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【Letter from the Chair】WEリーグ岡島チェアコラム vol.1「2021年、WEリーグ開幕の年」

 2021年、日本の女子サッカーが転換点を迎える。

 秋に日本初の女子プロサッカーリーグ『WEリーグ』(Women Empowerment League)が新たに開幕する。「女子サッカー・スポーツを通じて、夢や生き方の多様性にあふれ、一人ひとりが輝く社会の実現・発展に貢献する」を理念に掲げる船の舵取り役は、FCジンナン在籍時にAFC女子選手権出場経験を持ち、大学卒業後はアメリカの金融機関で長年の勤務経験を持つ岡島喜久子初代WEリーグ理事長(チェア)に託された。

 岡島チェアが何を感じ、何に取り組んでいるか。手記を月イチで連載する。

【第1回】

 はじめまして。WEリーグチェアの岡島喜久子です。開幕に向けてWEリーグの展開についてお伝えしていくとともに、私の考えをお伝えしたいと思っています。

 今年9月に開幕するWEリーグは、日本で初めての女子プロサッカーリーグです。なでしこリーグがプロだと思われていた方も多いようですが、プロ契約をしていた選手はリーグ全体でもごくわずか。選手は基本的に午前中仕事をしながら、午後から夕方にかけて練習参加する形でした。WEリーグでは、各クラブに最低15名のプロ選手を抱えることを要件としています。1月に入り、各クラブが新契約選手をどんどん発表していて、本当に“サッカー選手”という存在が“仕事”になったんだ、と嬉しい気持ちで見ています。リーグ全体で選手のシャッフルが起こっていていることに加え、リーグとして奨励している外国人選手の加入により、9月には今までに見たことのないチームが誕生するだろうと、ワクワクしています。

 選手だけでなく、スタッフにも女性を起用するチームが出てきています。WEリーグではコーチングスタッフ(監督またはコーチ)の中に女性指導者を1名以上含むことを定めています。また、運営にあたる法人については、役職員のうち50%を女性とすること、意思決定者の最低一人を女性にするということも要件としているので、WEリーグが女子サッカー選手のセカンドキャリアの受け皿となるようにしたいと考えています。

 アジアでも日本人の女性指導者が望まれています。その理由の一つは、国際サッカー連盟(FIFA)が女子サッカーを発展させている国に対して、補助金を出すことにしたからです。そこで、今まで女子サッカーに力を入れていなかったアジアの国が、強化や普及に注力しはじめ、ワールドカップ優勝国である日本の女子サッカー経験者に熱い眼差しを向けているということです。

 日本サッカー協会(JFA)はすでにモンゴル、チャイニーズタイペイに女性の指導者を派遣していて、今年からタイにも2名派遣します。モンゴルには河本菜穂子さんがU-17、U-20女子代表監督として、チャイニーズタイペイには、大友麻衣子さんが女子代表のGKコーチとして派遣されています。アジア全体の女子サッカーのレベルを上げることは、なでしこジャパンが再び世界一になるために大切です。ワールドカップ予選でレベルの高い相手と真剣勝負ができること、ヨーロッパやアメリカまで遠征しなくても代表同士の強化試合が意味を持つことが、なでしこジャパンが世界の強豪と戦う上で大きなメリットになります。

 WEリーグでは選手たちに、C級コーチライセンスを取得してもらう予定です。将来、引退した後、WEリーグの選手にはぜひアジア各国の女性指導者として活躍し、アジアの女子サッカーのレベルを上げてほしいと思っています。

 最後になりますが、現在新型コロナウイルスの感染拡大により、日本各地で緊急事態宣言が発出されています。この状況下で懸命に働いていらっしゃる医療従事者の皆さま、人々の社会生活を支える仕事に従事されている皆さまへ改めて感謝を申し上げます。マスクの着用や手洗いうがいなど私たち一人ひとりにできることを徹底し、皆で感染拡大防止に努めていきましょう。

文=岡島喜久子

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