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【インタビュー】中村憲剛(川崎F)「プレーを追求し成長していく上で、年齢は関係ない」

2015.01.10

シビアに追求していかなければいけない

中村憲剛

――中村憲剛選手にとって、2014年はどんな1年になりましたか?
「ひとことで言うと、『タフ』な1年でしたね。アジアチャンピオンズリーグがありましたし、ナビスコカップも準決勝まで進出。とにかくスケジュールが大変でした」

──それでも、川崎フロンターレはリーグ戦で上位に食い込みました。
「夏を過ぎてから思うように白星を挙げられず、結局、残り3試合となった時点で優勝の可能性は消滅してしまいましたが、チームとしては風間八宏監督体制3年目となり、サッカーそのものの質はかなり高められていると思います。風間監督が理想とするパスサッカーを体現できている試合は2013シーズンよりも増えたのかなと。だけど、その一方で勝ち切れない試合、敗れてしまった試合が何試合もあった」

──いいサッカーをしながらも、白星に結びつけられなかった。
「そのとおりです。本当に『もったいない』なって。特に、終盤戦は試合内容に結果が伴わなかった。サッカー関係者や、他のチームの人からも『フロンターレのサッカーは面白い』という評価をいただくようになり、実際に自分たちもそう思っているだけに、もっともっと突き詰めて、結果を出せるようにしていかなければいけません」

――勝ち切れなかったことは、どこに原因があるのでしょうか。
「単純なことだと思いますね。決めるべきところで決め切れない。守り切るところで守り切れない。言ってしまえば当たり前のことなんですけど、白星を挙げた試合では、やっぱり決めるべきところで、ちゃんと決められていたと思う。チャンス自体を作れない、という試合は全くなかったと思っているし、いかに自分たちの流れの時間帯にしっかりゴールを決め切ることができるか。そこが大きいと思います」

──先制点を奪えれば、自分たちの理想とするサッカーも披露しやすい。
「そうですね。相手もどこかで前に出てきますし、その隙を突ければ、より自分たちのサッカーができる。うまく先制できれば勢いに乗ってポゼッションしながら『何でもできる』という感じです。ただ、相手はもちろん、僕たちがボールを持ちたいと分かっていて、必死に前からプレスしてきたり、後ろに下がってゴール前を固めてきたりする。どんな展開であっても、それを上回れるように、試合に出てる選手だけじゃなくてチーム全体で共有しながらシビアに追求していかないといけません」

30歳を過ぎても成長できる

中村憲剛

──憲剛選手自身のプレーについてはどういうふうに評価されていますか?
「2014シーズンに関しては、プロになってからおそらく一番ボールに触ってプレーしたシーズンになったんじゃないかなと。ゲーム数も多くて、パスの本数も多かった。そこはすごく感じている部分です。もう、34歳になりましたけど、まだまだ向上できるというのを自分自身で感じることができました」

――年齢の話が出ましたけど、30歳を過ぎてからプレーに対する意識の変化はありましたか?
「フィジカル的なコンディションが落ちたとは全く思っていません。もっとガタンと落ちるかなとは思っていたのですが、自分の中では全然落ちている感覚がないんです。本当に。逆にいろいろな経験を積んできたことで、サッカーそのものについては20代とは違った楽しさを感じられています。だから、本当に自分次第なんだと思います」

──意識の持ちようによって、まだまだ成長できると。
「はい。何でもできますよね。確かに、周りから『ベテランになりましたが』と言われる機会は増えましたが、ピッチに入れば年齢は関係ありませんから。『もう34歳だから』という目で見られるのは仕方がない部分ではありますが、自分は年齢を意識していない。プレーを追求し成長していく上で年齢は関係ないですよ」

――プレーを追求する意識は、近年で強くなってきているのでしょうか?
「風間監督が来られてから、『技術の部分をよりこだわってやっていこう』というスタンスでトレーニングに臨むようになりました。2012年、31歳の時ですね。そこから自分自身がすごく伸びたと感じているんです。30歳を過ぎても成長できる。そのことを自分が身をもって実感できています」

