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【インタビュー】日本代表MF中村憲剛がクラシコを語る「中盤での三角形の攻防が見所」

2012.10.05
 

伝統の一戦“クラシコ”

WOWOWではバルセロナvsレアル・マドリード、“クラシコ”を日本時間10月7日(日)深夜2:30 現地より生中継! 公式HPではクラシコを一層楽しむための企画が満載! SNSを使って、感動と興奮をシェアしよう!

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「中盤での三角形の攻防が見所です」日本代表MF中村憲剛が、伝統の一戦 クラシコの展望を語る・・・スペインサッカー リーガ・エスパニョーラ第7節「バルセロナvsレアル・マドリード」10月7日(日)深夜2:30~WOWOWライブにて独占生中継!

中村憲剛
リーガ・エスパニョーラ12‐13シーズンも第7節。WOWOWでは、サッカーイメージソングに氷室京介の新曲「WARRIROS」を起用し、リーガの闘いをさらに熱くスリリングに視聴者に届けているが、いよいよ10月7日には伝統の一戦 クラシコ「バルセロナvsレアル・マドリード」が開催される。バルセロナはここまで全勝で首位を快走、一方の昨年度リーガ覇者レアル・マドリードは勝ち点10の6位と開きがあるものの、前節は5-1と大勝し波に乗ってきた。全世界が注目する一戦を前に、日本代表MF中村憲剛選手(川崎フロンターレ)が、試合の見所に加えて、両チームとリーガ・エスパニョーラの魅力について大いに語る。

満を持して迎える、伝統の一戦

――いよいよクラシコです。まずは率直な感想と期待を聞かせてください

バルセロナは監督が代わりましたが、基本的にはこれまでのサッカーの継続であり、大きな変化は無いですね。あえて言えば3‐4‐3を一度もやっていないことが気になります。去年3‐4‐3を採用して敗れた試合のイメージが新監督のティト・ビラノバにはあるように感じます。バルセロナの安定感を出すには、慣れ親しんだ4‐3‐3が良いと考えている、そういうふうに見えます。

―レアル・マドリードはどう来ると見ますか?

昨年のリーグ終盤は守備的にならず戦いに行って勝ちましたが、出方は難しいですね。今季モドリッチが加入したことで選択肢がたくさんあるので、3ボランチの可能性もあれば、いつもどおり4‐2‐3‐1で来るかもしれない。

レアルは去年から監督も変わらないですし、大きな選手の入れ替えもありません。シーズン序盤で調子が上がらなかった要因には、昨年あれだけ勝ち点を取ったチームなりの多少のマンネリがあると思います。とはいえ前節5点取っていますし、ここに来て調子も上がって来ました。両チームともコンディションが良さそうなので、試合が本当に楽しみです。

――試合中の駆け引きや攻防で注目しているところは?

僕自身は中盤の選手なので、バルサではセルヒオ・ブスケツとシャビ、セスクの三角形に注目しています。レアル・マドリードは誰が出るか読めないですが、シャビ・アロンソ、ケディラ、モドリッチ、エジル、エッシェンの中盤での三角形の攻防が見所です。

――では、試合の流れはどのように見ますか?

基本的にはバルセロナがボールを持つ展開になると思います。そこをシャビ・アロンソやケディラあたりがしっかり止めて最後までやらせないで、一本のパスからクリスティアーノ・ロナウドがカウンター一閃で得点ということがあるかもしれません。というのも、スーペルコパではそういう展開がありました。今回のカンプ・ノウでのクラシコでもその戦術は引き続きあると思います。あるいはバルセロナがレアルのプレッシングをかわして、中盤の壁を突破するかもしれませんね。

――どちらが勝つか、予想はつきますか?

勝ち点差が8も離れているので、精神的なアドバンテージはバルセロナにあると思います。レアルが慌てるわけでもないですが、楽な気持ちで入れるのは間違いなくバルセロナです。これがプレーに良い方向に影響すれば勝つんじゃないでしょうか。もちろんレアルも最後まで焦れずに戦えれば、勝機は十分にあります。やっぱりこの一戦に限っては、試合の勝敗を読むことは難しいですね。

スタジアムに充満するライバル意識

――選手として、ダービーマッチを迎える時の気持ちはどういったものでしょう?

僕自身は”多摩川クラシコ”と呼ばれる、FC東京との試合を体験しています。そこで気づいたことは、スタジアムの空気が普通の試合とダービーマッチでは違うことです。

両サポーターがお互いに、”こいつらだけには絶対に負けられない”という気持ちをスタジアムに充満させています。それが選手を走らせたり、思わぬ展開に試合を運んだりするものです。クラシコには本当に長い歴史がありますので、集中していなければすぐその空気に飲み込まれてしまうでしょう。

――クラシコ未経験の選手はどう感じるでしょうか?

