アルゼンチン代表のエンソ・フェルナンデス [写真]=Getty Images
アルゼンチン代表の選手たちがフランスに対する人種差別的なチャントを歌っていた動画が拡散されていることが大問題となっている。16日、フランスメディア『RMC Sport』やイギリスメディア『BBC』など複数メディアが伝えている。
14日に行われたコパ・アメリカ2024決勝でコロンビア代表を延長戦の末に1-0で下して大会連覇を果たしたアルゼンチン代表。祝賀ムードのなか、チームバスの中でMFエンソ・フェルナンデスが自身のSNSでライブ配信を行なっていると、選手らが人種差別的なチャントを歌っているところも公開されたことで大きな物議を醸している。
イギリス紙『ミラー』によると、アルゼンチン代表の選手たちは「彼らはフランスでプレーしているが、全員アンゴラ出身で、トランスジェンダーの人と寝るのが好き。母親はナイジェリア人で、父親はカメルーン人だが、パスポートにはフランス人と書かれている」などとキリアン・エンバペのような有色人種の選手を対象とした人種差別的なチャントを歌っていたという。
なお、これらのチャントはアルゼンチン代表がFIFAワールドカップカタール2022決勝でフランス代表を破った際にアルゼンチンの一部ファンたちが歌っていたことが元になっていたようだ。
この動画が拡散されると、アルゼンチン代表の選手たちへの非難が殺到。フランスサッカー連盟(FFF)は「有害な人種的および差別的なコメントに対して告訴を起こす予定」としながら、以下のように非難の声明を発表している。
「フランスサッカー連盟のフィリップ・ディアロ会長はアルゼンチン代表がコパ・アメリカ優勝後に、ソーシャルメディア上で流された選手やサポーターが歌うフランス代表の選手に対する容認できない人種差別的かつ差別的な発言を最も強い言葉で非難する。スポーツと人権の価値に反するこれらの衝撃的な発言の重大さに直面し、フランスサッカー連盟の会長はアルゼンチン代表とFIFAに直接異議を申し立て、人種差別的かつ差別的な侮辱的発言で法的措置を行うことを決定した」
さらにこの問題はエンソ・フェルナンデスの所属するチェルシーにも大きな影響を与えている。チェルシーでは現在フランス人選手が数多く在籍しており、その中でもDFウェズレイ・フォファナは自身のX(旧:ツイッター)やインスタグラムなどでエンソ・フェルナンデスがこのチャントを歌っている映像に「2024年のサッカー界、抑制されない人種差別」とのキャプションを添えて非難を表明している。
これを受け、すでにW・フォファナに加え、DFアクセル・ディサシやDFマロ・ギュストらはエンソ・フェルナンデスのインスタグラムのフォローを外したことも報じられている。
また、『BBC』ではチェルシーもこの事態を深刻に受け止め、調査に動き出したことも伝えられており、それ相応の対応を取ることが予想されている。
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By サッカーキング編集部
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