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開幕2戦未勝利の広島、DF塩谷司が意地のスーパーゴール「思い切って打った」

2023.02.27

スーパーゴールを沈めた塩谷司 [写真]=J.LEAGUE

 意地の一撃だった。26日に行われた明治安田生命J1リーグ第2節のアルビレックス新潟戦、サンフレッチェ広島のDF塩谷司が2点を追う苦しい試合終盤に圧巻のスーパーゴールを沈めた。

 広島は6年ぶりにJ1昇格を果たした新潟をホームに迎えて1-2で敗れた。試合の立ち上がりは広島が攻勢に出たが、14分に失点すると、新潟に主導権を握られて37分には追加点を許す。2点ビハインドで迎えた後半はMF森島司、MF東俊希、FWピエロス・ソティリウを入れて反撃。猛攻を仕掛けたものの、チャンスを決め切れず、ゴールが遠かった。


 それでも、34歳のベテランが意地を見せた。79分、FW満田誠がFKでゴール前にボールを送ると、相手にクリアされたボールを塩谷が右足でダイレクトボレー。ペナルティエリア前右から豪快なシュートをゴール右隅に突き刺し、スーパーゴールで一矢報いた。

 塩谷は試合後、「セットプレーでこぼれ球を狙っていた。シュート自体はいいコースに蹴れたと思う」と振り返り、「距離もあったし、思い切って打てば味方や相手に当たって何かあると思った。思い切って打った結果、いいボレーになった」と話した。

 塩谷のゴールはクラブJ1ホーム通算750得点目、さらに今季がラストイヤーのエディオンスタジアム広島ではクラブ通算700得点目という節目のゴールだった。「特に意識はしていなかった」という33番だが、「エディオンスタジアムは思い入れのあるスタジアム。最後のシーズンをいい形で終えたい」と意気込んだ。

 広島は開幕2試合で1分1敗。チャンスを決め切れないシーンが多く、2試合で1得点にとどまっている。ミヒャエル・スキッベ監督は試合後の会見で、「(ゴールまで)あと数センチというところまではいっている。最後の細かい部分が足りない」と指摘。今季チーム初ゴールを決めた塩谷は、「最後の決め切るところは課題。気持ちでねじ込むぐらいのシュートが大事」と話す。あと“数センチ”のゴールへ、広島の意地を貫きたい。

取材・文=湊昂大

By 湊昂大

Kota Minato イギリス大学留学後、『サッカーキング』での勤務を経てドイツに移住して取材活動を行う。2021年に帰国し、地元の広島でスポーツの取材を中心に活動中。

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