確かに新加入選手がその雰囲気に馴染めるかはポイントです。特にバルセロナはDFラインにジョルディ・アルバ、ソングという2人の新加入選手がいます。対するレアルはモドリッチが新加入且つリーガも初めてです。そのモドリッチが出場した時に、アウェーのカンプ・ノウでどんなプレーを見せてくれるかとても楽しみです。

バルセロナとレアル・マドリード、培われた伝統と魅力

――バルセロナというチ‐ムの魅力を聞かせてください。

バルセロナの特徴の一つに、継続的に下部組織の選手をしっかり育てていることがあります。そして、シャビやプジョルといった選手たちがトップチームに上がって、チームの中核をなしています。全チームでシステムが変わらないので、バルセロナにはブレがありません。そこにグアルディオラ前監督が来て一気に花開いたというイメージです。ここ数年の結果はそういったチームの歴史がもたらしたものかもしれません。見ていて楽しいですし、攻撃だけでなく守備も素晴らしく、これだけ攻守にわたって高いレベルでやれるチームはそうそうありません。世界中が認めていますが、安定した戦い方ができる史上最高のチームの一つだと思います。

僕自身もかなり昔からバルセロナが好きでした。グアルディオラが監督になった時くらいから、守備にも自分の好きなタイプの選手が入るようになりました。チーム全体の質と機能性の高さが本当に好きです。バルセロナには一人も無駄がないんです。見ている側に対してもストレスが無いサッカーをしています。相手がペナルティエリアの前に10人くらいいても、あれだけボールを支配して2人で崩したりしますからね。

――では、宿敵であるレアル・マドリードについては?

レアルは監督も選手も常にプレッシャーにさらされています。少しでも悪いとすぐにブーイングが飛ぶので気が抜けません。そして、その中で勝ちを宿命づけられているチームなので、どのクラブよりも緊張感があるはずです。

レアルは、攻撃は元々素晴らしかったですが、モウリーニョが監督に就任して選手に守備の意識を植え付けました。前線からの守備と、攻撃から守備への切り替えの早さもそうですね。これにより攻守一体でプレーできるチームになり、元々の個人能力の高さが活きてきました。そして2年目となった昨シーズン、勝ち点100という圧倒的な強さを見せつけて優勝しました。

去年の試合を見ると、開始15分までにしっかりとプレッシャーを掛けてその勢いで点を取り、最後まで押し切ることが多かったです。それができない時は攻守の切り替えを早くしています。攻撃で押し込み相手を低い所でプレーさせることで、前にショートカウンターができる。だからあれだけ点を取れるのかもしれませんね。

――レアル・マドリードのポイントは、前からプレッシャーを掛けていくことでしょうか?

はい。レアルが前から行って押し切れるかが今回の試合でも見所の一つです。開始15分まではどちらのチームも積極的に仕掛けるので、開始15分の攻防が試合展開に大きく関わると思います。そして、レアルは最初から最後までプレスを掛けられるかが大きなポイントになります。おそらく、最後まで押し切るのはいくらレアルと言えども体力的に持たない。ですが、最初に2点取れば変わると思います。バルセロナはホームですし、もし失点しても慌てない図太さがあるので、一つミスしたくらいでは動じることなくプレーを続けるでしょう。相手がバルセロナということを考えると、1点だけでは返されてしまうと思います。

チーム全体でディフェンスの運動量が求められるので、3ボランチで来るかもしれませんね。その場合は前からはそんなに激しくいかないはずです。90分しっかり守ってカウンターになると思いますが、僕個人としては前から行くレアルを見たいと思います。

画面越しでも伝わる力強さ

――最後に、日本のサッカーファンに伝えたいリーガの魅力を聞かせてください。

僕自身も長い間見ているのですが、バルサとレアルの2強に限らず、それぞれのチームにスタイルがあります。その中でスタジアムが熱狂的なんですね。そういった雰囲気の中でもみんながスタイルを出せているので、選手のタフさを感じます。もちろんパスワークや個人技が特徴的なリーグですが、加えて力強さや迫力があります。それが画面を通してでも伝わってくるので、皆さんにもぜひ楽しんでいただきたいと思います。

世界中が注目する伝統の一戦 クラシコ「バルセロナvsレアル・マドリード」は
10月7日(日)深夜2:30~WOWOWライブにて独占生中継でお届けする。

◆リーガ・エスパニョーラの詳しい内容はWOWOW ONLINE 特設サイト(wowow.co.jp/liga)へ!
http://www.wowow.co.jp/sports/liga/

中村憲剛(なかむら けんご)
1980年10月31日。東京都小平市生まれ。府ロクサッカー少年団⇒小金井二中⇒都立久留米高(現 都立東久留米総合高)⇒中央大学⇒川崎フロンターレ(03年加入)。驚異的な視野の広さと高精度なキックを武器に、スタンドから見ている観客をあざむくようなパスを通す、Jリーグを代表する司令塔。コントロールとスピードを兼備したミドルシュートも得意で、得点力も高い。06年に初めて日本代表に選出された知性派の晩成型で、10年には南アフリカW杯出場。

 

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