チリ代表の試合中に生配信を行ったアルトゥーロ・ビダル(写真は2022年のもの)[写真]=Getty Images
FIFAワールドカップ26南米予選第10節が15日に行われ、最下位のチリ代表は敵地でコロンビア代表に0-4のスコアで敗退。その試合を視聴しながら、コロコロ所属の元チリ代表が配信プラットフォーム『キック』で生配信を行い、失点を重ねる母国の代表の姿に身悶え、チリ代表への復帰願望を語った。同日、チリメディアの『ラ・テルセーラ』などが報じた。
現在37歳のビダルは、2006年にコロコロでプロデビュー。2007年夏にはレヴァークーゼン移籍を果たすと、2011年夏にはユヴェントスに加入し所属4シーズンでセリエA4連覇に貢献。2015年夏にはバイエルンへと活躍の場を移し、退団するまでの3年間で3回のブンデスリーガ優勝を経験した。2018年8月にバルセロナへ移籍すると、1年目でラ・リーガ優勝。2020年9月にはインテルに加入し5年ぶりのイタリア復帰を果たし、直後のシーズンにはセリエAでスクデットを獲得した。
その後、ヨーロッパに別れを告げ、2022年7月にブラジルのフラメンゴに移籍し、2023年7月からはアトレチコ・パラナエンセでプレー。そして、2024年1月に古巣のコロコロに復帰した。
また、チリ代表として公式戦142試合に出場し34ゴール9アシストを記録するなど、長年主力として活躍。しかし、2023年9月にチリ代表の一員として臨んだFIFAワールドカップ26南米予選第2節のコロンビア代表戦(0-0の引き分け)でヒザに重傷を負って離脱して以来、代表からは遠ざかっている。
そんなビダルは以前より定期的に生配信を行い、気さくなトークで視聴者とのやりとりを楽しむことを趣味としていた。この日も、チリ代表とコロンビア代表の試合前から配信を開始し、ゲーム『コール・オブ・デューティー』をプレーしながら「みんなで一緒にチリのゴールを叫ぼう」と笑顔で話していた。
しかし試合が始まると、表情が一変する。チリ代表が失点を重ねるたびに身悶え、優雅にプレーをするラージョ・バジェカーノ所属のコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスを見ながら、「ハメスがどうプレーするか見てよ。彼は走る必要も、スピードを上げる必要もない。彼はボールを受け、パスを出す。味方を気持ちよくプレーさせるんだ。ハメスをマークしないと」とつぶやくなど、劣勢の母国代表の姿を苦しそうに見つめた。
配信をしながらビダルは「オレが戻り、他の何人かが代表に戻れば、チリはまだ戦えると信じてる。数学的には、オレたちチリはまだワールドカップから排除されていない。チリには若くて良い選手がいる。けれど、少し成熟が足りていないところがある。チリの若手のクオリティは高く、技術的にも優れているのだから…」とチリ代表への復帰願望を語り、若手が多い現在のチリ代表にベテランの経験を加えればワールドカップ出場のチャンスはあると訴えた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト