2017.07.19

【ライターコラムfromG大阪】目標は「隙のない選手」…躍進の立役者・三浦弦太、後半戦でさらなる成長を期す

移籍1年目から定位置を掴んだ三浦弦太 [写真]=J.LEAGUE PHOTOS
雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。

 明治安田生命J1リーグの戦いも前半戦を折り返し、後半戦へと突入した。ガンバ大阪の前半戦、17試合を終えた時点での成績は9勝5分け3敗(勝ち点32)。昨年の反省を踏まえ、『タイトル』獲得のための「スタートダッシュ」を目指していたG大阪にとって、昨年の同時期の成績は7勝3分け7敗(勝ち点24)だったことを思えば、決して悪くはない前半戦だったと言っていい。

 その前半戦の躍進を語る上で、MVPともいうべき活躍、成長を魅せたのがDF三浦弦太だ。今季、清水エスパルスから加入した三浦は、開幕から先発出場を果たしたのを皮切りに、前半戦すべての試合にフル出場。コンビを組むことの多かったDFファビオとともに最終ラインを統率しながら、チームの失点数減少に大きく貢献した。またビルドアップ力やロングフィードなどの持ち味を生かし、攻撃の起点となるプレーも目を惹くなど、攻守に存在感を発揮。そのパフォーマンスが評価されて5月には自身初の日本代表に選出された。

三浦弦太

出場機会はなかったものの、日本代表に初選出された [写真]=野口岳彦

「加入する前、自分が思い描いていた以上に早くチャンスをもらえたことで、普段の練習や試合でも、周りの選手に自分の良さを引き出してもらいながら、持っている以上の力が出せた気がした前半戦でした。ただ、J1リーグをコンスタントに戦ったのが初めてだったせいか、ここにきてややコンディションを落としている気がするし、実際、前半戦最後の試合となった第17節の鹿島アントラーズ戦と、後半戦最初の試合となった18節の清水戦を落としてしまい、今季初の連敗を喫してしまった。また、最近は失点も増えているので、もう一度自分自身も、チームとしても気持ち、体の両方を引き締め直して、後半戦に臨まなければいけないと思っています」

 そんな三浦のプレーに絶大な信頼を寄せるのがMF今野泰幸だ。三浦が日本代表に初選出されたのと同時期に、自身も日本代表選出を果たしたベテランは、三浦のプレーぶりを「1対1、カバーリング、人への強さ、ロングフィード。弦太は本当に何でもできる。特に『人への強さ』はかなり心強かったですしね。前半戦でこれだけ勝ち点を稼げたもの弦太とファビオの存在が大きかった」と高く評価。余談だが、今野によれば「どれだけ滑っても、相手にされなくても、へこたれずにボケて、笑いをとりにいくメンタルも強い……。いや、タチが悪い(笑)」らしく、どうやらムードメーカーとしても日に日に存在感を示しつつある。いずれは、心身両面でのリーダーに成長する日もそう遠くはないだろう。

三浦弦太

大宮戦ではJ1初ゴールを記録 [写真]=JL/Getty Images for DAZN

 では、ここから先の未来に、三浦はどんな自分を描いているのか。本人に尋ねると「すごい欲張りに聞こえるかもしれないけど、僕はすべてのプレーができる隙のない選手になりたい」と三浦。自身のストロングポイントである、キックや対人の強さはもちろん、ラインコントロールやカバーリング、そしてゴールまで「何をやらせてもすごいな」と思われる選手になりたいそうだ。もっとも、先の今野の言葉を借りれば、その資質は十分に備えている。あとはその質を磨き、経験値を積み上げれば――。

 いずれは日本代表DFとして君臨する日もそう遠くはない。

文=高村美砂

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