岡野雅行氏と演じる水上恒司さん(右)
30日、映画『アンダードッグ ー日本初のW杯出場を決めたポンコツ男ー』の製作発表記者会見が東京都内で行われた。
映画『アンダードッグ』は、1997年11月16日に行われた「ジョホールバルの歓喜」として知られる日本代表が1998年のフランス・ワールドカップ出場を決めたイラン代表戦で、歴史を動かした元日本代表FW岡野雅行氏の半生を映画化したもの。製作発表会見には、主演の水上恒司さん、池田匠志さん、豪田トモ監督、そして岡野雅行さんが登場した。
記者会見の冒頭、福岡県出身の水上さんが熊本で発生した地震へメッセージ。「僕の故郷の近くである熊本で大きな地震がありました。まずは『アンダードッグ』制作チームを代表して、僕の方から被災されたすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。少しでも勇気と元気と希望を与えられるような作品にこれから作っていこうと思っております」とコメントした。
主人公である岡野さんを演じる水上さん。当時のユニフォームを着用して登場した中、岡野さんとは2度目の対面だというが、「似てますよね?」とコメント。岡野さんの高校時代がメインとなる映画だが、「岡野さんがおっしゃっていた『自分の力で切り拓いていく』っていうことが、今の時代に僕も含め若者の中でもそういった精神みたいなものって必要なんじゃないかなと思います」と、メッセージ性もあるとのこと。また、高校時代は野球に打ち込んでいた水上さんだが、サッカーは未経験。「初心者なんで下手くそなんですけども、はい、気合で頑張っていこうと思ってます」と、トレーニングを積んでいることを明かした。
岡野さんの相棒でもある永井隆一氏を演じる池田さんは、高校時代に全国高校サッカー選手権に背番号10を背負って出場した実力者。2010年の南アフリカW杯の時の日本代表ユニフォームで登場したが「このワールドカップをすごく見て熱狂して、夢を見させてくれた思い出のある大会。この大会を機に、僕はサッカー選手を目指しました」と、自身の原点でもある大会と明かした。そして、俳優となり今回の作品に関わることに。「当時の僕からすると、今こうやってこのユニフォームを着て、役者としてこのサッカーに関われる作品に立てる、この場所に立てているのがすごく不思議な縁を感じる」と明かした。
監督であり、脚本・プロデューサーも務める豪田さんは大のサッカー好き。当時の試合も見守っていたというが、「あの時の岡野さんへの怒りと失望と(笑)、それから感謝の気持ちを込めて、魂込めて映画を作らせていただいております」と、思いを乗せた作品にしたいとコメントした。
今回主人公となる岡野さん本人は「本当に、何やってるんですか(笑)」と、自身の半生が映画化されることに戸惑いを明かし、「イケメンすぎるんですよね(笑)」と、演じる俳優陣にも驚いたとした。
すると、記者会見にはサプライズで岡田武史監督を演じる矢野昌幸さんが登場。当時の岡田監督のシャツとジャージ姿で登場すると、「打てよ、この野郎(笑)」と、当時の岡田監督の叫びを再現。岡野さんは「似てますね」とコメント。岡野さんは当時を振り返り「最初は『秘密兵器使えよ』と思ってたんですけど、あの時は『出たくないな』と(笑)」と明かし、「絶対に戦犯になるなと思ったらやらかしたわけじゃないですか。もう本当、地獄の中でやってました」と、ものすごいプレッシャーの中でプレーし、歓喜の決勝ゴールを記録したようだ。
記者会見では岡野さん、水上さん、池田さんでリフティング対決。20秒間でそれぞれチャレンジした中、初心者だという水上さんは12回。池田さんは、18回に加えてリフティング技を3回見せる活躍。しかし、岡野さんが8回に終わり最下位に。罰ゲームとして、映画公開まで毎週トレーニング動画をSNSにアップすることとなり、今後が注目だ。
記者会見の最後には改めて作品への想いを口に。池田さんは「サッカーを12年間やっておりまして、全国大会、高校選手権大会に出た経験を合わせて、俳優としてはもちろんなんですけど、いち高校サッカー経験者として、今まで積み上げてきた全てを注ぎ込む覚悟でこの作品に挑みたいなと思っております。サッカー少年たちにしっかり夢を見させられる作品になればなと思っております」と、サッカー経験者としての想いを口に。水上さんは「地震のことがあったり、なかなか未来を生きていく上でいろんなことが起きすぎている現代だと思います。そんな中で今回は岡野さんという、何度も数奇な人生を送られている方の人生を映画化するということは、たくさんの人間のに心に響くと信じております」と言及。「今一度映画を作るということはどういうことか。まだまだ改善の余地はたくさんありますので、少しでもいい作品を届けられるように頑張ってまいります」とした。
そして岡野さんは「本当にびっくりしましたし、大丈夫なのかなって本当思ってますけども、今日この場に来て、現実なんだなと思いました」とコメント。「僕みたいなポンコツでも日本代表になれたんだっていうのを、ちっちゃい子たちが観て、行き詰まっている子もいると思うんですけど、そういう子たちが『こんなやつでも日本代表になれたんだ』と思いながら見ていただければいいなと思います」と、自身の経験や積み上げてきたものが、子どもたちの夢の後押しになればとした。
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By サッカーキング編集部
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