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強盗&麻薬密売の容疑で逮捕されたチリ代表MF…その悲しすぎる理由とは

2015.12.01

逮捕されたマイケル・リオス(左) [写真]=LatinContent/Getty Images

 ウニベルシダ・カトリカに所属していたチリ代表MFマイケル・リオスが、食料品強盗事件を計画したとして逮捕された。11月30日付のチリメディア『Cooperativa』やイタリアメディア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』など各メディアが報じた。

 現在30歳のM・リオスは、2012年にデポルテス・イキケから名門ウニベルシダ・カトリカに加入したMFで、2013年にはチリ代表にも選出された。中盤であればどこでもこなせるオールラウンドプレーヤーであり、運動量豊かな献身的なベテランとして重用されていた。

 先々週末のウニベルシダ・デ・チレ戦でもゴールを決めるなど活躍しており、何の問題もないキャリアを歩んでいたはずだった。

 しかし、24日に麻薬密売に関与している犯罪組織との関連が明らかになり、火曜日の午後に警察に身柄を拘束されることになった。そして、さらなる捜査の中で彼は運送トラックから9万ユーロ(約1170万円)の価値があるクルミを強奪した事件に関与したという疑いが浮上。警察の盗聴記録から関与が発覚したとのことで、当局からの告発を受けた。

 選手は強盗の計画にかかわったことは認めている一方で、麻薬密売に関与したということについては否定しており、無実を訴えている。とはいえ強盗の関与については事実であったとのことで、ウニベルシダ・カトリカは彼を無期限に追放するという判断を下している。

 しかし、チリメディア『La Tercera』によれば、彼にはこれらの強盗を行わなければならないようなのっぴきならない状況もあったという。M・リオスの息子であるヨアンは生まれながらにして脳の変性疾患を持っており、正常な発達が出来ないという難病にかかっている。2006年に生まれた彼を治療するため、リオスはこれまで莫大な資金を使わざるを得なくなっており、必死に金策を行う必要性に駆られていたとのことだ。

 これまでトラブルを起こした経験もないリオスが犯罪に関与するという衝撃的な事件の裏側には、これらの切実な理由があったのではないかと推測されている。しかし、もちろん罪は罪であり、強盗の関与が確定すれば18か月から5年の懲役刑に処せられる可能性が高いとのことだ。

(記事提供:Qoly)

By Qoly

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