復帰初戦第23節柏戦で相馬はゴールも決めていた [写真]=J.LEAGUE via Getty Images
名古屋グランパスは23日、日本代表MF相馬勇紀がFC町田ゼルビアへと完全移籍することを発表した。
相馬は1997年2月25日生まれの現在27歳。早稲田大学在籍時の2018シーズンに名古屋の特別指定選手として認定されると、同年8月に行われた明治安田J1リーグ第21節鹿島アントラーズ戦でトップチームデビュー。11月に行われた第28節セレッソ大阪戦ではプロ初ゴールも挙げた。翌年に正式入団を果たすと、シーズン途中の2019年8月には鹿島への期限付き移籍も経験。2020シーズンの名古屋復帰後は、徐々に出場機会を増やしながらJリーグを代表するサイドアタッカーに成長。名古屋では2022シーズン終了時点で公式戦通算160試合出場13ゴールの成績を残し、2021シーズンのJリーグYBCルヴァンカップ制覇にも貢献した。
2023年1月にはカーザ・ピアへの期限付き移籍が発表され、自身初の海外挑戦を決断した。シーズン途中の合流ながら、両ウイングを中心に出場機会を確保し、2022-23シーズンは公式戦19試合の出場で2ゴールをマーク。期限付き移籍期間を延長して迎えた2023-24シーズンは、プリメイラ・リーガ(ポルトガル1部リーグ)で32試合出場5ゴール、アリアンツ・カップ(ポルトガルリーグカップ)で3試合出場、タッサ・デ・ポルトガル(ポルトガル国内カップ戦)で2試合出場という成績を残した。
しかし、カーザ・ピアは6月26日付で、2023-24シーズン限りで相馬との契約が満了を迎え、退団することを発表。7月11日には保有元への名古屋復帰が発表されていた。同14日に行われた2024明治安田J1リーグ第23節柏レイソル戦に先発出場し、名古屋復帰後初出場を果たすと、同試合では54分にセットプレーから同点ゴールを記録。2-1での逆転勝利、そしてチームのリーグ戦8試合ぶり白星に貢献していたが、続く20日開催の第24節ヴィッセル神戸戦(3-3)ではメンバーから外れていた。
復帰後わずか1試合で名古屋を離れることが決まった相馬は、クラブを通して次のようにコメントを発表している。
「グランパスファミリーの皆さん、特別指定選手から約6年間本当にありがとうございました。僕をここまで育ててくれたのは、監督・スタッフ・チームメイト、グランパスファミリーの皆さんだと思っています。名古屋グランパスというチームを代表して、東京オリンピック、カタールW杯に出場できたことは僕の誇りで、皆さんへの感謝はこれからもずっと僕の心にあり忘れることはありません」
「海外移籍を探る中で新たな環境でプレーをしたい、新たなチャレンジをしたいという気持ちが強くなっていきました。挑戦し続けることを選手として一番大切にしているので今回このような決断をしました。次は対戦相手としてスタジアムでお会いできることを本当に楽しみにしています」
「最後の神戸戦はけがという形で共に闘えず残念でしたが、柏レイソル戦は自分の想いを結果にすることができ、勝利を共に分かち合えてすごく嬉しかったです。最後になりますが、本当にお世話になりました。感謝しかありません。どこに行っても一人のサッカー選手として応援し続けてもらえるように頑張ります。本当にありがとうございました」
一方、新天地となる町田を通しては、次のような言葉で意気込みを明かした。
「初めまして、名古屋グランパスから来ました相馬勇紀と申します。史上初の初昇格初年度でのJ1リーグ優勝という景色を皆さんと共に見るために結果でチームに貢献したいと思います。新たな歴史を作れることにとてもワクワクしています。熱い応援宜しくお願いします。天空の城 野津田でお会いできることを楽しみにしています」
2024明治安田J1リーグにおいて、名古屋は第24節終了時点で9勝4分11敗の勝ち点「31」で現在は12位につけている。一方、クラブとして初のJ1に臨んでいる町田は、15勝4分5敗の成績で勝ち点「49」を積み上げ、現在は首位を走っている。
町田は9日、今季ここまで18試合出場2ゴールを記録しており、パリオリンピック2024を戦うU-23日本代表のメンバーにも選出されていたMF平河悠が、チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)のブリストルへ期限付き移籍。絶対的主軸のサイドアタッカーが海外挑戦に伴い退団していたが、後釜として、名実ともに日本屈指のサイドアタッカーの確保に成功した。
By サッカーキング編集部
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