──憲剛選手にとって、サッカーにおける信念や信条、一番大切にしていることとは?
「僕はサッカーが楽しいからプレーしている。根底にあるその思いは揺るがないし、もっともっとサッカーを楽しみたい。楽しむ気持ちがある限り、これから先もずっとサッカーを続けていけると思います。プロとしてやらせてもらっているわけだから、当然プレッシャーもある。毎日の生活も摂生しないといけない。だけどやっぱり、ボールを蹴るのは楽しいですよ。誰かに肩をたたかれない限りは、できるだけ長くプロとしてやっていきたいですね。たとえ40歳になっても」

MORELIAは自分の“肌”のような存在

中村憲剛

──今回は憲剛選手が長年愛用しているスパイクMORELIA IIについても話を聞かせてください。MORELIAのどういうところに魅力を感じていますか?
「最大の魅力はやはりフィット感でしょう。完璧なんです。ほとんど素足感覚でプレーできているので、自分のイメージとピタリと合ってくれる。MORELIAと僕は、まさに一心同体。もう、自分の“肌”のような存在です」

──そもそも初めてMORELIAと出会ったのはいつ頃でしたか?
「初めては多分、小学生の時かな。MORELIA IIではなかったですが、MORELIAシリーズのものでした」

──初めてMORELIAを履いた時の感想は覚えていますか?
「履いた瞬間に『あ、これは良いな』と子供ながらに感じましたね。当時から僕は、スピードのある選手ではなかったですから、ボールタッチ、ボールコントロールの部分を重視していました。だから人工皮革よりも天然のカンガルー革のほうが自分に合っていた。フィット感、素足感覚が優れている分、自分のプレーを助けてもらえますからね。以来、二十数年ですか、その恩恵を受け続けています」

──フィット感以外に重視している要素はありますか?
「軽さです。MORELIAは軽くて、いい意味でプレー中に“気にならない”。それはさっきも話したとおりスパイクが“肌”のように感じられているから。ただし、正直なところ、これまでずっとMORELIA Ⅱを履いてきたので、他のスパイクとは比べられないんです。MORELIAを信頼し切っているので、他を履こうとは思わないんですよ」

――MORELIAは、憲剛選手にとってどんな存在ですか?
「もう、相棒ですよ。このスパイクがなかったら、僕は今、ここまでこられていなかったと思います。MORELIAと一緒に歩いてきたからこそ、今の自分がある。何百試合もこなしてきましたが、常に横にいてくれたスパイクですから、もちろん愛着も強いですね」

――これまで、プレー中に『MORELIAに助けられた』という経験はありますか?
「全部のプレーに当てはまると思います。自分の繰り出すプレーは全部、このスパイクがあってこそなので」

――では、まだMORELIAを履いたことがない中高生プレーヤーに、MORELIAをオススメするとしたら、どういうことを伝えたいですか?
「やっぱりフィット感が抜群にいいので、まずは試しに履いてもらいたい。特にボールタッチを重視しているプレーヤーにはオススメしたいですね。あとは、デザインがシンプルでカッコ良いこと。今の時代は、カラフルなものがたくさん出ていますから、僕の履いているブラックは逆に目立つんですよ。チームでも真っ黒なスパイクを履いているのは僕くらいですから」

──MORELIAは、1985年の誕生から30周年を迎えました。これを機に、MORELIA Ⅱは45グラムの軽量化(片方27.0cm)を果たすなど、さらに「軽量・柔軟・素足感覚」が進化しています。
「僕はフィット感と同じくらい、軽さも重視しています。軽ければ軽いほどいい。ですから今回、MORELIAが進化して軽くなったのは純粋にうれしいです。より素足感覚でプレーできるでしょうし、それがいいプレーにつながっていくと思いますから」

──最後に、MORELIA30周年に寄せてメッセージをいただけますか。
「30周年は本当にすごいことですよね。まさに“スパイク界のレジェンド”。30年続いているというのは、それだけ認知されて評価されているからでしょう。僕が知る限り、ブラジル人選手もほとんど全員が『最高だ』と言っています。ブラジル人からの評価が高いというのは、MORELIAが優れている証拠。僕自身、履かせてもらっている立場としては、これからも多くのプレーヤーにMORELIAの良さを伝えていくためにも、さらに頑張っていきたいと思います」

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