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帝京大可児|岐阜の攻撃集団が身につけた我慢強い守備…過去最高成績の更新なるか【選手権出場校紹介】

 今年の帝京大可児(岐阜)は大きな野心を抱いている。夏の和倉ユース大会(石川)でMF小宅空大主将は「(和倉ユース大会は5日間連戦だが)選手権も連戦が続く。体力をつけて良い試合勘を持ってやっていきたい。僕らの野心と言いますか、みんなで話しているのは、この遠征で全国的に有名になって、選手権でベスト8、ベスト4、行けたら優勝まで狙っていきたい」と語っていた。和倉ユース大会に関しては他校が2チーム分の人数を編成して臨んでいる中、わずか16人のメンバーで夏の連戦に挑戦。疲れもあったか、4日目の準々決勝で大阪の強豪・履正社に惜敗している。それでも、プリンスリーグ関東勢の桐生一(群馬)や千葉の伝統校・習志野(千葉)相手にボールを支配し、仕掛けを繰り返して快勝するなどポテンシャルの高さを見せていた岐阜の攻撃集団は、選手権予選も攻め勝った。

 2022年シーズンの湘南ベルマーレ加入が内定した2年生の長身ボランチ・鈴木淳之介が絶妙なポジショニングでボールを引き出し、高い展開力を備えた小宅やディフェンスラインの選手たちとともに左右への配球で相手の守りを広げる。そして、中学時代にブリンカールFC(愛知)の10番を背負って全日本ユース(U-15)フットサル選手権で優勝しているエースFW大森涼や、左足の精度秀でたMF三品直哉、ドリブラーのMF渡邉眞士らの多彩な仕掛けで、中央からでも崩して得点を奪い取る力がある。

 前回大会は全国初戦で大手前高松(香川)に0-1で敗戦。中央の守りの堅さに苦戦し、ロングスローから失った1点を取り戻すことができなかった。それだけに、今年はボールを大事にすることに加えて、崩しの部分にもこだわってきたという。その成果を発揮した県予選では、準々決勝までの3試合で計35得点を叩き出し、準決勝でも圧巻の8ゴール。決勝では7、8割ボールを支配しながらも粘り強い岐阜工の攻略に時間を要してしまったが、それでも、後半アディショナルタイムに大森の突破から渡邉が相手ゴールをこじ開けた。

 夏の段階で小宅は「まだまだ失う回数が多いです」と課題を指摘。だが、今回の県予選では不用意なボールロストは少なく、相手のカウンターになりかけても小宅とディフェンスラインが連係してボールを奪い返していた。そして、無失点優勝。仲井正剛監督もディフェンスラインやGK含めた我慢強い守備を評価していた。小宅は県予選決勝後のインタビューで「僕たちらしいサッカーで全国でも優勝できたら良い」とコメント。後方の選手たちのサポートを力に全国でも攻めて、ゴールを破って、過去最高成績の16強を大きく更新する。

【KEY PLAYER】MF鈴木淳之介

仲井正剛監督が、「1試合通してボールを失わずに受けられる」と絶賛する才能。2022年シーズンの湘南ベルマーレ加入が内定した2年生MF鈴木淳之介は、今回の選手権でブレイクする可能性を秘めた長身ボランチだ。

 本人も「特長というのは失わないところと繋ぐところです」と説明していたが、まず敵陣で見せる懐の深いボールキープと精度の高いポジショニングが印象的。状況に応じて相手からボールを隠したり、1タッチではたいたりして味方の時間を作り出している。また、「飛び出すところはやらないと前進もできないし、点も取れない」と口にするように、ボランチの位置から前線を追い越す動きも増加。仲井監督もこの部分の成長を認めていた。

 以前はトップチームに上がっても、遠慮して自分の力を発揮できなかったという。だが、「遠慮しなくなったのが一番大きいです」と語る鈴木は現在、堂々とコントロールタワーの役割を果たしている。本人の自己評価はまだまだ高くないものの、岐阜の攻撃集団の中心選手として全国へ。「パスは繋がるし、決定的なパスを出せる人になって、守備も球際強く行って、絶対的な選手になりたいです」と将来像を語る鈴木が、選手権を飛躍の大会にする。

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