アンチェロッティ監督(左)はクロース(右)への賛辞を惜しまない [写真]=Getty Images
レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督が、2024年のバロンドールに同クラブ所属のドイツ代表MFトニ・クロースを“推薦”した。『beIN Sports』が同監督のコメントを伝えている。
2014年夏の加入以降、レアル・マドリードに欠かせない不動の中盤として活躍を続けるクロース。これまでに4度のラ・リーガ、4度のチャンピオンズリーグ(CL)、5度のFIFAクラブワールドカップなど、数々のタイトルをレアル・マドリードにもたらしてきた。34歳となった今季も、そのパフォーマンスは衰えるどころか進化を続けており、ここまで公式戦46試合に出場して1ゴール9アシストを記録。チャンスクリエイト数でもチームトップの数字を叩き出している。2年ぶり通算36回目のラ・リーガ優勝だけでなく、CL決勝進出にも大きく貢献した。
14日に行われた第36節アラベス戦にも先発出場したクロースは、序盤の10分に見事な浮き球パスでイングランド代表MFジュード・ベリンガムの先制点をお膳立て。その後チームはゴールラッシュを見せ、5-0と大勝した。
そんなクロースに対して、絶大な信頼を寄せるアンチェロッティ監督も賛辞の言葉を惜しまない。アラベス戦の後、クロースが2024年のバロンドールに値するかどうかを問われたアンチェロッティ監督は、次のような言葉を残した。
「クロースがバロンドールにふさわしいかって?もちろんだ。私自身は彼のそんな姿を見たいと思っている。もちろん、現実的にはそううまくはいかないだろうが、何が起こるかは誰にもわからないだろう」
「我々はCLで決勝まで勝ち進んだし、ナショナルチームは今夏にEURO2024を控えている。仮に、我々がCLを、ドイツ代表がEURO2024を優勝できれば、バロンドールの候補として十分なパフォーマンスと言えるのではないだろうか。彼はCLもEURO2024も勝ち獲れるよ。クロースがいるなら、ドイツ代表は優勝できる」
かつて、バロンドールは個人として圧倒的なパフォーマンスを見せながらも、所属チームや代表チームの成績が振るわず、タイトルと無縁だった選手の功績を称えるために作られたと言われている。だが、時は流れ、現代サッカーにおいては、チームを勝利へ導く選手こそが“最も優れた”選手という考えが浸透している。それゆえ、選考対象期間のチームタイトル獲得数は、投票する記者にとっても大きな評価指標となっている。
そういった意味では、レアル・マドリードが6月1日に控えたCL決勝でドルトムントを破り、前身大会も含めると史上最多15度目の優勝を飾るだけでなく、ドイツ代表が自国開催のEURO2024で7大会ぶりにトロフィーを掲げることができれば、クロースに票が集まってもおかしくはないだろう。
なお、そんなクロースとレアル・マドリードの現行契約は今夏に満了を迎えるが、現時点で新契約は締結されていない。新契約について問われたアンチェロッティ監督は「現時点では、私もクラブもトニ自身も、今後のことは心配していない」と断言。一方で「現行契約は6月末まで残っているのだから、このことは二の次だ。まずはCL決勝に集中する」と話し、新契約に向けた動きはシーズン終了後になることを示唆した。
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By サッカーキング編集部
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