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インドネシア、悲劇のスタジアムを取り壊し&再建へ…来年のU20W杯に向け抜本改革

2022.10.19

カンジュルハン・スタジアムが取り壊し&再建へ [写真]=Getty Images

 インドネシアのジョコ・ウィドド大統領が、マランにある『カンジュルハン・スタジアム』の取り壊しと再建を計画していることを明かした。18日にイギリスメディア『BBC』が報じた。

 今月1日に『カンジュルハン・スタジアム』で行われたインドネシア1部リーグ第11節アレマFC対ペルセバヤ・スラバヤ戦後、敗戦に激怒したホームサポーター数千人がピッチに乱入。機動隊が出動すると、ピッチに乱入したファンだけでなく、多くのサポーターが残っているスタジアムのスタンドに向けても催涙弾を放ち、スタジアム内でパニックが発生した。逃げ場を失ったファンが狭い出口に殺到したことで押し潰された人や、催涙弾による窒息死など、少なくとも131名が亡くなった。

 事故を受け、来年夏にインドネシアの6都市で行われるFIFA U-20ワールドカップへの懸念が高まるなか、ウィドド大統領は18日に国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長と会談を実施。同大統領は国によるスポーツの安全管理方法の抜本的な変革が必要であることを認め、『カンジュルハン・スタジアム』の取り壊しとFIFAの安全基準に従った再建を計画していると明かした。なお、同スタジアムはU-20W杯の会場に含まれていない。

 インファンティーノ会長は「この国は1億人以上の人々がサッカーに熱中している国です。私たちは、彼らが試合を見るときに、安全で安心できる環境を提供する義務があります」とコメント。また、同会長はすでに、U-20W杯の開催権をインドネシアから剥奪しないことを保証している。

 サッカー史上最悪の群衆事故の一つとなった悲劇をめぐっては、警察官と主催者を含む6人が刑事責任を問われている。過失致死罪で起訴される予定で、最高刑は5年。また、先週発表された調査結果では、警察がスタンドに向かって催涙ガスを発射したことが発端だったと指摘されている。さらに、3万人収容の会場に4万2000人以上の観客が詰めかけたこと、非常口が封鎖されたこと、テレビ視聴率を上げるためにリーグ関係者が夜間に試合を開催しようとしたことなど、いくつかの要因も報告された。

By サッカーキング編集部

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