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新生チェルシーは何が変わった?…トゥヘル初陣で英紙が挙げた5つのポイント

トゥヘル監督の初陣はスコアレスドロー [写真]=Getty Images

 27日に行われたプレミアリーグ第20節で、チェルシーはウルヴァーハンプトン(ウルヴス)と0-0のドロー。トーマス・トゥヘル新体制の初陣を勝利で飾ることはできなかった。26日に就任したばかりのドイツ人指揮官のもとで、チェルシーは何が変わったのか。イギリス紙『ミラー』は5つのポイントを列挙している。

1.先発メンバーを変更

ジルー

 監督が代われば、起用されるメンバーも変わる。サッカー界ではよくあることだが、チェルシーの指揮官に就任して2日目で初陣を迎えたトゥヘル監督も、大幅なメンバー変更を行った。

 プレミアリーグ前節のレスター戦から、スタメンを4人変更。フランク・ランパート前監督が重用していたメイソン・マウント(22歳)をはじめ、リース・ジェームズ(21歳)、タミー・アブラハム(23歳)、クリスティアン・プリシッチ(22歳)といった若手選手たちがベンチスタートとなった。

 代わって先発に復帰したのは、セサル・アスピリクエタ(31歳)、オリヴィエ・ジルー(34歳)、ハキム・ツィエク(27歳)、ジョルジーニョ(29歳)の4人。彼らの平均年齢は30.25歳と、指揮官は経験豊富な選手を多く起用して、プレミアデビュー戦に臨んだ。なお、チェルシーのアカデミー出身者はカラム・ハドソン・オドイ、ただ一人だった。

 その意図について指揮官は、「シーズン中盤に差し掛かっていることもあり、より経験豊富な選手を選んだ」と試合後に説明。とはいえ、トレーニングを1日行っただけで公平なメンバー選考ができるはずもなく、「これまでで最もアンフェアなスタメンだったかもしれない」と述べている。スタメンの座を巡る競争はむしろ、これからと言うべきかもしれない。

2.フォーメーションも修正

トゥヘル

 トゥヘル体制で変わったのは先発メンバーの顔触れだけではない。ピッチ上の並びにも変化があった。キックオフ前、現地映像に映し出された予想フォーメーションは前体制下でお馴染みだった「4-2-3-1」。だが、蓋を開けてみれば、選手の配置は数字どおりではなかった。

 特にチェルシーがボールを保持する局面では、セサル・アスピリクエタ、チアゴ・シウヴァ、アントニオ・リュディガーが3バックを形成。ハドソン・オドイが右、ベン・チルウェルが左のウイングバック(WB)に入った。

 そして『ミラー』が「最も興味深かった」というのが、中盤の並びである。ジョルジーニョとマテオ・コヴァチッチがダブルボランチを組むと、その前方にはジルーを頂点にして、ツィエクとカイ・ハフェルツが“ダブル10番”のような形でシャドーポジションに入った。

 これにより、中盤で数的優位(チェルシー4人vsウルヴズ2人)を生み出すことに成功。開始早々からボールを支配することに成功し、「ツィエクとハフェルツはライン間に立ち、良いポジションでボールを受けられていた」と、『ミラー』は記事をつづった。最終的に、ボール保持率は今季のプレミアリーグで最も高い78.9パーセントを記録し、トゥヘル色を垣間見ることができた。

3.ハドソン・オドイはWB起用

ハドソン・オドイ

 中盤の構成だけでなく、『ミラー』が注目したのが、ハドソン・オドイのウイングバック起用だった。とはいえ、「ウイングバックは名ばかり」というように、逆サイドでプレーするチルウェルとは異なる役割を担っていた。

 チルウェルは相手ボールの際、ポジションを下げざるを得なかった。ウルヴァーハンプトンで最も危険なプレーヤーで、右サイドを起点にプレーしていたアダマ・トラオレをチェックするためである。しかし、ハドソン・オドイの後方のスペースはアスピリクエタがカバー。そのため、かなり高いポジションをとることが可能だった。また、チルウェルがベンチに下がった後には、左サイドへポジションを移し、際どいシュートも放った。

 この日のハドソン・オドイについて、『ミラー』は「スマートで知的なプレーを見せた」と評価。イギリスメディア『BTスポーツ』も“マン・オブ・ザ・マッチ”に彼を選出した。解説者の元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドも、「正直に言って、これまで見てきたなかでベストだった」と評している。

4.攻撃の課題は未解決

コヴァチッチ

 先発メンバーを入れ替え、フォーメーションも微修正を施し、80パーセント近いボール支配率を記録。しかし『ミラー』は、「攻撃に十分な鋭さがなかった。相手ゴール前に侵入していくことができなかった」と、前体制から続く攻撃面の課題に言及した。

 ハドソン・オドイを除けば、相手のDFラインの背後をとる選手はほぼ皆無。ジルー、ハフェルツ、ツィエクはいずれもボールを足元に欲しがり、コヴァチッチにしても、ジョルジーニョにしてもポジションを崩して、前方に出ていくことがなかった。『ミラー』はそう記事をつづった。

 途中から出場したマウントとプリシッチは、持ち味である縦への推進力を披露。しかし、「十分ではなかった」(ミラー)としている。実際、シュートチャンスが得点に結びつく確率を示す「ゴール期待値(xG)」は、データサイト『understat』によると、チェルシーが「0.66」、ウルヴァーハンプトンが「0.63」と、いずれも「1.0」以下。チェルシーはボールを圧倒的に支配していたが、得点の可能性はわずかだった。

5.カウンターへの耐性もまだまだ

アスピリクエタ

 この試合最大の決定機は、ウルヴァーハンプトンにあった。71分にカウンターからチェルシーの最終ラインを突破したペドロ・ネトがループシュートを放つも、惜しくもクロスバーにヒット。チェルシーは肝を冷やした。全体的に押し込んではいたが、危うい場面がいくつかあったのは事実だろう。

 『ミラー』はこの日のチェルシーの守備について、「前線から最終ラインまでの距離がよりコンパクトに保たれ、ここ最近の中では安心感があった」としながらも、「守備の課題は残ったまま」だと指摘。ただ、一朝一夕で解決するものではなく、今後のトレーニングで修正を図っていくのだろう。

 最後に『ミラー』はこう締めくくっている。「チェルシーの指揮官として臨んだ最初のゲームでは、トゥヘルが取り組んでいることがいくつも明らかになった一方で、これからやるべきこともたくさんあるということが分かっただろう」。

(記事/Footmedia)

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