2018.03.20

【土屋雅史氏のJ2展望】熊本vs大宮は、ホームの熊本勝利を予想…徳島では中盤で輝く21歳にフォーカス

中盤で攻守にわたって貢献している、徳島MF前川大河 [写真]=J.LEAGUE
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■心血を注いだクラブとの対戦を迎える、熊本の指揮官

 今季から熊本で指揮を執り、ここまで2勝2敗と五分の星を残しつつ、新たなチーム作りに取り組んでいる渋谷洋樹監督。そんな彼にとって、えがお健康スタジアムに乗り込んでくる大宮との今節は、NTT関東時代も含めれば19年間も在籍した古巣との対峙となります。

熊本を率いる渋谷監督。今節は、長年在籍した古巣の大宮と対戦する [写真]=J.LEAGUE

 室蘭大谷高校から古河電工という、ある意味でエリート街道を歩んでいた渋谷監督が、PJMフューチャーズでのプレーを挟み、NTT関東サッカー部に加入したのは1995年のこと。当時はアマチュアチームだったため、中途採用の社員契約だったそうで、「僕は古河電工とNTTに入っていることになるので、一流企業に2つ入っているんですよ(笑)。これは人生においても凄く自慢なんです」とご本人が話していたことを覚えています。

 3年間の現役生活と、2年間のコーチ時代を経て、1999年にチームは『大宮アルディージャ』と改称し、新設されたJ2リーグへ参入する中で、同じ時期に渋谷監督は、現在甲府の副社長兼GMを務める佐久間悟氏と共に、まずはユースチームを立ち上げると、さらに2002年にはジュニアユースチームの立ち上げにも着手。当時を「大宮で育成した選手たちが、将来的にトップチームのレギュラーとして何人も出ているというのが僕の夢でした」と振り返ったように、クラブの礎となる下部組織のベースを築くことに尽力します。

 立ち上げ当初のユースは「第1次のセレクションで30人合格にしたのに10人しか来てくれなくて(笑)。第2次は『合格したら必ず来て下さい』とお願いするような感じだった」そうですが、ユースからトップチームへの昇格選手第1号となったMF金澤慎を筆頭に、少しずつ選手も集まり出し、結果も出るようになっていったとのこと。渋谷監督は2004年にトップチームのコーチへ就任しましたが、以降の下部組織の拡充は目覚ましく、今では毎年のようにトップ昇格選手を輩出しつつ、全国大会でも各カテゴリーで顕著な成績を残しており、国内でもその育成法は高い評価を得るまでに。「今の下部組織には、昔の僕からしたら本当に夢のような選手がたくさんいますよ」と嬉しそうに語る渋谷監督の笑顔も強く記憶に残っています。

 そんな心血を注いだクラブとの古巣対決ということもあって、渋谷監督が並々ならぬ想いでこのゲームに臨むであろうことは想像に難くない所。愛媛相手に挙げた前節の勝利も追い風に、ホームで白星先行となる3勝目を虎視眈々と狙います。対する大宮は開幕節の勝利以降、3戦続けて勝ち点3から見放されているものの、渋谷監督同様に育成組織から育った古巣対決に燃えるMF嶋田慎太郎が、前節で移籍後初ゴールをなんと“右足”で決めており、この一戦では彼にもより注目が集まります。過去のリーグ戦における対戦成績を見てみると1勝1敗で、共にホームチームが勝っているというデータが。その事実も踏まえて、ここはホームの熊本勝利で勝負。「1」にマークしてみます!

■スペイン人指揮官の信頼を得ている、21歳の若武者

 前節は揃って勝利を収めた12位の甲府と9位の徳島。昇格の有力候補同士が山梨中銀スタジアムで激突する、今節最注目と言っても差し支えなさそうな好カード。この一戦からは徳島の中盤で攻守に“効いている”、21歳の若武者を紹介したいと思います。

 スペイン人監督のリカルド・ロドリゲスが昨季から就任し、その攻撃的なスタイルが各方面から高評価を得ている徳島の中で、「自分に合っているとは思いますし、やりやすいチームです」と話すのは、攻撃的な中盤のポジションを任されているMF前川大河。期限付き移籍も3年目を迎える彼にとっては、昨季に敢行されたチームのスタイルチェンジがまさにハマった格好だったのです。

 元々はC大阪の下部組織出身。個人的に初めてプレーを見た高校2年時は、4-4-2の2トップを任されており、1.5列目まで下りてボールを受ける機会こそ多かったものの、完全にフォワードの選手という印象。高円宮杯チャンピオンシップで柏U-18を下し、日本一に輝いた3年時も10番を背負って前線でプレーしており、トップチームに昇格した時ももちろんフォワード登録でした。

 ただ、プロ2年目の2016年シーズンには出場機会を求めて徳島へと期限付き移籍で加わりながら、真価を発揮するには至りません。それでも、移籍期間を延長した昨季が飛躍の年に。新指揮官となったリカルド・ロドリゲス監督の評価を得ると、リーグ戦37試合に出場してJリーグ初ゴールを含む2得点を記録。「ずっと得意なプレーだった」というライン間やギャップでボールを受けるプレーは、徳島の重要なアクセントに。チームメイトのMF島屋八徳も「1個止まって、ポイントで受けてドリブルで切り込んでいける」と前川を評しており、主力選手としての雰囲気も確実に出てきています。

昨季は前川にとって飛躍の年となった。スペイン人指揮官の評価も高い [写真]=J.LEAGUE

 とりわけ前々節の大宮戦は出色のパフォーマンス。前線で決定的なシュートを放ったかと思えば、自ら「結構危なかったので、自分のスペースを空けてでもあそこに入れて、良いプレーだったかなと思います」と振り返った通り、自陣のペナルティエリア内でFWロビン・シモヴィッチの決定機を捨て身でブロックするなど、攻守に存在感を発揮。「監督からはペナルティエリアからペナルティエリアを走れるような選手を求められていると思うので、そこらへんは凄く意識しています」と言いながら、「キツいですけど、自分ができることは精いっぱいやりたいなと思います」と笑顔で続けるあたりに現状への充実感も滲みます。

 ちなみに、名字に『川』、名前に『河』が入っているので、「何か特別な由来があるのかな?」と思って尋ねてみたものの、「それは別にあんま話題にならんというか、なんか誰かが言っていて、最近僕も気付きました(笑)」とのこと。そんなやり取りも含めて、前川が不思議な魅力を持った選手であることは間違いありません。

 連敗スタートとなった今季の徳島でしたが、前述の大宮戦で初白星を手繰り寄せると、前節の千葉戦も前半早々に数的優位を得たこともあって、FW呉屋大翔とMFシシーニョの移籍後初ゴールも飛び出し、4-1で快勝。良い勢いを持って今節に挑める形に。ただ、甲府も前節は敵地で難敵の福岡に、FWジネイとFWリンスのブラジリアンコンビが揃って得点を記録し2-0で勝利するなど、尻上がりに調子を上げてきている様子も。激戦必至。楽しみなこのカードですが、ここは好ゲームの末にドロー決着と予想。「0」にマークしたいと思います。

文=土屋雅史

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! 『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』はサッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/)』にて好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェイチーム勝利。

■明治安田生命J2リーグ第5節
2018年3月21日(水)13時キックオフ
ロアッソ熊本vs大宮アルディージャ(えがお健康スタジアム)

■明治安田生命J2リーグ第5節
2018年3月21日(水)14時キックオフ
ヴァンフォーレ甲府vs徳島ヴォルティス(山梨中銀スタジアム)

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