2016.01.28

【レポート】アディダスの仕掛け人が明かすブランドコミュニケーション戦略の3つのポイント

 1月21日(木)、東京都八丁堀のFootball★Plazaにて、サッカーキング・アカデミー アディダス特別セミナー「CREATING THE NEW ―アディダスの考えるフットボールのブランドコミュニケーション戦略―」が開催され、ビジネスマンや学生など、約40人が参加した。

 講師を務めたのは、アディダス ジャパン株式会社 ブランドコミュニケーション シニアマネージャーを務める本城賢嗣氏。アパレルメーカー、広告代理店を経て2005年にアディダス ジャパン株式会社へ入社、セールスプロモーション部門に籍を置く。2008年よりブランドコミュニケーションに配属され、2014年9月より現職となり、アディダス ジャパンにおけるフットボールのブランドコミュニケーション部門を統括。最近では、新たなスパイクモデルのX(エックス)とACE(エース)のローンチキャンペーン、プロモーションを手掛けている。

 そんな本城氏が、FIFAワールドカップの施策を通した「今までの」、2018年ロシアW杯に向けた「これからのブランドコミュニケーションのトレンド」をテーマに講義を行った。

「『常にアスリート(お客様)の意見に耳を傾け、道具のみならず、その競技をも発展させる』という創設者アディ・ダスラーのポリシーを引き継ぎ、商品開発を行っています」。これこそアディダスが行うブランドコミュニケーションの根源であり、今のアディダスを形成している要素の一つである。これまでアディダスが携わったFIFAワールドカップにもそれが反映されており、ワールドカップという祭典に国民をどう巻き込むのか、いかに体験してもらうのか、その戦略は変わりつつある。

 ポイントは大きく3つ。一つ目はスポーツが持つ“歓喜”、“一体感”、“勝負”、アスリートのその瞬間(モーメント)を逃すことなく、タイムリーに届け、共有していくこと。

 2つ目は消費者にとって、為になる話題であったり身近な話題(リアル)を開発し、提供できる仕組みをつくること。今は恐らく、「ブランドやメディアが作る質の高い情報よりも、個人が発信するリアルな情報が届く時代である」と現代の消費行動について解説。最後に3つ目は、私たちがコンシューマーと直接対話できる場を作り、共にコンテンツを開発し、届け、共有する必要性があること。その時代における「リアル」の作り方、届け方の重要性を本城氏は話した。「リアル」とは共感性だと思っています。消費者にとって、為になる情報であったり、身近と感じる話題が多ければ、多いほど親近感を感じ、リアルさを感じてもらえるとい考えています。2018年のロシアW杯に向けても、この「リアル」の作り方、届け方を追求していくことがアディダスの大きな取組みである。

 講義終了後の質疑応答では、参加者からは数多くの質問が挙がり、参加者たちの熱意が感じられた。「私もみなさんにお話しながら、いろいろな発見がありました。今日お話ししたことが何かのヒントになって、みなさんのお役に立つことが出来れば幸いです」本城氏は最後にこう話し、1時間半に及ぶ特別セミナーは終了した。