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セレソンに警鐘を鳴らすT・シウヴァ「僕たちには時間が足りない」

2013.06.21

XXX during an International Friendly between Brazil and Russia at Stamford Bridge on March 25, 2013 in London, England.

[ワールドサッカーキング0704号掲載]

セレソンの最終ラインでリーダーシップを発揮する“世界最高のDF”チアーゴ・シウヴァ。だが、彼は今のセレソンに警鐘を鳴らしている。監督交代に伴う新戦術の習得、ネイマールへの批判など、彼らが解決すべき問題は、あまりに多い。
チアーゴ・シウヴァ
インタビュー・文=ジョナス・オリヴェイラ Interview and text by Jonas Oliveira
写真=ゲッティ イメージズ Photo by Getty Images

僕達には時間が足りないかもしれない

――母国開催のワールドカップ(W杯)まであと1年になったけど、代表チームは近年の中でも特に厳しい状況に立たされている。いったい何が問題なのかな。

チアーゴ・シウヴァ それが簡単に分かれば、変えるためにベストを尽くすこともできるんだけどね……。僕たちは、なぜこういった苦境に立たされてしまったのか自問自答し続けている。計画不足が原因だったかもしれないけど、恐らく原因は一つだけじゃない。僕たちの道のりを妨げたものは、あまりに多かった。

――昨年11月の監督交代のようなこと?

チアーゴ・シウヴァ 僕は(ルイス・フェリーペ)スコラーリや監督交代を決めた人間を非難するつもりはない。それでも、W杯まで残り1年ちょっとですべてをリセットし、新たに準備するのは、チームにとってはとてもつらいことなんだ。(マノ)メネゼスだって就任当初はかなり苦労した。彼は試行錯誤しながら計画を進めていたけど、これからという時に解任されてしまった。今はファーストギアに戻ったような状態だよ。トップギアに入るまでには時間がかかる。別のスタイルを持つ新たなスタッフが入ったし、変更は時間を必要とするものだ。その時間が、僕たちには足りないかもしれない。

――スコラーリは監督を引き継いでから何を変えたのだろう?

チアーゴ・シウヴァ 戦術的な形に関することが多いね。メネゼスは、守備的MFに試合をコントロールすることを要求した。一方、スコラーリは彼らに「決して前線には行かないように」と求めている。僕はこの変化をポジティブに捉えている。なぜなら、僕の意見では守備的MFは守備を行う存在だからね。ボールを奪って、最も近くにいるプレーメーカーにパスを出すことが彼らの仕事だ。スコラーリは、失点さえしなければセレソンのクオリティーが攻撃面で違いを生み出すことができると信じているんだ。

――スコラーリは2001年に同じような状況でブラジル代表監督に就任した。その時はW杯予選があったけど、今は親善試合ばかりだ。この違いはやっぱり大きいかな。

チアーゴ・シウヴァ 確かに大きな違いが生まれる。僕たちには公式戦の機会がほとんどなく、親善試合ばかりを戦っている。もちろん、僕たちが予選を戦えば苦しむ可能性もあっただろう。だとしても、セレソンを形成する選手たちのクオリティーの高さを考えると、公式戦を戦っていればトップコンディションを維持し続けることができたと思う。

苦境に立たされているブラジル代表に警鐘を鳴らしたT・シウヴァが、ファンのブーイングを受けるネイマールにも言及。インタビューの続きは、ワールドサッカーキング0704号でチェック!

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