2012.12.16

復活への手応えを語るカカー「マドリーでプレーしたい」

ワールドサッカーキング 1220号 掲載]

 

インタビュー=ホセ・フェリックス・ディアス・フェルナンデス
翻訳・構成=高山港

 

レアル・マドリーに入団してからのカカーは、相次ぐ負傷が原因で本来の能力を発揮できていない。果たして彼はかつての輝きを取り戻せるのだろうか。自身のプライドを懸け、“いばらの道”を選択したカカーが復活への確かな手応えを語った。

 

今シーズンはレアル・マドリーで十分な出場機会を得られていないけど、現在の状況をどう感じている?

 

カカー(以下K)――もちろん、もっと長い時間、ピッチに立ちたいと思っているよ。でも、出場時間が限られることは、入団した時から覚悟していた。マドリーで出場機会を得るのは想像以上に難しいことなんだ。このチームの選手は全員、他のチームに行けばレギュラーでプレーできる選手ばかりだからね。僕としては、(ジョゼ)モウリーニョの指示に従うだけのことさ。監督は僕の能力が最大限に生かせるような場面での投入を考えてくれているはずだからね。

 

君自身のコンディションはどう?

 

K――今の僕はフィジカル面でも最高の状態にある。ゲーム勘も完璧に取り戻したし、ケガの不安もない。ポジティブな気持ちに満ち溢れているよ。

 

シーズン前は誰もが、君は移籍すると思っていた。R・マドリーに残った経緯を君の口から説明してくれるかな?

 

K――今年の夏はちょっと特殊な状況だった。数週間にわたって、僕の移籍に関する話題が報じられていて、クラブからも僕が移籍することが前提のような扱いを受けていた。チームの練習にも参加できなかったし、遠征メンバーからも外されていた。そんな状況の中、僕は自分の意志をクラブに伝えたんだ。マドリーでプレーしたいという気持ちをね。最終的に希望どおり、チームに残ることができて良かったよ。

 

君が残留を決意した一番の理由は?

 

K――まだこのチームで十分にできるはずだと思ったからさ。

 

しかし、出場機会は増えていない。自分の決断を後悔していない?

 

K――さっきも言ったとおり、マドリーでレギュラーになるのは並大抵のことじゃないんだ。それに僕は移籍話に振り回されたことで、序盤戦は練習でも遅れを取っていたし、ゲーム勘をつかむこともできなかった。ただ、そんな不幸な状況は終わったんだ。

 

モウリーニョはシーズン前、君に構想外だと告げたと報じられたけど、それは事実なの?

 

K――出場機会が少なくなるということは直接言われたよ。でも、チームに残るなら復活するためのサポートは惜しまないとも言われたんだ。

 

モウリーニョとの関係はうまくいっているの?

 

K――全く問題はない。僕もモウリーニョも物事をはっきり言うタイプだ。彼は、選手全員がフィジカル面で最高の状態にあることを常に望んでいる。でも今年の夏は、僕にとって不幸な状況が続いた。僕は、モウリーニョが望むようなフィジカルコンディションをキープできなかったからね。だけど、彼は僕に手を差しのべてくれたんだ。僕がトップコンディションに戻るまで辛抱強く待ってくれた。彼とは常に会話を交わしているから、互いに理解し合っている。

 

では、チームメートとの関係は?

 

K――最高の関係だよ。ロッカールームはすごく団結しているし、僕とチームメートの関係はこれ以上はないと思えるくらい良いものさ。

 

僕らが犯した失敗をバルサが犯すということだってあり得る

 

R・マドリーは序盤戦で苦戦を強いられている。理由は何だったと思う?

 

K――主力のほぼ全員が、ユーロやロンドン・オリンピックのために、夏のキャンプに参加できなかったことが大きく影響した。はっきり言えば、シーズン前の調整に失敗したんだ。ただ、最悪の時期は終わった。今の僕らは、昨シーズンと同じような良い状態に戻っていると思う。まだまだ完璧ではないけどね。

 

バルセロナには勝ち点で11ポイント差(第13節終了時)をつけられている。この差はどこで生まれたと思う?

 

K――僕らは幾つかの失敗を犯し、バルサはこれまで一つも失敗をしていないということ。それだけのことさ。マドリーが開幕から4試合で勝ち点をわずか4ポイントしか得られないなんて、あってはならないことだ。スタート時点でつまずいたことがバルサとの差を生んでしまったんだと思う。

 

君たちがリーガを制する可能性はまだ残っていると思う?

 

K――もちろんだ。現時点では、バルサに相当遅れを取っているけど、すべてのタイトルの行方は4月と5月に決まるものさ。その時期に最高の状態に持っていければ、おのずとタイトル獲得も見えてくるはずだよ。確かにバルサとのポイント差は重いと思っている。ただ、その差がそのまま、実力の差っていうことじゃない。それに、僕らが犯した失敗をバルサが犯すということだってあり得る。可能性がある限り、僕らは戦うつもりだ。これからの全試合、すべてに勝つつもりでいるよ。

 

R・マドリーは夏の移籍市場で効果的な補強を行ったね。新加入のルカ・モドリッチの印象は?

 

K――すごく良い選手だ。彼はスーパースターになる可能性を秘めた選手さ。速い展開のプレミアリーグを経験したことも成長の要因になっているね。ただ、彼はまだプレミアとの違いに戸惑っているようだ。それに、移籍交渉が長引いたことでキャンプへの参加が遅れたのも痛かった。でも近い将来、チームの勝利に大いに貢献するはずだよ。

 

マイケル・エッシェンも補強の目玉だったけど、君は彼をどう見ている?

 

K――既にマイケルはその高い能力を大舞台で証明してきた選手だ。でも今は、マドリーの戦力になろうと必死にプレーしている。まるで、サッカーのキャリアを始めたばかりの若者のようにね。桁違いのパワー、高いモチベーション、献身的な精神……。彼を獲得したのは大正解だったと思う。それにユーティリティー性もマドリーにとって大きなプラスだ。彼はどんなポジションだってそつなくこなせるからね。マドリーにとって、既に不可欠な選手だと言っていい。