[写真]=金田慎平
雨の国立競技場で行われた名古屋グランパス対アルビレックス新潟のルヴァンカップ決勝戦。新潟は常に先行を許す苦しい展開の中、3度追いつく脅威の粘りを見せたものの、PK戦の末に敗れ準優勝となった。
小見洋太は1点ビハインドの72分からピッチへ。2対1のまま迎えた後半アディショナルタイム、小見がエリア内に倒されてPKを獲得する。名古屋が逃げ切るか、新潟が土壇場で追いつくのか。運命のPKのシーンをキッカーの小見はこう振り返る。「めちゃくちゃ緊張はしましたけど、(ゴール裏に)僕らのサポーターがいたので、比較的落ち着いて蹴ることができましたし、決めていたコースに思い切って蹴ることができました」。「自分の中で(相手選手)と当たった感覚はあったので、『PKだろうな』と思いましたし、自分が蹴るのでキックのことを考えていました」。
新潟は延長戦立ち上がりの93分に再び失点を喫すも、111分に長倉幹樹のスルーパスから再び小見が同点ゴールを決める。「とにかく僕はオフサイドにかからないことだけを意識して、ランニングで少し横に動いてからタイミングを合わせました。最高のパスが来たので、GKを見ながら空いているコースに冷静に流し込むことができました」と振り返った。PK戦の末に惜しくも敗れたが、小見はPK戦も含め途中出場から3度ゴールネットを揺らし、決勝の舞台で大きなインパクトを残した。「毎週のようにGKの方に付き合っていただいて、(PKを)練習してきたので、その成果が一つ出せたと思います」とチームメイトに感謝の気持ちを述べた。
この一戦にはリーグカップ史上最多62,517人が国立に駆けつけ、両チームのファン・サポーターは最後まで選手たちの背中を押し続けた。小見は「ここまで大きな舞台は経験したことがなかったですし、これだけ多くの新潟サポーターが駆けつけてくれたので、本当に最高の雰囲気の中でプレーできました。自分のサッカー人生の中で一番楽しかった日になりました」と語ると同時に、「またこの舞台に戻ってきたいですし、今度こそリベンジしたい」と次の挑戦を見据えた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト