名古屋が新潟を下してルヴァン杯制覇! [写真]=金田慎平
2024JリーグYBCルヴァンカップ決勝が2日に行われ、名古屋グランパスとアルビレックス新潟が対戦した。
今シーズン限りで退団する主将ランゲラックの花道を飾るべく“5つ目の輝く星”を獲りに来た名古屋と、悲願の“てっぺん”を目指す新潟が満員の『国立競技場』を舞台に激突した。序盤はどちらが優勢とも言えないこう着した展開のなか、新潟はリスクを恐れないビルドアップで名古屋のプレスを回避していく。しかし31分、GK阿部航斗のパスミスをゴール前で奪われ、そのまま永井謙佑に先制点を決められてしまう。
42分、名古屋が大きなリードを獲得する。椎橋慧也が敵陣中央から浮き球を供給し、2列目からゴール前へ飛び出した稲垣祥が頭でボールを落とす。これに反応した和泉竜司はボックス内での冷静なコントロールで永井につなぎ、永井も落ち着いてゴールへ流し込んだ。
2点ビハインドで折り返した新潟は、焦りが見える中で攻めあぐねる時間が続く。65分に3枚替えで状況の打破を図ると、交代で入ったダニーロ・ゴメスが起用に応える。71分、ダニーロは右サイドで相手に囲まれながらも、粘ってゴールに向かうクロスを供給。ゴール前の谷口海斗が頭で合わせて押し込んだ。
その後は新潟の攻撃に再び勢いが出るが、名古屋の守備陣は最後まで集中を欠かさず、ランゲラックも安定感のあるセーブでゴールを死守する。
すると後半アディショナルタイムにドラマ。ペナルティエリア内で小見洋太が中山克広に倒され、主審のオンフィールドレビューにより新潟がPKを獲得する。小見が自らキッカーを務めると、細かいステップからランゲラックの逆を突き、ゴール右隅へ突き刺して新潟が試合を振り出しに戻す。
2-2で延長戦に突入すると、延長前半早々に名古屋が勝ち越しに成功する。左からのクロスに反応したキャスパー・ユンカーはシュートを打てなかったものの、ゴール前のこぼれ球に反応した山岸祐也が頭でつなぎ、ペナルティエリア右の中山に預ける。中山は右足を振り抜き、ボレーシュートをゴール左下へ叩き込んだ。
111分、新潟が再び同点に追いつく。敵陣中央から長倉幹樹が絶妙のスルーパスを前方へ供給。抜け出した小見がランゲラックとの一対一を制し、ゴールへ流し込んだ。結局延長戦でも決着はつかず、勝負の行方はPK戦に委ねられる。
先行の新潟は1人目の秋山裕紀が成功し、後攻の名古屋も稲垣がしっかりと決める。2人目、新潟の長倉が枠を外すと、名古屋はランゲラックが決めてリードする。3人目は新潟のトーマス・デン、名古屋の山中亮輔ともに成功。4人目も新潟の星雄次、名古屋のユンカーともに成功。そして5人目、新潟の小見が成功したものの、名古屋の山岸も成功し、名古屋が5-4でPK戦を制した。
リーグカップ戦における最多入場者数「6万2517人」を記録した激闘の末、名古屋が3年ぶり2度目のカップ戦優勝を果たした。
【スコア】
名古屋グランパス 3-3(PK戦:5-4) アルビレックス新潟
【得点者】
1-0 31分 永井謙佑(名古屋)
2-0 42分 永井謙佑(名古屋)
2-1 71分 谷口海斗(新潟)
2-2 90+11分 小見洋太(新潟)
3-2 93分 中山克広(名古屋)
3-3 111分 小見洋太(新潟)
【スターティングメンバー】
名古屋(3-4-2-1)
ランゲラック;内田宅哉、三國ケネディエブス、河面旺成;野上結貴(80分 中山克広)、稲垣祥、椎橋慧也(106分 吉田温紀)、徳元悠平(91分 山中亮輔);森島司(91分 キャスパー・ユンカー)、和泉竜司(75分 山岸祐也);永井謙佑(80分 菊地泰智)
新潟(4-2-3-1)
阿部航斗;藤原奏哉、舞行龍ジェームズ(114分 トーマス・デン)、稲村隼翔、橋本健人;宮本英治(65分 長倉幹樹)、秋山裕紀;太田修介(65分 星雄次)、長谷川元希(65分 ダニーロ・ゴメス)、谷口海斗(72分 小見洋太);小野裕二(72分 奥村仁)
By サッカーキング編集部
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