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ナントのドメネク監督、練習初日にファンの“洗礼”…「サーカスへようこそ!」

2020.12.30

ナントのドメネク新監督 [写真]=Getty Images

 ナントのサポーターは、レイモンド・ドメネク新監督とワルデマール・キタ会長に対して不信感を抱いているようだ。30日、フランス紙『レキップ』などが伝えた。

 今季のリーグ・アンで現在16位と低迷するナントは、26日にドメネク監督の招へいを発表。同監督は30日の午前、就任後初の全体練習を行うため練習場に姿を表した。だが、そこで待ち受けていたのは、サポーターからの敵意に満ちた“歓迎”だった。

 練習場の外壁には「キタ・サーカスはこちら」と書かれたバナーがあちこちに掲げられた。練習中には、サポーターの車に取り付けられた巨大なスピーカーから、延々とサーカスの音楽が流れ続けたようだ。また、スピーカーからは、「キタ・サーカスへようこそ! (ドメネク監督は)彼の新たな操り人形を演じます! 彼の17人目の“ピエロ”だ」や「レイモンド・ドメネクは彼のサッカーに対するビジョンを説明してくれるだろう。それは俺たちに笑いを届けてくれる。来週、キタ・サーカスで会いましょう!」などのメッセージも流れたという。

 検眼機器製造で財を成し、2007年にナントを買収したキタ会長は、フランス屈指の名物会長としてその名を知られている。2013年から同クラブの会長にも就任したキタ会長は、現場への介入を積極的に行なっており、ドメネク監督は13年間で17人目の監督となる(※暫定監督は除く)。キタ会長の下で迷走を続ける名門のサポーターは、以前から同会長の解任を叫び続けている。

 ドメネク監督自身も、サポーターから懐疑的な目を向けられるだけの“実績”を残した人物だ。同監督は2004年にフランス代表の監督に就任したが、在任期間中は歯に衣着せぬ発言や選手の起用法をめぐって各方面に敵を作っていく。そして行われた2010年のFIFAワールドカップ南アフリカでは、大会期間中に選手がボイコットを起こすなどチームの空中分解を招き、グループステージは1分2敗の最下位で敗退。大会終了後に解任され、約10年間表舞台から遠ざかることになった。

 なお、ドメネク会長の初陣は、2021年1月6日に行われるリーグ・アン第18節レンヌ戦となる。

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