日本代表の谷口彰悟 [写真]=Getty Images
日本代表DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)が、3日に行われたトレーニング終了後にメディア対応に応じた。
FIFAワールドカップカタール2022・グループEを首位通過した日本代表は、5日の決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)で前回大会準優勝のクロアチア代表との対戦を迎える。
最終節のスペイン代表戦でW杯デビュー戦ながらフル出場で逆転勝利に貢献した谷口。同試合は支配率17.7パーセントにとどまり、W杯で勝利したチームとしては史上最低の記録となったが、同選手は「ディフェンスラインの3枚、ウイングバックを含めて5枚は多分そんなに怖さはあまりなかった」と守備陣は手応えを持ちながら戦えていたと振り返りつつ、保持され続ける展開の難しさも口にした。
「ただ中盤、前線の選手たちは相当ストレスが溜まるような試合展開で、体力も相当削られた。そこら辺は前の選手たちには申し訳ないなと思いつつ、これを我慢してやっていけばチャンスをうかがえると感じながらやっていたので、難しいですよね」
「ポゼッション率を上げることがすべてではないと僕は思っています。ただ、自分たちが持つ時間とかを作らないと、やっぱりああやって防戦一方になってしまうと思う。その辺は結局ピッチに立っても相手とか、体感していく力の差だったり、そういったものを感じながらやっていかないといけないのかなというのは感じています。そういうのがスペイン戦ではある程度統一しながらできたので、それが大事かなと思います」
クロアチア代表の基本布陣はスペイン代表と同じ4-3-3。それでも、セルヒオ・ブスケツ(バルセロナ/スペイン)が中盤の底に構えていたスペイン代表とは違い、ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード/スペイン)、マテオ・コヴァチッチ(チェルシー/イングランド)、マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル/イタリア)と世界屈指の中盤3枚がいるクロアチア代表はより流動的に動くことが予想されている。
谷口も「確かにスペインと違って、スペインはハーフスペースに常にいましたけど、ブロゾヴィッチとかモドリッチは流動的に動いて、ボールを受けに行くことがある」とスペイン代表との違いを警戒しつつ、「ブロゾヴィッチもボックス内に入ってくることがあるくらいの動きをすることもある。そこのスカウティングはできていますし、そこを見て、どう捕まえに行くのかとか、誰がどこを見るのかとかは確認し合いながらやっている最中です」としっかりと対策を練っていることを明かした。
「間違いなく、クロアチア戦とスペイン戦はシステムは同じような感じですけど、やっていることは全く違うというスイッチの入れ替えはできていると思います」
グループステージで勝利を収めたドイツ代表戦とスペイン代表戦はどちらも守備で耐える時間も長かったが、「僕らはもちろん、それをしたくてそうしているわけじゃない」と谷口は強調。「相手との力の差やスタイルを考えた上で、そういう戦い方を選択している」と語りながら、「それが永遠に通用すると僕らも思っていない」とボールを保持する時間帯を作り出す重要性も口にした。
「できればボールを持って自分たちの時間を増やしたいというのはみんなが思っていること。どうやったらボールを持てるのか、どうやったら相手を崩していけるのかというところは、しっかりクロアチア戦に向けて話し合えていると思っています」
なお、クロアチア代表戦ではグループステージ3試合にフル出場していたDF板倉滉がイエローカードの累積で出場停止となる。かつて川崎Fで同僚だった谷口は同選手について「本人が一番悔しい。しっかり体を休めて、リフレッシュして、次の試合に勝ち進んで、次の試合に備えてほしいとみんなも言っています」と気遣いを見せながら、次戦への意気込みを語った。
「もちろん滉が出ていた分、誰かにチャンスが巡ってくる。みんなそれぞれいい準備をしているので、逆に言えば、誰が出ても遜色なくやらないといけない。この試合がどれだけ大事かっていうのはチーム内で共有できていますし、歴史を塗り替えられるチャンスなので、この一戦に懸ける思いはすごく強いです」
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By サッカーキング編集部
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