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飯倉大樹、次世代を担うGK木村凌也への期待を語る「横浜F・マリノスを背負って戦ってほしい。頑張らせます!」

2025.08.22

 プロ21年目の39歳飯倉大樹、プロ1年目の22歳木村凌也横浜F・マリノスの育成組織出身の2人は、GKという一つしかない椅子を巡って日々切磋琢磨を続けている。インタビュー後編では、GKとしてのプレースタイルややり甲斐について語ってくれた。

――自身のプレースタイルを確立するにあたって、影響を受けた指導者や印象的な出来事はありますか?
飯倉 アンジェ・ポステコグルー監督(2018年から2021年途中まで指揮)がF・マリノスに来て、サッカーが変わりました。とにかく楽しかったです。GKの役割も結構特殊だったので、ハイラインを敷いて年間4、5回はロングシュートをぶち込まれましたが、それでも楽しかった。今まではずっとGKっぽいゴールを守るトレーニングをやってきましたが、本当はフィールドプレーヤーみたいなプレーが好きなんです。ずっとできなかったというか、やってこなかった中、ポステコグルー監督が来て「やっていいよ」となり、自分の中のGKとフィールドプレーヤーが融合して楽しくできたので、それは大きかったですね。
木村 小さい頃にF・マリノスに入れたことが一番大きいと思います。フィールドプレーヤーをやっていたことが、自分の特長であるビルドアップにつながっています。大樹くんがポステコグルー監督の話をしましたが、F・マリノスユースの時にトップチームを見ていたので、それをユースチームに落とし込んでくれたスタッフもいると思います。それが今の自分につながっていると思います。

――ポステコグルー監督が横浜F・マリノスの指揮官に就任した2018年、飯倉選手は32歳でした。新しいプレースタイルに挑戦することは簡単ではなかったと思います。
飯倉 スタイルチェンジをして、GKに求められる役割も変わりました。批判的なコメントが直接来ることもありましたが、年齢を重ねて良いキャリアを築いている中でチャレンジすることの大切さをその時に感じました。周りはいろいろ言ってくるけれど、別に関係ない。「俺がやってこのチームを優勝させるんだ」という気持ちでいました。今、振り返っても人生の中のターニングポイントだったかなと思います。どっしりと構え、人と違うことや急にいろいろなことが変わる楽しさを学べました。

――改めてGKというポジションのやり甲斐を教えて下さい。
飯倉 チームが勝った時がやっていて一番良かったなと思います。負けたらみんな悔しいですが、自分の中での悔しさは大きくなりますし、GKとして「勝たせてやれなかった」という後悔や責任を感じます。やり甲斐と言ったら、常にチームが良くなることや試合で勝つこと。試合終了の笛が鳴り、勝っていた時に最もやり甲斐を感じます。苦労というか「勝たせることができて良かった」という安心感がありますね。
木村 GKとしてスーパーセーブ、好セーブが出た時にやり甲斐を感じます。好セーブが出た時、相手のシュートを止めた時、一点ものを防いだ時、GKをやっていて良かったなと思います。

――木村選手は先日行われた明治安田Jリーグワールドチャレンジ2025 リヴァプール戦でデビューを飾りました。ピッチに立って改めて感じたことはありますか?
木村 スピード感も上手さも相手の方が上回っていたなと思いました。多くの観客(67,032人)の中でのデビュー戦でしたが、素直に楽しかったというのが一番に思ったことです。次につながりますし、次にリーグ戦で出た時に緊張せずにできると思います。
飯倉 緊張していましたよ。普段は「緊張しないです」みたいなタイプなのに、「緊張した」と聞いてホッとしたというかうれしいというか(笑)。まずはデビューできて良かったし、それがリヴァプール戦で7万人近く入っている試合だったので、凌也の引きがあるなと思って見ていました。これから成長して横浜F・マリノスのために戦うようになってくれたら、また緊張はしてほしい。厳しい戦いの中でまた揉まれていってほしいです。自分は年齢的にいつ辞めてもおかしくないし、彼らをサポートしながらプレーしている立場なので、横浜F・マリノスを背負って戦ってほしいですし期待しています。これから厳しい言葉もかけながら、成長してくれることを願っています。世の中的にはパワハラだと言われるかもしれないですけど……。常にプレッシャーをかけているので。
木村 頑張ります!
飯倉 頑張らせます。GKはみんなが出たいポジションだから。優しくばかりしていてもダメ……。これパワハラですか?(笑)。まあ、GKは至近距離から大人のシュートを受けるポジションですから(笑)。

――では、最後にファン・サポーターへメッセージをお願いします。
飯倉 夏のめちゃくちゃ暑い日ですが、GKはいつも長袖・長ズボン・グローブをして一生懸命ボールを追いかけています。チームが勝てるように、僕たちGK陣もチームワークを持って頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!
木村 まだリーグ戦に出場できていないので、トレーニングから頑張っていきたいです。今チームは苦しい状況なので、GK陣から盛り上げていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします!

横浜F・マリノス ホームゲーム情報

日程:8月23日(土)19:30キックオフ
対戦:FC町田ゼルビア
場所:日産スタジアム

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By 三島大輔

サッカーキング編集部

サッカーキング編集部所属。 週刊J2&月刊J3 MC。Jリーグ&ブラジルサッカーウォッチャー。

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