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【アジア最前線:韓国 #9】新シーズンが開幕したKリーグに起きた、日本人にとって興味深い変化とは?

多くの元Jリーガーが主将や副主将に就任

 2月27日に開幕した韓国Kリーグ。2021シーズンのKリーグ1では、全12クラブ中9クラブで前年度からキャプテンが変更されているのだが、興味深い変化がある。

 今シーズンはかつてJリーグでプレーした経験のある選手たちが、新たにキャプテンや副キャプテンに就任しているのだ。例えば元サガン鳥栖のキム・ミヌだ。サガン鳥栖でもキャプテンシーを発揮したが、今季は水原三星でキャプテンを務める。

 鳥栖での涙の退団会見から3年。兵役のために韓国に戻ったキム・ミヌは、軍隊チームである尚州尚武(現・金泉尚武)でもキャプテンを務めたが、水原三星でキャプテンに就任するのには初めてだ。

 水原三星にはDFイ・キジェ(元清水エスパルス)、MFチェ・ソングン(元ヴァンフォーレ甲府、鳥栖、FC岐阜)、DFチェ・ジョンウォン(元ファジアーノ岡山)ら元Jリーガーが多いが、この水原三星とホームタウンを同じくするライバルであり、今シーズンからKリーグ1に昇格する水原FCにも多い。

 DFのパク・チュホ(元水戸ホーリーホック、鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田)、FWヤン・ドンヒョン(元セレッソ大阪、アビスパ福岡)、MFのジョン・チュングン(元横浜FC、岡山、FC町田ゼルビア)、DFのキム・ボムヨン(元モンテディオ山形、サンフレッチェ広島、清水、ジェフユナイテッド千葉)、GKのユ・ヒョン(元栃木SC)などで、かつて横浜F・マリノスに所属したチョン・ドンホがキャプテンを務める。昨シーズンまで蔚山現代に所属し、AFCチャンピオンズリーグ制覇も経験したチョン・ドンホに懸かる期待が大きいのは言うまでもない。

 また、ACLのプレーオフを控える浦項スティーラースは、新キャプテンとしてDFオ・ボムソクを指名。2007年に横浜FCでプレーした彼も、気がつけば今年で36歳。Kリーグ1のキャプテンとしては最年長だ。

 ちなみに、昨シーズンまでの最年長キャプテンは全北現代のイ・ドングク(当時41歳)。ただ、彼は昨シーズン限りで引退している。昨年、史上初めてリーグ4連覇と国内2冠を達成した全北現代は、彼に代わるキャプテンを決めるべく選手間の投票を行った結果、加入4年目を迎える31歳のDFホン・ジョンホが圧倒的な支持を得て選出された。

 全北現代は副キャプテンも投票で決めており、DFイ・ヨンなどベテラン選手が指名されているが、江原FCもベテランに副キャプテンを任せている。

 かつて湘南ベルマーレや柏レイソルで活躍したMFハン・グギョンがその人だ。今年、韓国の数え年で32歳となり、昨シーズン終盤にはチームと4年契約を交わしているだけに、チームとしてはハン・グギョンに精神的支柱の役割を期待しての任命だろう。ハン・グギョンもその期待を十分に承知しているという。江原FCには元柏のユン・ソギョンもいるだけに、今シーズンは躍進が期待できそうだ。

 また、アジア王者の蔚山現代は副キャプテンの一人に、23歳の若手MFウォン・ドゥジェ(元福岡)を任命した。ウォン・ドゥジェはクラブキャリアで初めて副キャプテンを務めることもあり、公式発表の際には「若手とベテランの架け橋になりたい」と意気込んでいる。

 そのほかにも、名古屋グランパスから仁川ユナイテッドに完全移籍したDFオ・ジェソクがチーム新加入ながら副キャプテンに就任。今シーズンからKリーグ1に昇格した済州ユナイテッドは副キャプテンにDFクォン・ハンジン(元柏、湘南、ザスパクサツ群馬、ロアッソ熊本)が就任した。

 なお、Kリーグ1の全12人のキャプテンの平均年齢は約30.3歳、全19人の副キャプテンの平均年齢は約28.3歳となった。ポジション別で見ると大半がDFとMFの選手で、FWでキャプテンもしくは副キャプテンに選ばれたのは、大邱FC副キャプテンのセジーニャのみ。GKに至っては一人もキャプテンや副キャプテンに選ばれていない。

 いずれにしても、Kリーグではキャプテンや副キャプテンに寄せられる期待と信頼は厚く、チームが苦しくなればなるほど、その責任感と統率力が試される。新シーズンでは、かつて日本での選手生活も経験した元韓国人Jリーガーたちの“リーダーシップ”にも注目したい。

文=姜 亨起(ピッチコミュニケーションズ)

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