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マンU主将のルーニー「チームを成功に導きたい」…頼れるエースが名門再建を誓う

2014.10.24

<<enter caption here>> at Old Trafford on September 27, 2014 in Manchester, England.

[ワールドサッカーキング11月号掲載]

新指揮官の就任、古株たちの退団と大型補強……。チーム状況が目まぐるしく変わる中で、ウェイン・ルーニーもまた新たな役割にチャレンジすることになった。再建を目指す名門クラブのキャプテン──。左腕に託された腕章の重みと使命感が、頼れるエースを新たな次元へと導く。
Manchester United v West Ham United - Premier League
インタビュー=デイヴィッド・マクドネル
翻訳=栗原正夫
写真=ゲッティ イメージズ

どちらかと言えば声を出すタイプ

――まずはマンチェスター・ユナイテッドの新キャプテンに就任した感想から聞かせて。

ルーニー 心から誇りに思うし、キャプテンになれて本当に光栄だ。監督と話をした上で、俺にはその権利があると認めてもらえたことは素直にうれしいよ。キャプテンとして、できるだけのことをするつもりだし、チームを成功に導きたい。

――これまで君が仕えてきたキャプテンたちのスタイルを参考にするつもり?

ルーニー もちろんだ。クラブや代表で、何人もの素晴らしいキャプテンの下でプレーしてきた。彼らから学んだことを生かしていきたい。ピッチではハードワークとフォア・ザ・チームの姿勢でみんなを引っ張っていくつもりだよ。それでこそユナイテッドだし、サポーターに対して俺たちが大事にしている「勝利への執念」を見せたい。

――ユナイテッド加入からちょうど10年が経ち、その節目の年にキャプテンになった。

ルーニー これ以上のことはない。大きな役目なのは分かっているし、責任の重さも自覚している。でも、ここまでキャリアを重ねてきたわけだから、役割をきっちり全うする準備はできている。

――目指しているのは背中で語るキャプテン? それとも雄弁に語るキャプテンかな?

ルーニー どちらかと言えば、俺はピッチの上でもドレッシングルームでもかなり声を出すタイプだ。監督もそういうところを期待しているんだと思う。自分自身はもちろん、チームメートの良さを最大限に引き出すため、常にみんなを励まそうとしている。そういうところも監督が俺をキャプテンに選んだ大きな理由の一つだと思うからね。

――ルイ・ファン・ハール監督の印象は?

ルーニー これまで残してきた結果を見ても、素晴らしい監督なのは間違いない。まだ長く一緒に過ごしたわけじゃないけど、すごく威厳があるというか、力強さを感じるよ。それにとても正直な印象がある。練習中から気づいたことをすぐに指摘してくれるからね。監督はチームに新しい戦術、システムを持ち込んだけど、新しいことにトライするのは面白いものだよ。少し時間はかかるだろうけど、必ずチームを良い方向へ導いてくれると信じている。

チームには改革が必要だった

――夏の移籍市場ではアンデル・エレーラとルーク・ショーに加え、開幕後にマルコス・ロホ、アンヘル・ディ・マリア、ダレイ・ブリント、ラダメル・ファルカオが加わった。ディ・マリア、ファルカオの加入で特に攻撃陣は豪華になった印象だけど、君とロビン・ファン・ペルシー、フアン・マタを含めてどう共存させていくか、監督も悩むところだと思う。

ルーニー 確かに難しいかもしれないけど、監督にとってはうれしい悩みのはずだ。これだけのメンバーがそろうのは、チームはもちろん、ファンや選手にとっても素晴らしいことだよ。ワールドクラスのメンバーがこれだけ加わったんだから、楽しみに決まっている。俺自身、一人の選手として彼らとプレーしていくのが楽しみだし、一緒に成功していきたいと思っている。

――ディ・マリアの移籍金はイングランド史上最高額ということで話題になったね。

ルーニー もちろん、一人の選手の獲得に費やす額としては大きすぎるけど、彼はその額に見合う選手であることを早くも証明しつつある。トレーニングでも彼の能力の高さは分かるし、早速試合でゴールを決めている。テクニックだけじゃなく、スピードや戦術眼に優れ、何よりチームのために一生懸命プレーしてくれる。本当に心強いよ。

――4-0の快勝でシーズン初勝利を飾った9月14日のQPR戦では、その新戦力たちが躍動した。

ルーニー あの試合でデビューしたメンバーも多かったけど、結果はもちろん、試合内容にも満足している。開幕から数試合は、ファンが望むような結果を出せていなかったのは自覚している。だからこそ、監督は移籍期限ギリギリで自らが求める選手を複数獲得したんだ。そういう意味で、俺たちにとっての本当のスタートはQPR戦だった。勝たなければいけなかったし、結果が出せて良かったよ。

――既に君とファン・ペルシーがいるにもかかわらず、ファルカオを獲得したことを疑問視する声もあったけど?

ルーニー ファルカオの獲得は今シーズンの俺たちの強い意思表示だよ。知ってのとおり、昨シーズンは最高とは言えない1年を送ったけど、ユナイテッドはこのまま終わるようなクラブじゃない。チャンピオンに返り咲くためにも、チームには大きな改革が必要だった。もちろん、ファルカオの加入が俺自身の今後にどんな影響を及ぼすかは分からない。でも、彼が世界でも指折りのストライカーであることは間違いないし、チームにとってマイナスになるなんてことはないはずだ。

――メンバーが大幅に入れ替わったことの難しさは?

ルーニー もちろん、システムが変わり、新しいメンバーが多いわけだから難しさはある。ただ、練習にはかなり力を入れていて、連係は日々深まっているよ。週末に結果を出すためには、練習からそれぞれが密にコミュニケーションを取っていくことが大事になることは理解している。

――大型補強があった一方で、ダニー・ウェルベック、香川真司、ハビエル・エルナンデス、トム・クレヴァリーらがチームを離れた。

ルーニー 完全移籍でアーセナルへ移ったダニーにとっては、難しい決断だったと思う。彼はマンチェスター生まれのマンチェスター育ちだからね。でも、プロフェッショナルとして、自分のキャリアのために必要なことだと感じたんだろう。大事な友人だし、彼の元気な姿をロッカールームで見られないのは寂しいよ。でも、彼はアーセナルに行き、自分が望む前線のポジションですぐに結果を出している。ダニーがアーセナルで更なる成長を見せてくれれば、イングランド代表にとっては大きなプラスになる。ユーロ予選初戦のスイス戦では早速2ゴールを決めていたしね。

キャプテンとしての意気込みを語ったルーニーが自身のポジションについて言及。 インタビューの続きは、ワールドサッカーキング11月号でチェック!

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