2017.11.17

【コラム】2大会ぶりのW杯制覇へ…激化するポジション争いが“無敵艦隊”を強くする

2大会ぶりのW杯制覇を目指すスペイン代表 [写真]=Getty Images
フリーライター&フォトグラファー。スペインで活動中。

 スペイン代表にとって、11月は一喜一憂のインターナショナルマッチウィークだった。国内の政局の影響もあり、スポーツ以外の面でも大いに注目された10月の代表活動とは違う。11日にアンダルシア州マラガで行われたコスタリカ代表戦はホームだったが、ジェラール・ピケにブーイングが飛んだ。とはいえ、もはや珍しくはない。大きな話題にはならず、よりスポーツとして、より代表チームのパフォーマンスに報道の焦点が置かれることに。国内メディアは、コスタリカ戦の大勝に喜び、ロシア代表との引き分けに憂くのだった。

 コスタリカ戦で注目を集めたのは、魅惑のアタッカー陣だ。セルヒオ・ブスケツを中盤の底に配置し、ダビド・シルバ、イスコ、アンドレス・イニエスタ、チアゴ・アルカンタラの中盤がボールを奏で、両サイドバックのジョルディ・アルバとアルバロ・オドリオソラが攻撃に厚みを加える。5-0という結果だけでなく、そのパフォーマンスにスペイン紙『アス』は「アート集団」と形容し、ワールドカップに向けて視界良好と評した。コスタリカ戦を含めて、最近5試合で20得点無失点という結果もそんな評論を後押しする。その一方で3日後に行われたサンクト・ペテルブルグでのロシアとのアウェイマッチでは、3点を奪われてドロー決着。スペインは後半にピケ、セルヒオ・ラモス、ナチョ・フェルナンデスの3バックを試したが、失点を繰り返し、フレン・ロペテギ監督が望むような結果は得られなかった。

中盤で躍動するイスコ [写真]=Getty Images

 スペイン国内では、本大会でのスタメン予想が始まっている。

 スペイン紙『エル・ムンド』はこれまでのワールドカップ予選などを顧みて、GKはダビド・デ・ヘア、センターバックはセルヒオ・ラモスとピケ、左サイドバックはジョルディ・アルバ、ピボーテはセルヒオ・ブスケツ、中盤のシルバとイスコと、この7人は先発の座を手にしていると報じた。特にロペテギ率いるスペインでは、イスコの“マジック”同様にシルバの存在感も際立っている。2006年11月15日にA代表デビューを果たし、メジャー大会3連覇を経験したアタッカーは、ここまで118試合35得点27アシストを記録している。来年1月に32歳になるが、そのパフォーマンスは衰えを知らない。ワールドカップ予選では10試合726分に出場し、ロペテギが就任してからは親善試合を含め11ゴールと最も得点を決めており、不動の存在だ。

スペインの中盤を牽引するシルバ [写真]=Getty Images

 この7人に加えて、誰がスタメンに名を連ねるのか。

 右サイドバックはケガが癒えれば、ダニエル・カルバハルが今まで通りその位置に座り、オドリオソラが控えに回ると予想されている。中盤はシステムにもよるが、ブスケツとダブルボランチの場合は最近の試合でも起用されているようにサウール・ニゲスが隣に並ぶだろう。4-3-3ではコケ、チアゴ・アルカンタラ、イニエスタが候補として名を連ねる。

 FWでは現時点でアルバロ・モラタが先発の座を確保している。今夏入団したチェルシーでは15試合8得点。代表でも23試合13得点と結果を残している。文句のつけようがない。モラタのポジションを脅かすのが、そのチェルシーからアトレティコ・マドリードに復帰し、2018年1月から公式戦に出場できるジエゴ・コスタだ。スペイン国籍を持つブラジル人ストライカーは、代表で5試合5得点と結果を残しており、昨夏の移籍騒動に揺れる前は、指揮官のファーストチョイスだった。さらにジエゴ・コスタがいない間に、バレンシアのロドリゴがクラブでの好パフォーマンスを代表にも持ち込んでいる。

 スペインは3月のインターナショナルマッチウィークで、ドイツ代表、オランダ代表との親善試合が予想されており、その後はワールドカップ本番前までに2試合のテストマッチが予定されている。果たして、今ある序列は覆るのか。負傷などのアクシデントではなく、競争の上で覆るのであれば、ロペテギにとって、スペインにとって好材料であることは間違いない。

文=座間健司

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