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クラブでの将来を見据えるD・ルイス「いつかチェルシーのキャプテンになりたい」

2013.06.22

[ワールドサッカーキング0704号掲載]

力強いタックルを見舞っては相手の攻撃を跳ね返し、時には自らボールを持ち出して攻撃面でも存在感を示す。長髪を振り乱し、全力プレーを続けるダヴィド・ルイスは、チェルシーとセレソンのリーダーへと成長を遂げた。
ダヴィド・ルイス
インタビュー・文=ヴィクトル・ヴァーゴ Interview and text by Victor VAGO
翻訳=石橋佳奈 Translation by Kana ISHIBASHI
写真=ゲッティ イメージズ Photo by Getty Images

欲しいものがあるなら全力で取りに行け

――チェルシーは昨シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)に続き、今シーズンはヨーロッパリーグ(EL)のタイトルを手にした。でも、1年前と比べると、達成感という点では今ひとつだったのでは?

ダヴィド・ルイス 昨年のCL制覇はファンタスティックな出来事だったから、確かに物足りなさはあった。欧州ナンバーワンの称号を返上するのはつらかったよ。でも、今シーズンはELのタイトルを獲得することができたし、ビッグイヤーを奪還する機会は必ず訪れると信じてる。それに、常にトロフィーに挑戦できているという点では満足しているよ。

――EL決勝の相手は古巣のベンフィカだった。

ダヴィド・ルイス ベンフィカは今でも大好きなクラブだ。楽しい思い出がたくさんあるし、何と言っても俺が欧州でのキャリアをスタートさせたクラブだからね。ただ、決勝では古巣であることは気にせず、全力を尽くして戦った。

――ベンフィカ時代に最も仲が良かったチームメートは?

ダヴィド・ルイス ルイゾンかな。彼は若手にとっての憧れであると同時に、俺にとっては親友でもある。彼から学ぶべきことは多い。面倒見がよくて本当に頼りになる先輩だよ。

――具体的に、ルイゾンからどんなことを学んだ?

ダヴィド・ルイス 「欲する気持ちがすべての始まりだ」っていう言葉かな。この言葉は今では俺の座右の銘になってる。「何か欲しいものがあるなら、全力で取りに行け。ただ、謙虚な気持ちも絶対に忘れちゃいけない」という意味だよ。ルイゾンはワールドカップ(W杯)を2度も制した経験があり、ベンフィカではキャプテンとして全員から尊敬されていた。俺もいつか彼のような選手になりたいね。

――君のサッカーに対する考え方やスタイルはベンフィカ時代の影響が強いようだね。

ダヴィド・ルイス 俺がベンフィカで学んだのは、まずピッチで全力を出すこと。そして自分のクラブを敬愛し、ファンの声援に応えられるプレーをすることだ。今もその姿勢を貫いているし、金には代えられないそういった要素こそがサッカーの神髄だと思う。

――君は2011年1月にチェルシーへやって来た。ベンフィカを去るというのは難しい決断だったのでは?

ダヴィド・ルイス 本音を言えば、ずっとベンフィカでプレーしていたい気持ちもあった。でも、チェルシーへの移籍は大きな挑戦だと思ったんだ。その結果、すべてが順調にいって、CLやFAカップで優勝することができた。あの時の決断は間違いじゃなかった。

モウリーニョの指導を今から楽しみにしてる

――シーズン終了とともにラファエル・ベニテスがクラブを去った。これについては?

ダヴィド・ルイス ベニテスは難しい状況でいい仕事をしてくれたと思う。ELで優勝するチャンスを与えてくれたのは彼だし、プレミアリーグでは3位でフィニッシュして来シーズンのCL出場権を手にすることもできた。すべて彼のおかげだと感謝してるよ。

――君はベニテスのコンバートによってセントラルMFとしてもプレーした。センターバックとどちらがやりやすい?

ダヴィド・ルイス DFでもMFでも、ピッチに立てるならどちらでもハッピーだよ。ただ、学ぶべきことはまだまだある。日々、向上あるのみだ。

――今シーズンは守備だけでなく何度か素晴らしいゴールも見せてくれた。意識してシュート練習をしているのかな?

ダヴィド・ルイス トレーニングはしている。日々、練習を積んでいるからこそ、自然とボールをうまく捉える技術が身についているんじゃないかな。

――後任は“スペシャル・ワン”こと、ジョゼ・モウリーニョだ。かつてクラブを栄冠に導いた名将の復帰に、ファンの期待は高まっている。

ダヴィド・ルイス フットボールの世界に身を置いている者なら誰もが彼のことを知っている。一緒に仕事をしたことがある人間はみんな「最高の指揮官だ」と口をそろえているよ。モウリーニョの手に掛かれば、単なるグッドプレーヤーがワールドクラスの選手になれるってね。僕自身も彼がどんな指揮官で、どんなキャリアを築いてきたかはよく知っているつもりだ。モウリーニョのような素晴らしい指揮官の指導を受けられるなんて、今から楽しみだよ。

――ただ、モウリーニョは君のプレースタイルがあまり好みではなく、「バルセロナに売却するのではないか」ともうわさされている。

ダヴィド・ルイス あくまで「うわさ」だろ? イギリスの新聞報道を真に受けちゃだめだよ。

――ジョン・テリーは「将来のチェルシーのキャプテンはルイスだ」と言っている。

ダヴィド・ルイス ありがたいね。いつかチェルシーのキャプテンになれたらうれしいし、本当に光栄なことだと思う。偉大なクラブのキャプテンの座は俺にとっての憧れだよ。

――ロッカールームでのテリーはどんな感じ?

ダヴィド・ルイス チームメートの面倒をよく見てくれる。もちろん、プレーヤーとしても尊敬できる偉大な先輩だ。どんな試合でも常にベストを尽くすし、何より、チェルシーをこよなく愛しているよね。

――フェルナンド・トーレスは長い間、どん底の状態で苦しんでいた。でも、シーズン終盤になってようやく復調の兆しを見せ始めたね。

ダヴィド・ルイス 確かに苦しい状況が続いていた。ただ、長年トップレベルでプレーしてきた選手だし、チームへの貢献度も高い。完全復活は目前さ。

リーダーへと成長を遂げたD・ルイスが、自国開催のW杯に言及。インタビューの続きは、ワールドサッカーキング0704号でチェック!

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