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目標はヤヤ・トゥーレ、大型MF樋口岳志が旭川実業をけん引

2015.08.04

文・写真=吉田太郎

 ベスト16進出を果たした旭川実業高校の富居徹雄監督は「この2人は全然作っていないと言えば作っていない。(伸びしろがあるため、)これから逆に面白くなるなと思っています」と2人の大型プレーヤーのポテンシャルを認める。ひとりは1回戦で3得点をマークした184センチFW荒川勇気。荒川は2回戦でもパワフルなシュートを放つなど存在感を放っていたが、大阪王者・大阪桐蔭高校と対戦したこの試合ではもうひとりの大型プレーヤー、183センチの10番MF樋口岳志がより印象的なプレーを見せていた。

 樋口は「特長はボールキープです。足元は昔、テクニックスクールに入っていて、そこでずっとボールに触っていたので、身についたと思います」というテクニシャン。この日は大阪桐蔭の切り替えの速いプレッシャーに苦しむ時間帯が長かったが、それでも終盤は懐深いドリブルによってバイタルエリアを打開してゴールへ迫るなど、相手にとって怖い存在となっていた。

 本人は「全然全国レベルではないと思います。今日はボールを失っていますし、北海道では通用するところもあるけれど、低い位置からドリブルして行ってスルーパスとか出せなくて何もできなかった」と首を振る。攻勢に試合を進めていた試合終盤にゴールを奪えなかったことを反省したが、それでも「PKで勝てたのは良かった」とホッとした表情を見せていた。

 樋口はDOHTO Jrユースに所属していた10年にナショナルトレセンU-14に選ばれている実力者。だが、「10番というキャラじゃないです」というMFは小学校、そして中学時代通じて一度も10番を背負ったことがなかった。それでも高校生となって初めて10番を任されるなど成長を続けるMFの意識は高まっている。「自分で引っ張って行くという意識は出てきました」。そしてチームの中心として全国ベスト16進出。目標の選手にフィジカルと技巧を併せ持つMFヤヤ・トゥーレ(マンチェスター・C)を挙げる10番は広島皆実高校との3回戦では納得のいく働きでベスト8進出を果たす。

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