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U16日本代表のイタリア遠征、バイエルンU16のMF伊藤遼哉に注目

2014.04.25

2年連続の大会参加となるMF西本【写真】=川端暁彦

文=川端暁彦

 25日よりU-16日本代表の参加する第11回デッレナツィオーニトーナメント(イタリア)が開幕する。

 同大会はU-16年代の国際ユース大会で、地元イタリア代表を筆頭にブラジル、メキシコなど各地の強豪国が参加する。日本はグループリーグでアゼルバイジャン、チリ、そしてクロアチアのU-16代表と対戦することとなっている。

 チリは来年のU-17ワールドカップ開催国。1998年1月1日以降に生まれた選手で構成されるU-16日本代表“98ジャパン”は、まさにその大会を目指して活動しているチームだ。率いるのは前回、前々回大会でもチームを指揮した吉武博文氏。この年代のエキスパートとも言える吉武監督の下で今年は複数回の海外遠征を予定しており、9月のアジア最終予選(AFC・U-16選手権)に備える。今回のデッレナツィオーニトーナメントはそうした強化策の一環だ。

 実を言うと、日本は同大会のチャンピオンチーム。昨年はFW杉森考起(名古屋U18)、MF鈴木徳真(前橋育英高校)、サイ・ゴダード(トッテナム)ら1997年以降に生まれた選手で大会に臨み、見事に優勝を飾っている。“ゼロトップ”の吉武スタイルは戦術にうるさいイタリアのメディアもうならせた。98年生まれのMF西本卓申(鹿島ユース)、佐々木匠(仙台ユース)は、このときの決勝戦を経験しているメンバーで、2年連続しての参戦で連覇を狙うことになる。

 今回の代表メンバー最注目は、初選出となったバイエルン・ミュンヘンU16のMF伊藤遼哉だろう。父親の仕事の都合で豪州、スペイン、スイスと若くして世界各地でサッカーをしてきた異色の経歴を持つ選手。日本人の同世代とプレーする機会は少なかっただろうから、双方にとって良い経験になりそうだ。昨年はトッテナムのサイ・ゴダードがこの大会で日の丸を初めて付けたが、海外へと出て行く日本人が増えている現状を思えば、今後もこうした機会は増えていきそうだし、増やしていくべきでもあるだろう。強豪集う国際大会での、若き日本代表の奮戦に期待したい。

〔第11回デッレナツィオーニトーナメント参加国〕
グループA:イタリア、イスラエル、ザンビア、ブラジル
グループB:日本、アゼルバイジャン、チリ、クロアチア
グループC:アメリカ、中国、メキシコ、スロベニア

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