横浜FM MF喜田拓也 [写真]=Getty Images
スティーブ・ホランド監督体制で新たなスタートを切った今季の横浜F・マリノスだったが、序盤からチーム作りの方向性が定まらずに停滞。4月のAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)決勝ラウンド直前に指揮官更迭という大ナタが振るわれた。そこからパトリック・キスノーボ監督が率いているが、浮上の兆しがなかなか見えなかった。ACLE敗退後のJリーグも黒星が続き、5月21日のヴィッセル神戸戦を落とした時点で7連敗。16試合戦ってわずか1勝の勝ち点8という信じがたい状況に直面していた。
こうした中、迎えた5月25日のホーム・鹿島アントラーズ戦。7連勝中の首位相手ということで劣勢が予想されたが、横浜FMは立ち上がりから一気にギアを上げ、ゴールを重ねていく。1点目は開始4分。左サイドの遠野大弥がドリブル突破を仕掛け、アンデルソン・ロペスがシュート。こぼれ球を拾った永戸勝也が強烈な右足シュートを決め切り、チーム全体に弾みをつけた。2点目は13分。キャプテン・喜田拓也の絶妙のスルーパスが発端だった。これをアンデルソン・ロペスがヒールで流し、空いたスペースに山根陸が侵入。最後はヤン・マテウスが右から詰めて左足を振り抜いた。さらにダメ押しとなった3点目はアンデルソン・ロペスが三竿健斗・舩橋佑の鹿島両ボランチを巧みにはがし、最終的にはヤン・マテウスがテクニカルなループをお見舞いした。
電光石火の3得点は縦に速い攻めというこれまでの横浜FMとは異なる色合いの攻撃。その後は守備陣中心に徹底的に守った。負傷者続出のCBに陣取った松原健の奮闘は際立っており、チーム全員が「絶対にこの試合に勝つんだ」という気迫に満ち溢れていた。だからこそ、3−1で勝利をつかみ取り、連敗ストップに成功したのである。
タイムアップの瞬間、ピッチに倒れ込んだ喜田は「あんま覚えてないです」と気力・体力の全てを出し尽くしたという。「今日に限らずですけど、本当にもがいてもがいて、みんなで苦しい中で歯を食いしばって進んできたんで、重みだったり責任だったりも間違いなくありました。本当にクラブに関わる全ての人、そして何よりもファン・サポーターの方たちも一緒に、本当に苦しみながらも一緒にね、戦い続けてくれたんで、本当に彼ら彼女らに捧げたい1勝ですね」と背番号8はしみじみと語っていた。
喜田自身も近年はケガ続きでフル稼働できない時期が長く、本当に苦しんだ。今季も宮崎キャンプの時は「腰はもう治りました」と笑顔で話していたが、2月12日のACLE・上海申花戦で右太ももを負傷。またしても長期離脱を強いられた。4月に一度は復帰するも、その後も再び戦列から離れ、その間に指揮官交代という最悪の事態が起きたのだから、責任感の強い男は思い悩んでいたはずだ。
それでも5月に入って喜田が戻ってくると、徐々にチームも復調傾向を辿っていく。17日の京都サンガF.C.戦後には話し合いの場を持ち、これまでの丁寧にボールをつなぐフットボールから、堅守速攻型のスタイルへシフトを決断。今回の鹿島戦でもそれを貫いて、長い長いトンネルを抜け出すことに成功したのである。横浜FMのパス本数は206本で、鹿島の560本の半分以下。前半に限って言えば88本という少なさだった。ボール支配率も鹿島の66%に対して34%。いかに彼らが理想を横に置いて勝利に強くこだわったかがよく分かるだろう。
「サッカーのやり方を変えてどうこうとよく言われたりしますけど、正直、絶対に勝てるサッカーなんて存在しない。どんなやり方であっても、みんなの意思や矢印が揃ってなければ勝てない。逆にどんなサッカーであっても、みんなの思い、矢印が一緒であれば、勝つことは十分可能なので、そこが一番大事だと思います」
喜田はこう語気を強めたが、この日の横浜FMはサッカーのベースである球際や局面のバトルで相手を上回っていた。そういうチームへと導いたキャプテンの功績は大きい。もちろんあくまで1勝に過ぎないが、これは大きな自信につながるに違いない。まだ勝ち点11で、数字上はJ1残留が厳しくなっていると言われているが、彼らは決して諦めるつもりはない。
「絶対的に勝利の数は足りないですし、そこを忘れてる選手、今日で満足してる選手はもう一切いないので。逆にここから『絶対に這い上がる』と。本当に周りに何を言われてもいいし、笑いものにされてもいいんで、絶対に最後に這い上がって、マリノスってどういうクラブなのかをしっかりと示したい。そこに向けて頑張り続けるだけですね」
喜田の発言は非常に重みがある。最近は隣に陣取る山根も喜田のようなリーダーシップを示すようになってきているが、やはりこの男がいるかいないかでチームの行方は大きく変わる。だからこそ、背番号8はピッチに立ち続けられる状態を維持しなければならないのだ。さしあたって5月31日の次戦・FC町田セルビア戦は連勝がマスト。ここで勝ち点3を手にできなければ、鹿島戦勝利が水泡に帰す可能性もある。喜田には今一度、チーム全体を引き締めて、粘り強く戦える集団を作り上げてほしいものである。
取材・文=元川悦子
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By 元川悦子


