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守りに入っても勝てないことを実感…岡崎慎司、攻めの姿勢を持ち続けることが次戦のカギと強調

2014.06.18

イトゥでの練習に臨む岡崎慎司 [写真]=Getty Images

 負ければグループリーグ敗退が決まる可能性もある重要な第2節・ギリシャ戦が2日後に迫ってきた。崖っぷちに立たされた日本代表は17日、ベースキャンプ地のイトゥで、予定より少し遅い16時前から約2時間のトレーニングを実施した。

 タッチラインとタッチラインの間をゆっくり走るウォーミングアップから練習はスタートし、ゴールライン際でもジグザグ走りや細かいステップなどが20分近く行われたところで、報道陣が締め出された。その後はもちろん、ギリシャ対策を入念に徹底したとみられる。堅守速攻のスタイルが中心の彼らだが、14日に行われた第1節のコロンビア戦を0-3で落としているだけに、今回は攻撃的な戦い方にシフトしてくる可能性もある。そうなれば、日本の攻撃陣が空いたスペースを突くチャンスはこれまでよりも広がる。バイタルエリアでは、怖さを発揮するMF香川真司や、背後への飛び出しを得意とするFW岡崎慎司ら、コートジボワール戦では屈辱的なシュートゼロに終わったアタッカー陣も怖さをより発揮できるはずだ。

 前回は守備に奔走するだけに終わった岡崎も、「コートジボワール戦では、自分たちのサッカーをやりきる覚悟が足りなかった。1-0になった後も、2点、3点取ろうという気持ちがあったら全然違った」と、守りに入っても勝てないことを実感したという。

 岡崎自身、4年前の南アフリカ大会を経験しているものの、大会直前に1トップのレギュラーから外され、ジョーカー的に起用されただけだった。グループリーグ第3節のデンマーク戦でMF本田圭佑のアシストから1点は取ったものの、試合全体の流れを体感するチャンスはなかった。

 本人も「ワールドカップに先発で出たのは初めてだったけど、相手のつなぎ方の部分もそうだし、自分たちが対策したことの裏をかかれるということはあんまりなかった。アフリカ人だから、そういう部分をあんまり意図もせずに潜り抜けてくる。ドリブルで上がってきたりとか、みんなが仕掛けてきたりとか、(ディディエ)ドログバが入ってきたりとか。最後はそれでやられた感はある。それで守備、守備になってしまった。どこかで反撃するプランを、選手個人が持てなかったことが未熟だった。自分も、『もっとラインを前に取ろうよ』と、言えれば状況は違っていた。1失点しても2点、3点と取りに行くのが自分たちのサッカー。『それをやらなきゃ勝てないよ』と言われてる気がした」と、岡崎はこの4年間でやってきたことを再確認した様子だった。

 ギリシャは堅守速攻のイメージが強いが、岡崎のサイドには対面にゲオルギオス・サマラスがいて、彼に主導権を握られる可能性も少なくない。それでも相手を気にせず、積極果敢に押し込んでいくことが、自分らしさを発揮することにつながると本人は強く認識している。コートジボワール戦では出せなかった強引な裏への飛び出しを何度も繰り返すことで、彼は必ずゴールチャンスをつかめるはず。そういうダイナミックな岡崎を、次の試合ではぜひ見たい。

文=元川悦子

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