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勝利と内容への強烈なこだわり…守護神・権田がストイックに高みを目指す

FC東京に所属するGK権田修一 [写真]=Getty Images

文=青山知雄

 勝って兜の緒を締めよ――。

 過去リーグ戦未勝利だったアウェーのユアテックスタジアム仙台で3-0とリードを広げながら後半終了間際に2点を返され、「あわや」の雰囲気を作られたFC東京。今季は堅守をベースに勝負強さを見せて上位争いを繰り広げているが、6日に行われた明治安田生命J1リーグ1stステージ第11節ベガルタ仙台戦では、思わぬ展開に冷や汗をかかされた。

 序盤から積極的に出てくる相手の攻撃を弾き返していたが、24分に吉本一謙が「プロに入ってから初めて」というPKを献上してしまう。ここでウイルソンのキックをGK権田修一が横っ飛びでストップ。吉本とFC東京U-15時代からの盟友である守護神がビッグセーブでチームを救った。

 当の権田は「それが僕の仕事ですから」と表情を崩さなかったが、吉本は「ゴンちゃんのセーブに助けられた。あのセーブがなかったら、どんな展開になっていたか分からない」と感謝を口にした。これで試合の流れを引き寄せたFC東京は、太田宏介のFKから森重真人が豪快に蹴り込む先制ゴール。さらに武藤嘉紀がPKを含む2ゴールを決めて3点をリードしたが、終盤に2点を奪われながら何とか逃げ切った。

 試合後に「PKは止めそうなオーラがあったが」と聞かれた権田は「そう言ってもらえるのはうれしいですけど」と前置きしつつ、「でも、止めてくれる雰囲気があったとか、守れる雰囲気があったとか、勝てる感じがするとか、そういうのが一番良くないですから」とバッサリ。勝利という結果を手にしながらも、堅守をベースに戦ってきたチームのスタイルに反する終盤の展開に苦言を呈した。

「3-0から2点を返されることは、僕らが目指すところを考えたら絶対にやっちゃいけない。何なら0-1で負けたりした時よりも反省しなければならないことは多いかもしれない。こういうサッカーをやっているチームがああいう終わり方をしちゃいけない。それでセカンドボールへの反応が遅くなって決められたら意味がない。自分たちはもっと成長しなきゃいけないし、突き詰めなければならないことがあると思い知らされました」

 さらなる高みを目指すために、決してストイックな姿勢は崩さない。自分に、そしてチームにできることを最大限に。権田のスタンスは指揮官が替わっても、チーム状況が変化しても、以前から変わらずに貫き通しているものだ。そうしなければ成長はない。そこだけは譲れない。

 これでゴールデンウィークは4連勝。AFCチャンピオンズリーグ出場クラブがリーグ戦との日程調整で1試合少ない暫定順位ではあるが、首位と勝ち点23で並んだ。結果を出しながら課題を見つけ、上を目指せるようになった点は以前との大きな違いと言えるが、ストイックな守護神は「こういうことを続けていたら、本当に大事なところで1点が取れなかったり、失点して負けたりする。自分たちはまだ発展途上だと改めて感じた。明日から頑張らなければなければ」と気持ちを引き締める。

 FC東京は今週末から鹿島アントラーズ浦和レッズとの2連戦を迎える。まさに真価を問われるゲーム。1stステージの行方を占う大一番が続く。その直前に結果を出しながら修正点が見えたことは大きい。首都クラブが目指す初の頂点に向かって、守護神・権田修一が最後方から鋭い眼光を光らせる。

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