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慶應大、元愛媛MF近藤貫太が先発出場も日体大に逆転負け 

2016.09.13

試合後、肩を落とす慶大イレブン [写真]=慶應スポーツ

文=佐賀裕真(慶應スポーツ)

 約3カ月間の中断期間を経て 、再び熱き戦いが再開した。関東一の大学を決めるJR東日本カップ2016 第90回関東大学サッカーリーグ戦の後期リーグが開幕。前期を5勝2分け4敗の5位で折り返した慶應大であったが、11試合で20失点と守備に課題を残した。今節の相手は、第6節で無念の逆転負けを喫した日本体育大学。何としてでも勝利して、勢いをつけたいところだ。前半、テンポのいい攻撃を見せた慶應大は10分、松木駿之介のゴールで幸先よく先制。16分に同点とされるも、47分に宮地元貴のゴールで勝ち越し、2-1で前半を折り返す。後半は膠着した展開の中、粘り強い守備でリードを保っていたが、68分に失点。さらに83分にも失点し、逆転を許した。残り10分の反撃も及ばず、開幕戦を勝利で飾れなかった。

 フォーメーション4-4-2。注目はMF近藤貫太と、FW池田豊史貴の2人だ。近藤は、J2愛媛FCで2年間プレーし、今年慶應大ソッカー部に復帰した。紆余曲折があったとはいえ、芸術的なボール捌きは慶應大の大きな力になるに違いない。池田は、サッカー強豪校とは言えない、進学校浅野高校出身。身長182センチ、体重78キロの屈強なフィジカルを武器に相手ゴールに襲い掛かる。

 前半開始から、慶應大はテンポのいい崩しで相手ゴールに迫る。まずは6分、池田、渡辺夏彦、近藤とつなぎ、最後は松木駿之介が裏へ抜け出し、チャンスを作る。そして10分、華麗な崩しから待望の先制点が生まれる。近藤が渡辺とのワンツーで抜け出しPA内に侵入し、横にいたフリーの松木にパス。これを松木が冷静に流し込み先制に成功する。

 先制後は日体大が攻勢を強める。16分、右サイドの浅い位置から上げられたクロスにヘディングで合わせられ、同点とされた。その後は一進一退の攻防を繰り広げた。慶應大は近藤を中心にパスワークで相手の守備陣を崩しにかかる。27分には裏へ抜け出した右サイドバック手塚朋克のクロスに豊川功治がフリーで合わせるも枠の外。一方37分、日体大の10番高井和馬に個人技で突破されピンチを迎えるもGK上田朝都の攻守で難を逃れた。

 迎えた47分、 井上大のミドルシュートから得たCKのチャンス。池田のヘディングシュートは相手ゴールキーパーに阻まれたが、宮地元貴がこぼれ球を押し込み、勝ち越しに成功した。頼れる主将の得点でリードを奪い、前半を折り返す。

 後半は均衡した展開が続いた。60分過ぎまで両チームとも、これといったチャンスを作れないまま、時間が過ぎていく。慶應大は粘り強い守備で相手にチャンスを与えなかった。68分、近藤がミドルシュートを放つもキーパー正面。その直後パスミスを相手に奪われると、日体大MF川戸大樹が左足でミドルシュート。これがゴール左隅に突き刺さり、再び同点とされてしまう。

 76分、やや疲れの見えていたFW渡辺に代え、加瀬澤力を投入。得点を狙いに行く。しかし、83分右サイドを突破され、クロスを上げられると10番高井に頭で合わせられ、痛恨の失点。一瞬の隙をつかれ、慶應大は劣勢に回った。86分、スピードが持ち味のMF小谷春日を投入。なんとか同点に持ち込みたいところだ。終盤は池田を中心にパワープレーを仕掛け、相手ゴールに迫ったが1点が遠く、タイムアップ。後期開幕戦は2-3で黒星発進となった。

 後期の初戦を白星で飾ることはできなかったが、ポジティブな内容だと言えるだろう。特に前半はリズムのいいパス回しで何度も相手のゴールに迫った。長身FW池田に一度当てて崩しにかかるという新たなスタイルも確立。また、前期に課題が残った守備陣も一定の手応えをつかんだはずだ。失点シーン以外は特に崩されるシーンはなく、安定したプレーを披露。あとは失点につながるようなミスをチーム全体で減らし、クロスへの対応の精度を高めていくのみ。関東制覇へ向けた慶應大ソッカー部の挑戦が再び始まった。

選手のコメントは慶應スポーツのホームページ(http://keispo.org/wordpress/?p=38850)で閲覧できます。またTwitter(@keispo2015)にて毎節試合速報をしておりますので、そちらもご利用ください!

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