[写真]=Getty Images
2018-19シーズンに活躍した若手選手を全10回に分けて取り上げる「ブンデスリーガ版ヤングスター特集企画」。第5回はマインツに所属するフランス人FWジャン・フィリップ・マテタを紹介する。
[プロフィール]
ジャン・フィリップ・マテタ(Jean-Philippe MATETA)
生年月日:1997年6月28日(21歳)
出身地:セヴラン(フランス)
所属:マインツ
ポジション:CF
背番号:9
利き足:右足
A代表歴:未招集
リヨンでプロデビューした2016-17シーズンにリーグ・アン2試合に出場したが、昨シーズンはリーグ・ドゥ(フランス2部)のルアーヴルでプレー。トップリーグは実質1年目、しかも自身初となる国外挑戦にもかかわらず、192cmの大型ストライカーは期待を上回るパフォーマンスを披露し、目標の残留を掴んだマインツの新たな人気者となった。地元の著名ラッパーが「マテタのオリジナルソング」を作ったほどだ。
序盤戦は結果がついてこなかった。第9節までにわずか1得点。それでも屈強なフィジカルを利したポストプレー、豪快な仕掛けからのフィニッシュが光り、レギュラーの座は失わなかった。サンドロ・シュヴァルツ監督が「ドイツ特有の激しさに慣れる必要があった」と振り返るその時期を乗り越え、最終的にはクラブ歴代3位の年間14ゴール。この男がネットを揺らすと負けない「不敗神話」(8勝3分け)も誕生した。
打点の高いヘディングや左右両足から繰り出す強烈なシュートを武器に、来シーズンはさらなる量産態勢に入れるか。ファンやクラブ幹部が期待するのは先達のアンドレ・シュールレと岡崎慎司が打ち立てたクラブレコード、年間15ゴールの更新だ。
文=遠藤孝輔