サウジリーグを語るMFガブリ・ベイガ [写真]=Getty Images
サウジ・プロフェッショナルリーグに所属するアル・アハリのMFガブリ・ベイガが、スペイン紙『アス』のインタビューに応じた。
昨夏にスペイン、ひいては欧州に衝撃が走ったガブリ・ベイガのサウジアラビア移籍。セルタの“宝石”と謳われるほどの輝きは、ナポリやレアル・マドリードら複数クラブからの関心を惹きつけるものだったが、最終的にアラブへの渡航を決断。あれから早6カ月、今現在は負傷した足首の治療中である同選手は「ガリシアには、故郷から離れた後で恋しくなる特別なものがある」としつつ、「(サウジアラビアに)戻ったときには、最初よりもはるかに適応し、すべてが楽になると確信している」と自信。さらに、「日本と並び、アジアで最もサッカー文化が根付いている国だろう。クリスティアーノ(・ロナウド)が来たここ2、3年というわけではなく、ずっと前から続いているように感じる。確かに今は、より目立つようになったのかもしれないけどね。街中では子どもたちがボールを手に持って遊びに行く姿を見かける。それはスペインで失われつつある光景だ。マドリー、バルサ、シティ、代表のユニフォームを着ている子供たち…。素晴らしいことだと思うし、とても嬉しい」と異国の地での発見を語った。
また、かつてクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)が「サウジのリーグは世界で5本の指に入るようになる」と発言したことに対して、「僕よりもキャリアを重ね、最高峰のリーグでプレーした経験を持ち、史上最高の選手のひとりになる可能性がある彼だからこそ、そういう評価を下すことができる」と口にしたベイガは、「スペインリーグで1シーズンとちょっとを過ごした僕自身も、サウジリーグの自国選手たちのレベルの高さには非常に驚いた言える」と告白。続けて「彼らの多くはすでに、世界トップクラスの選手たちと互角に渡り合っている。(リヤド・)マフレズ、クリスティアーノ、(カリム・)ベンゼマ…のレベルは誰もが知っているだろう。でも、サウジアラビアの選手たちも十分高いんだ」と強調している。
最後にベイガは、移籍決断を回顧。「経済的要素は2次的なもの」とアラビアンマネーに惹かれたわけではないと前置きした上で、「もっと重要なのは、マティアス(ヤイスレ)監督が1日に4、5回も電話をかけてくれたように、いかに必要とされているかを感じながら、そこで選手として成長し続けられるかということ。僕にとっては、素晴らしい瞬間を共有することが一番大切で、背景にあるのはスポーツ的な要素だ。だから、存在した選択肢の中で、偉大な選手たちとドレッシングルームを共有すること、新たな冒険を経験すること、そしてその過程で成長と進化を続けるには、これが最善の決断だった。大きく成長させてくれると確信しているし、ここで過ごした時間は僕がより良い選手になるための礎となるに違いない。どのくらい続くかは分からないけど、とても良いものになることを願っている」と述べた。
続けて「目標は日々より良い選手になること。決して、みんなには理解されなくても、ここを選んだ理由がはっきりしているから、気にしていない。それに偉大なスター選手がいるチームで、自分も重要な存在だと感じることができるんだ。マフレズ、(ロベルト・)フィルミーノと日々の生活を共有するというのは、誰にでも出来ることではないだろう。明白だったよ。僕自身の決断だったし、実際に下した決断をとても気に入っている」と明かしている。
21歳でのサウジアラビア行きは、“回り道”ではないと確信を持って語るベイガ。いつの日か、欧州の舞台に復帰した際により輝けるように、“宝石”は異国の地での研鑽を続ける。
By サッカーキング編集部
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