組織運営への批判が相次ぐFIFAのインファンティーノ会長 [写真]=Getty Images
欧州サッカー連盟(UEFA)、北中米サッカー連盟(CONCACAF)、アジアサッカー連盟(AFC)は10日、連名で「フットボールファミリーの皆様へ」と題した声明を発表した。
3つの連盟は「フットボールは世界中で共有される最高の情熱であり、特定の個人や組織のものではない。それは選手、ファン、クラブ、加盟協会、そしてその未来を守る責務を負うすべての組織のためのものだ」と前置きした上で、大きな反発を受けて頓挫した「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」の設立計画をめぐる国際サッカー連盟(FIFA)の意思決定プロセスやガバナンスを批判した。
FFEとはFIFAの商業やFIFAワールドカップ等の主催大会の運営を担い、放映権やスポンサーシップ、チケット販売、ライセンス事業などを一元的に管理する子会社で、FIFAが経営権を維持したまま少数の株式を長期投資家へ売却することで、巨額の資金を調達し、加盟協会へ還元する計画となっていた。しかし、世界最高峰の大会を含む商業権の一部を民間投資家に売却するという前例のない計画は大きな物議を醸し、統治機構のあり方やプロセスの透明性に関して批判が相次いだことで、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は計画の中止を表明した。
発表当初からFFE計画への反対姿勢を明確にしていたUEFA、CONCACAF、AFCは「フットボールにおけるリーダーシップとは、何かを所有することではない。権力を要求したり、握ったりすることでもない。それはリーダーシップを託したフットボール・ファミリーに対する奉仕の義務だ。欺瞞によって信頼が損なわれ、個人が権限を付託した集団よりも自分自身を優先するようなことがあれば、その義務は放棄されたことになる」と強調しつつ、次のように続けた。
「FIFAが211の加盟協会に宛てた最近の書簡では、過程において過ちがあったことが認められているが、問題を単なるコミュニケーションの失敗として扱っている。フットボール界が実際に目の当たりにしたのは判断の失敗だ。十分な協議もなく、極めて短い期間で進められ、加盟協会が内容を適切に検討する時間もないまま期限に向けて強行された提案は、単なる見落としの結果ではない。それは、精査を制限しようとする意図的な計画の結果だ」
「書簡では提案そのものが本質的に誤りだったことが認められていない。FIFAワールドカップの権利の一部を売却しようとしたことが単なる手続き上のミスにとどまらず、FIFAが本来奉仕すべき組織に対する根本的な裏切りであり、極めて重大な判断の誤りだったという認識が欠如している。また、FIFAは一連の出来事に関する詳細な報告を評議会に提出すると表明したが、これほど重大な判断ミスが起きた以上、適切なガバナンスを確保するためにはFIFAやその職員、フットボール界の利害関係者ではなく、完全に独立した第三者による検証が必要であるという点についても認識が欠けている。検証にFIFA事務局が関与すべきではない」
3つの連盟は、モロッコで開催された会合にFIFA評議会のメンバーや加盟協会が招集されておらず、出席したのはFIFAに雇用された上級職員で構成される運営委員会だけだったことを指摘。「説明責任が果たされるべきところには沈黙があり、透明性が求められるところには距離が置かれている」とした上で、組織改革の必要性を訴えた。
「これらはフットボールの指導者に相応しい資質ではなく、我々がこのような姿勢を取ったのはそのためだ。軽率かつ単独で決定したことではない。我々が奉仕している競技に対する責務として共に立ち上がった。フットボールの強さは常に団結にあり、我々は今こそそれが尊重されることを求めている。フットボールを支配するのではなく、フットボールに奉仕する指導体制を求める」
By サッカーキング編集部
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