スペイン代表最多タイトル保持者のヘスス・ナバス [写真]=Getty Images
EURO2024を最後に、右SBヘスス・ナバス(セビージャ)がスペイン代表でのキャリアに幕を下ろした。
13日、イングランド代表との決勝戦に向けた前日会見にて「モラタに話してもいいと言われたから、伝えるよ。(明日が)スペイン代表での最後の試合になる」と告白。世界の覇権を握った時代を知る最後のメンバーが、ラ・ロハを去る。1985年11月21日生まれのヘスス・ナバスは現在38歳。セビージャのカンテラ出身で、キャリアの大半をトップチームで過ごしている同選手は、2009年11月にスペイン代表デビューを飾った。右サイドを主戦場に活躍し、南アフリカW杯、EURO2012、ネーションズリーグと3つのコンペティションを制覇してきた。
年内限りでの現役引退を表明している中、ヘスス・ナバスはスペイン代表として臨んだ最後のEUROで3試合に出場。グループB第3節アルバニア戦で主将を務めるとともにフル出場を果たした他、右SBダニエル・カルバハルが出場停止となった準決勝フランス戦では58分までプレーし勝利に貢献した。残念ながら、決勝戦のピッチに立つことはなかったものの、チームは3大会ぶり史上最多4度目の優勝を達成。この結果、スペイン代表通算56キャップ、獲得したタイトル数は『4』。ラ・ロハにおける歴代最多タイトル保持者となった。
そんな、有終の美を飾ったヘスス・ナバスに対して、主将FWアルバロ・モラタが賛辞を送った。16日にマドリード・シベーレス広場にて行われた祝賀会で、モラタは同選手を担ぎ上げると、「彼はここに残る価値がある。この男は、スペインのレジェンドだ。代表チームのスタッフにするか、あるいは協会に入れるべき。彼はロス・パラシオス(出生地)のドゥエンデ(妖精)、ヘスス・ナバスだ」と集まったサポーターに語りかけていた。
かつて、“無敵艦隊”と畏怖されたチームの最後のメンバーが、12年後に“新生無敵艦隊”の船出を見届ける。「みんなの熱狂を感じられるのは最高のこと。このグループはそれに値した。そして、これからも喜びを与え続けてくれるだろう。スペイン万歳!」とヘスス・ナバスは、次世代に願いを託す。
By サッカーキング編集部
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