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世界を見据える柴崎岳「スタイルを確立し日本人の良さを出していく必要がある」

2013.05.19

[ワールドサッカーキング0606号掲載]
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インタビュー・文=浅野祐介 Interview and text by Yusuke ASANO
写真=佐山順丸 Photo by Junmaru SAYAMA

2012年にJの舞台で“最も優秀な若手”に選ばれた男は、世界との距離を冷静に見つめている。

うまくなるために考えることが必要

――2012Jリーグアウォーズでのベストヤングプレーヤー賞受賞スピーチで、ネイマールらの名前を挙げ、「世界で活躍している同世代のプレーヤーを見ると、もっと伸ばしていかなければいけない」と話されました。世界という視点で、具体的にどういう部分を伸ばしていきたいと考えていますか?

柴崎岳 国によっていろいろな特徴があるので、日本の選手が持っているスタイルを確立し、日本のサッカーを出していかなければと思います。日本人選手は世界の選手にはない部分を持っていると思いますし、それを前面に押し出してやっていきたいです。いろいろな国でレベルの高いサッカーが展開されているので、そこに身を投じてレベルアップすることもそうですし、それを還元して日本のサッカーに取り入れるのも大事だと思います。時間が掛かることだと思いますが、少しずつやっていけたら思います。

――日本人選手の特徴はどういう部分にあると思いますか?

柴崎岳 完璧主義というか、一つひとつのプレーに対してパーフェクトにやろうという真面目さや勤勉さを持っていると思います。オフェンスもディフェンスも常に全力でやりますし、より具体的なプレー面で言うと、敏捷性が優れていると思います。ヨーロッパの選手が日本人ドリブラーに対して手を焼くシーンがありますよね。相対的に体が大きいわけではないですが、そこでやるべきサッカーもありますし、もっと通用する部分があると思うので、それを見つけていかなければいけないと思います。

――プロを目指す中高生は、日々どういう気持ちで練習に取り組んでいくべきだと思いますか?

柴崎岳 本当にプロを目指しているのであれば、行動も習慣も変わると思います。練習は積み重ねなので、常に何が足りないのかを考えて行動することができると思います。積み重ねることがとても難しいことだと考えていますし、それができない選手が多いとも感じています。逆に言えば、それができればプレーも変わります。監督やコーチには優秀な方がたくさんいるので、練習メニューを聞けば教えてくれると思いますし、あとは練習に取り組む中での自分の意識が大事です。集中してやることが大切ですし、どれだけ続けられるかが本当に大事になる。僕はそれをやってきたことで今の仕事に就けたので、そういう意味で、狙いどおりだったと思います。

――柴崎選手が10代の頃に取り組んでいたこと、考えていたことで、今にもつながっているものはありますか?

柴崎岳 今思えば、「サッカーだけではない」ということですかね。サッカーの練習をすればうまくなるのは当然ですが、サッカー以外の面を伸ばしていくこともサッカーがうまくなるための一つの要素だと思います。自分の考え方や、人とどう接するかという人間性の部分が非常に大事だと考えていますし、人として成長することがサッカー選手としての成長につながると思います。

――部活時代は人間的な成長も意識していたということですね。

柴崎岳 そういう環境で育ってきました。礼儀作法を大切にするサッカー部でしたし、その中で自分の人間性を磨くことが、プロになれた一つの要因でもあると思います。

柴崎自身が部活時代に取り組んでいたメニューとは? 続きは『ワールドサッカーキング0606号』で!

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