イングランド代表としてEURO2024を戦ったトニー [写真]=Icon Sport via Getty Images
アル・アハリ・ジッダは31日、ブレントフォードからイングランド代表FWイヴァン・トニーが完全移籍にて加入することを発表した。
クラブの発表によると、トニーはアル・アハリ・ジッダと2028年6月30日までの4年契約を締結。移籍金は明かされていないものの、イギリスメディア『スカイスポーツ』や『BBC』など複数のメディアによって、4000ポンド(約77億円)ほどだと報じられた。
トニーは1996年3月16日生まれの現在28歳。地元のノーサンプトン・タウンでキャリアをスタートさせると、その後はレンタルや完全移籍で国内の各クラブを転々としていたが、2020年夏にブレントフォードへ完全移籍加入すると、眠っていた才能が開花。加入初年度にチャンピオンシップで31ゴールを挙げて得点王に輝くなど、前線の主軸として大活躍し、クラブの1部昇格に大きく貢献。プレミアリーグでもその得点力に衰えは見られず、2023年3月にはイングランド代表にまで上り詰めた。
だが、2023年5月には、合計262件の賭博規則違反でFAから起訴され、8カ月間に渡るサッカー関連活動の停止処分を受ける。今年の1月まで公式戦のピッチから遠ざかっていたものの、復帰後は再び不動のストライカーとして活躍。今夏にはEURO2024に臨むイングランド代表メンバーに選出され、3試合のピッチに立った。
今夏の移籍市場ではチェルシーなど複数のクラブからの関心が報じられ、ここまで行われたプレミアリーグの2試合はいずれもメンバー外。欧州のビッグクラブへステップアップする可能性も0ではなかったが、新天地は近年の移籍市場を賑わせているサウジアラビアに決定。ブレントフォードでは公式戦通算141試合71ゴールという成績を残し、アル・アハリ・ジッダに新天地を求めることとなった。
トニーの退団が決まったことを受けて、ブレントフォードのトーマス・フランク監督がコメントを発表。次のように感謝の言葉を綴った。
「この4年間、イヴァンと共に仕事に励めたことを誇らしく思っている。彼は最終的に、平均して2試合で1ゴール以上を決めてきた。これは信じられない数字だ。ピッチ上では素晴らしいゴールスコアラーであり、チームを1つにする存在であり、リーダーでもあった。彼は自分自身だけでなく、チームもプッシュしてくれた」
「一緒に歩んできた旅路は素晴らしいものだった。イヴァンはクラブとチームを助け、クラブとチームはイヴァンを助けるという、持ちつ持たれつの関係だった」
「彼の人生とキャリアの中で、新たな挑戦に打って出る機会があって、監督として嬉しく思うよ。多くの素晴らしい瞬間を与えてくれた彼には感謝しかない。次の章での活躍を祈る。イヴァンはブレントフォードの伝説として去るんだ」
アル・アハリ・ジッダは昨季のサウジ・プロフェッショナルリーグ(SPL)を3位でフィニッシュ。今季はAFCチャンピオンズリーグエリートに参戦する。現在のチームにはアルジェリア代表FWリヤド・マフレズ、元ブラジル代表FWロベルト・フィルミーノ、U-21スペイン代表MFガブリ・ベイガ、コートジボワール代表MFフランク・ケシエ、セネガル代表GKエドゥアール・メンディらが在籍。今季のSPLは既に開幕しており、ここまで1勝1敗という成績を残している。
By サッカーキング編集部
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