ラ・リーガ前半戦総括 [写真]=Getty Images
2日から4日に各地で行われた第19節を以て、今シーズンのラ・リーガも折り返し地点に到達。優勝、欧州コンペティション、残留争いと各クラブの趨勢を決めつつある前半戦を振り返ろう。
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■首位(1位、2位)
前半戦の“王者”は、15勝3分1敗の勝ち点48を獲得したレアル・マドリードだ。ティボー・クルトワら主力3選手が前十字靭帯を断裂する不運に見舞われたが、今夏加入のジュード・ベリンガムが13得点2アシストと牽引。また、勝負どころで冴え渡る“マドリディスモ”は健在で、順調に勝ち点を積み上げてきた。そんな、銀河系軍団を追走するのがジローナ。当初は残留を目標としていたが、蓋を開けてみれば同勝ち点の2位とサプライズとなった。現代戦術の最先端を落とし込んだポジショナルプレーで、ここまでリーグ最多となる48得点を決めている。
■チャンピオンズリーグ出場権争い(3位〜5位)
4位以内に与えられるチャンピオンズリーグ(CL)出場権を巡る争いは、3位バルセロナ、4位アスレティック・ビルバオ、5位アトレティコ・マドリードの三つ巴の様相を呈してきた。特に好調なのが、直近9試合無敗のアスレティック・ビルバオだ。アイトール・パレデスやウナイ・ゴメスといったカンテラーノの台頭に、オイアン・サンセトとニコ・ウィリアムズの契約延長にも成功。エルネスト・バルベルデ監督が、9シーズンぶりのCL出場権獲得と世代交代の両方を押し進めている。
■欧州コンペティション出場権争い(6位〜10位)
ヨーロッパリーグ(EL)とヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)出場権争いも熾烈。久保建英を擁する6位レアル・ソシエダが頭ひとつ抜け出しているが、7位から10位は勝ち点差3のなかに犇めいている。イスコの魔法がかかるベティス、アンチフットボールを極めるホセ・ボルダラス監督のヘタフェ、クラブレジェンドたる求心力を発揮するルベン・バラハ監督のバレンシア、パスサッカーで昇格組ながら健闘のラス・パルマスと、ラ・リーガらしい個性豊かなクラブが上位進出を窺う。
■ボトムハーフ(11位〜14位)
ここからはボトムハーフ。11位ラージョ・バジェカーノと12位オサスナは、直近数シーズンはスモールクラブながら安定した成績を収めている。一方でその下には、前半戦だけで2度の指揮官交代に踏み切ったビジャレアルがいる。昨年11月に7シーズンぶりの復帰を果たしたマルセリーノ・ガルシア・トラル監督だが、就任後の6試合で2勝1分3敗とまだ波に乗りきれない。また、昨シーズンに健闘を遂げたマジョルカも、今夏にイ・ガンインの売却資金で獲得したセルジ・ダルデルやサイル・ラリンといった実力者が鳴りを潜め、14位に甘んじている。
■残留争い(15位〜17位)
天国と地獄の境界線付近では、苦戦する名門が見受けられる。降格圏から2ポイント差の15位に昇格組アラベス、そして1ポイント差の16位と17位に低迷しているのがセビージャとセルタだ。前者は昨シーズンのEL王者、後者はクラブ創設100周年の節目に名将ラファエル・ベニテス監督を招聘するなど、華を添えるシーズンを送ることを意気込んでいただけに、後半戦の巻き返しに期待したい。
■降格圏(18位〜20位)
降格圏でシーズンを折り返したのは、カディス、グラナダ、アルメリアの3クラブ。これまでに何度も、粘り強く死線を潜り抜けてきたカディスは、直近5試合未勝利も4分1敗とやはり手堅く勝ち点を上積みしている印象。反対に、最下位アルメリアはいまだに勝利なし。早くも、残留に黄信号が灯っている現状だ。
今週末はコパ・デル・レイ(国王杯)・ラウンド32が控えているため、後半戦の初戦となる第20節は12日から各地で行われる。
■順位表
※()内は勝ち点/得失点差
1位 レアル・マドリード(48/+29)
2位 ジローナ(48/+22)
3位 バルセロナ(41/+14)
4位 アスレティック・ビルバオ(38/+17)
5位 アトレティコ・マドリード(38/+16)
6位 レアル・ソシエダ(32/+11)
7位 ベティス(28/+1)
8位 ヘタフェ(26/ー1)
9位 バレンシア(26/-1)
10位 ラス・パルマス(25/-1)
11位 ラージョ・バジェカーノ(23/-6)
12位 オサスナ(22/-7)
13位 ビジャレアル(19/-11)
14位 マジョルカ(18/-6)
15位 アラベス(17/-10)
16位 セビージャ(16/-4)
17位 セルタ(16/-9)
18位 カディス(15/-12)
19位 グラナダ(11/-18)
20位 アルメリア(5/-24)
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