察してください。選手の交代枠もリーグ戦より多いので、色々な組み合わせを見てもらいたいですね。そして、何よりも真剣勝負を楽しんでほしい。プレシーズンマッチという位置づけですが、前回は練習試合のような空気が漂っていませんでした。浦和と対戦した際に3点入れられましたが、それでも「1点取ろう!」と積極的に仕掛けて、最後は1点返しました。負けゲームでしたけど、その中で次につながる光明を見出すためには、公式戦のようなメンタルで臨まないといけないと思っています。清水戦でも、1-1のこう着状態から最後は逆転することができた。こういう真剣勝負の雰囲気は、ニューイヤーカップの良いところだと思います。
――最後に、今回のニューイヤーカップへの意気込みをお聞かせください。
名波監督 今年はJ1で戦うので、そこに向けて良い準備をしたいと思っています。今季はまず残留を目標にしていますが、2ステージ制はスタートダッシュがすべて。良いスタートダッシュが切れるように、ニューイヤーカップで弾みをつけたいです。
インタビュー=高尾太恵子/写真=兼子慎一郎
【大会概要】
『Jリーグ・スカパー! ニューイヤーカップ』は2016年1月24日(日)から沖縄、宮崎、鹿児島で順次開催される。出場12クラブが各ラウンド4チームずつに分かれ、総当たりのリーグ戦を実施する。

■4チームによる総当たりリーグ戦 ※各ラウンドで表彰
優勝:優勝杯、賞金300万円
2位:賞金100万円
3位:賞金50万円
4位:賞金50万円
By サッカーキング編集部
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